借用書に印鑑をつくとき、家族の顔が浮かび手を震わせた経験で迎える43歳の幕開け

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工藤啓(認定NPO法人育て上げネット)

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    ¥127,500

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Story

経営者として職員の雇用と生活を守ることは当然だ。誰もがそのように思われるかもしれません。僕自身は経営者ですが、昨年他界した父親からずっとそのように言われていたので、「そういうものだ」と思っていました。

認定NPO法人育て上げネットも創業から17年目を迎えようとしています。財務諸表をご覧いただけると推測できますが、キャッシュフローに課題を抱え、毎年のように借り入れと返済を繰り返しています。

そのため経営者視点として、返済できるから借り入れをする、借り入れをすることで金融機関の信頼貯金が増えていく。前者は経験、後者は戦略とも言えます。

しかし、43歳の誕生日を迎えるにあたって、初めて借用書に印鑑をつくとき、家族の顔が浮かび、手が震えました。

これまで見たことがないたくさんの「0」を並べ、住所と名前をたくさん書きます。そして最後に印鑑をつく。これだけの金額を貸していただけることは蓄積した信頼でもありますが、正直、自分の人生でこれだけの金額が自分の通帳に記載されることはないでしょう。

新型コロナウィルスの影響なので、団体存続と職員の雇用・生活を守るためには仕方がない。いや、むしろ、当然であるという見方もあると思います。それでも、先々がどうなるかもわからないなかで、桁を読み違えそうな大台の借り入れを個人で背負うことになりました。

当然かもしれないし、仕方がないかもしれない。でも、そんなことは、妻にも長男にも次男にも双子の三男四男にも無関係です。しかし、団体経営が行き詰ったとしたら、家族の生活は吹き飛びます。

それも経営者の責任の範囲、自己責任と言われるかもしれません。それでも、押印時には一瞬手が震えました。

でも、それでもなんですが、この借り入れは純粋に団体や職員を守るためではないと考えています。先々はわからないながらも、過去から学ぶのであれば、小さくない雇用・労働の問題が日本社会を直撃します。

そして、それは社会的にも脆弱な層、そして「若者」に大きな損害を与えるはずです。短期的に苦しいだけの可能性もありますが、就職氷河期世代という名称が示すように、キャリアのスタートで(理由はどうあれ)つまずくことは、将来に大きなリスクを背負いやすい社会だと認識しています。

ということで、バースデーでネーションにチャレンジしようと思いました。寄付先は僕ではなく育て上げネットになります。大きな環境の変化のなかでも、職員は少しでも若者、子どもたちにできることを、と懸命に支援活動に取り組んでいます。

僕ができることは、これから先の支援活動を停滞させず、少しでも若い世代に貢献できるための大切な職員が、支援者として活動できるように努力をすることです。そのひとつとして、バースデードネーションします。

僕の誕生日を通じて、育て上げネットの活動を応援してくれたら嬉しいです!

〒1900011

東京都立川市高松町2-9-22生活館ビル3階

0425276051

https://www.sodateage.net/

Representative:工藤啓

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