医療職のバックグラウンドを生かして、 ひとりひとりの体をケアできるインストラクターに

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Certified NPO マドレボニータ

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マドレのマドベ

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出産は女性の心身に大きな負担がかかるもの。一方で、教育・啓発の不足から、産む本人も、そのパートナーも、産後の心身にどんなことが起きるか知らずに産後を迎えてしまうことが多く、その結果、母体の危機、赤ちゃんの危機、産後が起点となる3大危機(産後うつ、乳児虐待、夫婦の不和)が社会問題になっています。また、本人の産後ケア不足で心身の状態が整わないため社会復帰が叶わない、というのも大きな社会的損失です。 本記事は、そんな産後ケアに取り組むインストラクター自身のストーリー。どんな想いから、インストラクターになろうと決めたのか。どんな想いで産後ケアプログラムを提供しているのか。背景と想いについて聞きました。

Story

理学療法士からの転身


インストラクターにチャレンジする前は、10年間、介護老人施設と総合病院で理学療法士として働いてきました。

脳神経外科や整形外科の患者さんとリハビリすることが多く、高齢の方と接することが多かったです。

2回の出産で産休・育休を取得し、長女のときは1年半、長男のときは1年で復職しました。

長女は年中さん5歳、令和生まれの長男は2歳になりました。

9歳年上のパートナーは、穏やかな人で、私のやりたいことにも「やりたいならやってみたらいい」と静かに応援してくれます。

とてもフラットな感覚の持ち主で、いい意味で前向きなので、何かあると夫の意見を求めることが多いです。

朝が早く夕方は早く帰宅できる仕事なので、晩ご飯を食べさせたり、お風呂に入れたり、常に2人でできるので、出産直後もすごく助かっています。



痛みに耐えて産むことへの憧れ


初めての妊娠のときから、自分の体や赤ちゃんのことを考えて、マタニティヨガなどの運動をしていました。

「絶対、経膣分娩をする!」という思いが強かったんです。

痛いのに耐えて頑張って産んで、っていうのが出産だと思っていて、憧れがありました。

でも、予定日超過になって、促進剤を使ってもなかなか赤ちゃんが下がってこられなくて帝王切開になりました。

それがすごくショックで。しばらく考えては涙が込み上げてくる日が続きました。

一方で、眠れないし、不安だし、という産後の日々に「やばいな、始まったな」って。

それまでは、産むことだけを目標に考えてきたので、産後まではイメージできていなかったんです。

実は憧れた形で産めなかった後悔はその後もあって、2人目のときは病院を変えて挑戦しました。

でも、陣痛はきたものの子宮口が開かなくて「もう少し頑張ってみる?」と先生や助産師さんも気づかってくれたんですけど、「もう満足です! 切ってください!」と納得してお願いしました。

あのまま頑張っていても産後の体の回復が大変だと思ったし、帝王切開は産後めちゃくちゃ痛くて「この痛みも十分出産だよね」って、何だかストンと納得できたんです。


第一印象で「インストラクターになる!」


その2人目の産後の2020年3月に、マドレボニータの産後ケア浜松教室に参加しました。

産後ケアについては職場の先輩ママが話していたので言葉としては知っていたんですが、1人目の産後のときは教室の存在を知らなくて。

もともと産後ケアって骨盤矯正というイメージをもっていたので、体を動かしたいなと思って申し込みました。

新型コロナウイルスが全国に拡大し始めた時期だったので、最初の数回受講した後に中断してしまったんですが、レッスン1回目で「いいな、インストラクターになりたいな」と思ったんです。笑

インストラクターのゆうちゃん(山城侑子インストラクター)の楽しそうな雰囲気にすごくひかれて。

「こんなに楽しそうに仕事ができるっていいな」と思ったんです。

バランスボールエクササイズで、産後の体にどんなふうに効果があってという説明を丁寧にしてくれたのも専門的かつ的確で印象に残りました。

理学療法士の仕事をしていたのもあって、「産後のリハビリにいい!」とすんなり理解ができたんです。

レッスンの3回目には、ゆうちゃんに「インストラクターになりたいんです」と伝えていましたね。



自分のために挑戦してもいい


前職のほうも一旦は職場復帰していたんですが、インストラクターに挑戦してみるというのは結構固まっていました。

ちょうど職場での自分の立ち位置を見失った時期でもあって、時短で働く時間が制限されていたので、それまでやっていた後輩の指導や管理的な仕事を担当できなくなっていて。

「違うことをする、次のチャンスにかけてもいいかな」とも思っていました。

でも正直、この先の人生は「この子のために生きていくんだな」と考えていたので、新しく何かをするのには迷いがありました。

そんな考えから転じて「自分のために挑戦してみよう」と思えたのは、産後ケア教室での衝撃が大きかったです。

まず、ゆうちゃんから「自分を主語に話してみて」と言われたのがとても衝撃的でした。

子育て支援センターに行くと「お子さん何ヶ月ですか? かわいいですね」から会話が始まりますよね。

会話の中心、主語は全部赤ちゃん。それが「私を主語に話していいんだ!」って思えたんです。

あと産後ケア教室には対話の時間があるんですが、参加していた方が「転職を考えている」「趣味としてやっていることを仕事にしたい」という話をしていたのも自分にとってすごく新しくて。

「出産しても働き方を変えていいんだ! 全く別のことをやってもいいんだ!」と背中を押してもらえました。

ゆうちゃんにも相談したり話しを聞いてもらって、夫からも「自分の人生だしやってみればいいんじゃない? うまく行かなければ戻ればいいし。」って言ってもらえたのもあって、インストラクターになろうと思いました。


一人一人をじっくり見られる教室を


12月から自分の教室がスタートしますが、少人数のこじんまりとした一人一人をじっくり見られる教室をつくっていきたいなと思っています。

参加者さんと近い距離でできる教室が自分には向いているなと。

レッスンではバランスボールを使って、体の悩みや気になるところとかケアをしたいです。

肩こり、腰痛も改善できるし、体力づくりやリフレッシュにもなるよ、と丁寧に伝えていきたいと思っています。

妊娠中って自分の体に意識が向くんですが、産後になると途端に体に意識が向かなくなる。

赤ちゃんのことが一番気になっちゃうんです。

食事ですら早食いになったり簡単につまめるものになってしまうぐらい自分の体のことに意識を向けられない時期。自分のことを振り返ってもそう。

だからこそ医療職という専門性を生かして、一緒にケアしていく教室をつくっていきたいです。

「子どもを産んだら、この子のために生きていく」と思っていた私が、自分のために挑戦ができた。

みんなお母さんになるけど、「大事なのはあなたの体だよ」という考え方が根づくといいなと思っています。

「お母さんだから」って言葉が飛び交わない世の中になるといいですよね。



産後のバランスボール浜松・磐田教室 12月より新規開講です

・日時:毎週月曜 10:30−11:30

・場所:Style casa(スタイルカーサ)3階

→ 静岡県浜松市東区材木町(駐車場無料!)




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Representative:山本裕子、中桐昌子

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