ランドセルをしょって並んで歩く一年生(部分) 1966年
Story
ちひろ美術館(公益財団法人いわさきちひろ記念事業団)は、「世界中のこども みんなに平和としあわせを」という言葉を遺した画家いわさきちひろ(1918-1974)の願いをひきつぎ、未来につなげる活動を続けています。
そして、ちひろがこの世を去った8月8日を毎年「ちひろ忌」として、子どもの幸せと平和を考える日としています。
春の花と子どもたち 1965年頃
戦争が終わって76年目を迎える今年のちひろ忌。
ちひろ美術館は、このちひろ忌に、日常的に美術館を訪れたり、絵本を楽しんだりすることが特に困難な状況に置かれた子どもたちに、もっと絵本や美術を楽しんでもらえる活動を充実するために、1か月間のアニバーサリー・ギフト(寄付)を募集します。
昨年からつづく感染症の広がりは、世界中で差別や貧困等の問題も顕在化しました。日本でも子どもたちをめぐる文化の貧困、教育の貧困の問題が深刻化しています。そのような状況だからこそ、ちひろ美術館は、だれもが安心して生活でき、豊かな文化に親しめる社会への希望をつなぐ存在でありたいと、さまざまな子どもたちに楽しんでもらえる活動をさらに広げていきたいと思います。
■ 寄付金の使いみち
アニバーサリー・ギフト(寄付)は、次の活動のために使わせていただきます。
・病院での院内展示(来館が難しい患者やその家族、医療関係者を対象に、病院内でちひろの複製画展や絵本の貸し出しを行い、絵と絵本を楽しむ活動を行っています)
埼玉医科大学総合周産期母子医療センター
国立成育医療研究センター 西正面玄関
・子どもや親子を対象とする水彩技法ワークショップ、鑑賞会(オンラインを含む)など
・出前授業等(いわさきちひろの人生や、その絵の魅力を伝える講座や、技法体験ワークショップを、学校等で実施します)
こうした活動をご支援くださいますよう、お願い申し上げます。
■いわさきちひろとちひろ美術館
自らも戦争体験を持つちひろは、「世界中のこども みんなに平和としあわせを」と願って絵筆を握り続けました。ちひろ美術館・東京は、ちひろの死後、遺族から作品のすべてと著作権の一部の寄贈を受けるとともに、ちひろの絵を愛する人たちからの寄付をもとに、ちひろの死後3年経った1977年、東京都練馬区下石神井の自宅兼アトリエの一角に設立、1997年には、長野県北安曇郡松川村に、安曇野ちひろ美術館を開館しました。
ふたつのちひろ美術館(公益財団法人いわさきちひろ記念事業団)は、「子どものしあわせと平和」「絵本文化の発展」を理念に掲げて活動しています。絵本は、ことばや文化、国や民族の違いを超えて、0歳から100歳を超えるあらゆる世代が楽しめる文化財です。世界中で、未来を担う子どもたちが絵本に親しみ、豊かな心を育むことを願って、ちひろ美術館は日々活動を続けています。
ひまわりとあかちゃん 1971年
また、ちひろ美術館は、子どもたちが人生で初めて訪れる美術館「ファーストミュージアム」として親しんでいただけるよう、全館バリアフリーで、ベビーカーで入館できます。国内外の絵本をそろえた「絵本の部屋」、靴を脱いで遊ぶことのできる「子どもの部屋」、授乳室、小さい子ども用のトイレやベビーシートなども整備しています。ぜひお子さんとご一緒にお越しください。
※当公益財団へのご寄付については、他の公益財団法人や認定NPO法人等ともあわせて、2021年1月1日~12月31日までの期間内に合計2,001円以上の寄付をされた場合に「税額控除」または「所得控除」のいずれか有利な方法を選択して、寄附金控除を受けることができます。控除を受けるためには、確定申告が必要です。詳しくはお住まいの管轄の税務署にお問い合わせください。
※ちひろ美術館の活動の詳細は、ちひろ美術館公式ホームページをご覧ください。 → chihiro.jp