参加クルーの声「施設訪問」
2020/9/7 19:38
地方の施設へ訪問するようになって一年が過ぎた頃、小6のK君という元気な男の子が入所しました。
その施設は大阪から車で2時間程の場所にあり、僕は財団のスターティングメンバーとして数名のクルーと共に、施設さんとの信頼関係を築く目的で訪問するようになりました。なので財団が毎月訪問できるようになって、他のクルーさんにバトンを渡すことができたら役目を降りようと決めていました。
K君とは入所5日目の訪問時に出会いました。
初対面なのに人見知りもせず、「一緒に遊ぼう」と僕の腕を引っ張り、誰もいない場所へ連れていってくれました。そこで名前や出身地、家族構成、田舎の施設に入れられたことへの不満など話してくれました。すごく驚いたのと同時に、K君が施設にいる間は最後まで訪問を続けようと強く思ったことを覚えています。
以後の訪問でも、父親への思慕や家族で遊びに行った際の写真を見せてくれたり、包み隠さず話してくれるのがとても嬉しかったです。
K君はスポーツ万能で球技が得意でした。特に野球とサッカーが好きで目的意識をもって練習していました。技術面の質問をしてきたり、本を読んで学んだことを教えてくれたり、いつも成長を感じさせてくれる子どもでした。
父親と同じ職業を目指しており勉強も意欲的でした。宿題のときは側で見守るようにしてたのですが、難しい問題はスラスラと解くのに、簡単な問題になると「教えてー!」と頼ってくれる気遣いがありました。勉強の合間にもいろんな話をしたりして、毎回の訪問がすごく楽しかったです。
出会いから一年近くになった頃に別れが訪れました。遊戯室で子どもと遊んでいると、外出中のK君が戻ってきてくれて、来月退所することに決まったことを教えてくれました。
突然のことで嬉しさと寂しさが半々の気持ちでしたけど、中学生になっても文武両道でがんばりや!と言って握手をしました。最後に財団の説明をしたら真剣に聞いてくれて、いつか会える日を楽しみにしているよ!と伝えました。力強く頷いてくれたのが印象に残っております。
職員さんの話では、保護者の精神状態や生活状況が改善されているとは限らないので、すべてが喜んで送り出せるとは言えないそうです。
子どもたちの未来を明るいものにする為には、多くの方に理念を広めて関心を持っていただくことが大事ではないかと思っております。
【みらいこども財団のみなさんへ】
みらいこども財団に入って4年になります。これまで多くの仲間と出会い共に活動を続けるなかで、子どもの成長を感じたり笑顔を見れるのは純粋に嬉しいです。
今は施設訪問ができない状況ですけど、子どもたちを想う気持ちや支援のカタチは一段と大きくなっていると思います!
すべての人たちが参加して良かったと思える活動にしていきたいです。そして、様々な事情で活動を休まれている方にも、いつでもウェルカムなので、また一緒に活動しましょうって伝えたいです!
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