メッセージ~スタッフ北山
2022/8/9 10:25
活動報告をご覧いただき、ありがとうございます!
ELNAスタッフの北山です。
明日はキックオフイベントとして、オンライン配信をします!
どなたでもご参加可能です。下記からご覧くださいね!
■ 8/10(水)キックオフイベント 20:00~20:30
さて、今回は私のウミガメやELNAに対する思いをメッセージとして紹介させてください。
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私がELNAと出会ったのは大学生のときです。 「ザトウクジラを生で見てみたい!」という理由で行った小笠原旅行中に、海洋センターを訪れたのがきっかけでした。 初めての訪問ですっかり小笠原の魅力にハマった私は、海洋センターでボランティアを募集していることを知り、早速次の長期休みに参加することに決めました。
初めてボランティアに参加したのは夏。 クジラのことができる!と意気揚々としていましたが、なんとこの時期は近海にクジラがいないのでクジラの調査はないとのこと。 (ちゃんと調べてから行けばよかった…。) その代わり、夏はウミガメ調査の最盛期でした。
正直、当時の私はウミガメには全く興味はありませんでしたが、ボランティアに来たからには働かないわけにはいきません。 最初は「ウミガメかぁ…」とやや意気消沈していた私ですが、水槽掃除や調査など日々の業務を行っていくうちに、徐々に彼らに愛着がわいてきました。 極めつけは夜に行う子ガメの放流会。 小さな体で迷いなく海に向かっていく赤ちゃんガメの姿を目の当たりにし、自分にはない力強さに感動しました。
それからはすっかりウミガメの魅力にとりつかれ、なんと大学の卒業旅行にはボランティアとしてインドネシアまで行ってしまいました。
ELNAのインドネシアの調査地は小さな島々ばかりです。 島から島へ飛行機でわたり、その後さらに小さなボートで7時間かけて向かった場所もありました。 調査地にはトイレやシャワー、電気がないなどの不便はありましたが、海も砂も美しくまるで天国の様でした。
その時の調査で、私は初めてウミガメの産卵を生で見ました。 タイマイだったのですが、顔を砂まみれにして頑張って産卵する姿が印象に残っています。
昼の調査では、巣の中にとりのこされたタイマイの赤ちゃんも発見しました。 同じ赤ちゃんウミガメでも小笠原でみたアオウミガメとは顔の形も甲羅の感じも全然違うことに驚きました。 調査時間以外は卵の監視員さんの子供たちと遊んだり、島の中を探索したり…。 夜中に足の指先を蚊にかまれたこと以外は、とてもいい経験ができました! (尋常じゃないくらいかゆかった…)
私がウミガメに感動したのは、実際に見て・触れて・感じて・知ったからだと思います。 だからこそ、次世代を担う子供たちにもぜひ色んな種類の生き物を見たり、触れたりする機会をもってほしいと願っています。
ウミガメは現存する7種のうち6種が絶滅危惧種に指定されており、中でもタイマイは特に絶滅が危惧される絶滅危惧種ⅠA類に分類されています。
『色んな生き物がいて面白くて素敵な未来』のためにもタイマイの保全活動にご協力お願いします。
【プロフィール】
北山知代(きたやまちよ)
特定非営利活動法人エバ―ラスティング・ネイチャー 調査研究員、獣医師 帯広畜産大学獣医学課程卒業。 在学中にELNAに出会い、小笠原海洋センターでのボランティアに参加。 卒業後は2年間動物病院で犬猫の診療を行っていた。ELNAに入職してから最初の3年間は小笠原海洋センターに勤務していた。 今は横浜事務所のスタッフとしてストランディング調査や伊豆諸島プロジェクト等に携わっている。 猫が大好きで、暇さえあればスマホで飼いネコの写真を眺めてニヤニヤしている。
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