Story
第3回目の緊急事態宣言と「補償なき自粛要請」の影響で、まわしよみ新聞などの一連のコモンズ・デザイン・プロジェクトの活動は軒並み、停止、中止に追い込まれています。
それに伴って主宰の陸奥賢の仕事、活動も縮小する一方です。去年の今頃は、持続化給付金(100万円)、大阪府の支援金(25万円)といった公的なバックアップがあり、第1回、第2回の緊急事態状況を乗り切れましたが、今年はそれすらありません(諸々、行政から補償金、支援金などは出ていますが、個人事業主の僕に該当するものがありません)。
去年はシンカブルで日本全国各地の方からご寄付を頂き、そのおかげでなんとか1年を乗り切れました。本当にありがとうございました。今年も生き延びるためにシンカブルのドネーション・キャンペーンを実施します。
それで、今回のシンカブル・キャンペーンでは、ご寄付を頂いた方のお名前を「まわしよみ新聞サポーター」として、まわしよみ新聞公式サイトに記載させていただきます。そのさいは「応援メッセージ」で「記載名」をお教えください。実名、匿名、筆名でも構いません。※記載名がない方はそのまま本名で記載させていただきます。ご了承ください。
■「まわしよみ新聞オフィシャルサポーター」ページ
http://www.mawashiyomishinbun.info/supporter/
去年はじつは115名の方々にシンカブルからご支援を頂きました。北は北海道、南は沖縄から。本当に、まさか、これだけの大勢の方から、これだけの多額のご寄付が集まるとは正直、思っていませんでした。なにか返礼品のあるクラウドファンディングではありませんから。無償のご寄付ですから。
その支援金も計93万8099円(シンカブルの手数料などをひかれて、計85万2010円のご寄付を頂きました)となりました。みなさんのご寄付のおかげで、陸奥賢は2020年を生き延びた…といっても本当に過言ではありません。
僕がやっている、まわしよみ新聞をはじめとする一連のコモンズ・デザイン・プロジェクトは、「贈与経済の実践」という社会実験の側面があります。使用料を求めるのではなくて、まず無料で「いつでも、どこでも、だれでも使用していいですよ。使用できますよ」というオープンソースの仕組みを作り、頒布するというスタイルです。
まわしよみ新聞を2012年9月からはじめて、今年の9月で9年目になりますが「なぜオープンフリーに?」「それで食えるんですか?」「なんで対価を求めないんですか?」「なにで生きてるんですか?」と常に言われ続け、いまだに言われ続けております。
しかし、僕の個人的な思いを表明すれば、こうしたコモンズ・デザイン・プロジェクトを、もっと世の中に広めるべきであるし、「第2、第3のコモンズ・デザイナー」「新世代のコモンズ・デザイナー」を育成、養成、発見するという使命も、僕にあるのではないか?と考えるようになりました。
要するに「コモンズ・デザインでは生きていけない」「食えない」という状況では、いつまでたっても、新人(?)はでてこないし、陸奥賢は孤独で孤軍奮闘でひとりぼっちということです。他にいませんからね。こんなアホなことをやっている人間は。
しかし、シンカブルのような「寄付サイト」や「クラウドファンディング」といったシステムが社会化されるようになった現代では、コモンズ・デザインのスタイル…まず仕組みやデザインやモノ、サービスを、無料で贈与し、「これは社会的に大事なものである」「これは世の中にもっと広めたい」と心ある人々に認められ、「ご寄付で還元される」という形で、それなりの生活基盤や活動資金を得ることも可能になるかも知れません。
今回のドネーションキャンペーンは、そういった形(まずコモンズ・デザインによる贈与と、その後、ご寄付などによって経済的基盤を獲得する)を世の中に提示したい、提示できるかも?という挑戦です。だから「まわしよみ新聞サポーター」という形で公式サイトにお名前を記載させてください。
募集期間は9月29日まで。まわしよみ新聞の創刊日です。ご寄付は僕は1円でもいいと思っているのですが、シンカブルの設定上、ご寄付が500円からなんです。500円でも、本当に、嬉しいです。お名前を記載いたします。
何卒、よろしくお願いいたします。
陸奥 賢