2017年から2020年まで、大学生ボランティア（通称：カウンセラー）として活動してくれた向井美純さんが、先日牧場に里帰りしてくれました！

彼女は現在、鹿児島県で引退競走馬の受け入れをするNPO法人に勤めておられます。

ハーモニィカレッジでの経験や就職に至った経緯などを三回にわたってご紹介します。

第2章　馬の魅力

＊後輩と談笑する向井美純さん

　実は私は小学校１年生の頃、いじめを受けていました。人付き合いが苦手で、人の顔色を窺ってしまっていた私は、思っている事が言えず、その歯切れの悪さからいじめを受けていました。とっても辛かったことを覚えています。

　小学２年生になったころ、実家で犬を飼い始めました。ラブラドールレトリーバーの男の子で、チャンプという名前を付けました。すぐに大好きになりました。

　それから、学校の休み時間にチャンプの絵を描いていると、周りの子たちから「何描いてるの？」とか「犬好きなの？」と声をかけられるようになり、次第に友達ができていきました。チャンプが私と人を繋いでくれました。

　そんな経験もあり、私は動物が大好きになり、ハーモニィカレッジで馬と出会いました。ハーモニィカレッジでも、馬を介して仲間ができ、子どもたちとの会話も生まれ、どんどん人の事も好きになっていきました。

　人付き合いが苦手な私は、馬に人と関わる楽しさを教えてもらいました。馬の魅力は何かと聞かれれば、「他の人と繋いでくれるところ」と私は答えます。

＊乗馬指導をする向井さん

もう１つ魅力をあげるとすると、「馬は好き嫌いをはっきり表現する」というところです。私自身、昔から人から嫌われない様に相手の顔色を窺っていました。本当はやりたくない事も、嫌われたくなくてやってきたりしました。

馬と関われば関わるほど、「彼らはしっかり自分の気持ちを表現する生き物だ」と実感するようになり、そんな姿に憧れる様になりました。馬と関われば自分もいつかそうなれる気がして、今も馬と関わっています。

馬の魅力は上げればきりがありません。私にとって馬とはそういう存在です。

次回≫第３章　「馬の牧場で働く理由」に続きます。

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