Issues we are working on
「お金のゆとりが心のゆとりに繋がる」とはよく言いますが、お金だけでなく、心を許せる友達や専門的なことも含めた相談できる相手、子育てや支援制度等に関する情報・知識、やりがいをもてて一定水準の収入がえられる仕事、これら3つのバランスが保たれることが心のゆとりに繋がると私たちは考えています。
心を許せる友達がいたとしても、月収10万円前後であればやはり家計が苦しく心がどんどん追い込まれてしまいますし、逆に年収600万円ほどあったとしても心を許せる友達がいなかったら孤独を感じていつの間にか精神バランスが崩れてしまうことだってあります。
だからこそ、ペアチルはひとり親と「人・情報・仕事」を紡ぐことで、心にゆとりができることを目指しています。
Why we are tackling this issue
ペアチルが直近、向き合う社会的課題は人・情報・仕事のバランスが崩れ「心のゆとり」が少なくなっていることで、特に「人との繋がりが薄れていること」です。
子育て・仕事(収入)などにおいて多様な問題が起きていますが、それらの問題の大きな要因になっていることは「人との繋がりが薄れている」ことでした。
ひとり親のお話を聴いていると、年齢・子どもの人数・親やお子さんの障害有無・ひとり親になった経緯(離別、死別、未婚)などの違いによって状況や困りごとが千差万別です。
状況や困りごとが異なるために、たとえ同じひとり親同士であっても共感し合えなかったり、理解し合えなかったりすることもあります。
また、ひとりで子どもを育てていく状況になると、精神・経済(家計)・物理的な時間のゆとりが減ってしまうからこそ、分かり合えて共感しあえる人との繋がりを求めている方が大勢います。
東京都福祉保健局の調査でも、シングルマザーの3人に1人、シングルファザーの2人に1人は相談や交流ができるひとり親の仲間・友人がいないと判明しています。
そもそも仲間・友人を必要としていないから、仲間・友人がいないのであれば問題ではありませんが、実態はそうではありません。仲間・友人がいない理由の約80%は、仲間・友人を作る機会がない、交流する時間がない、出会い方がわからないです。望んで孤独になっている人よりも、望まない孤独の状況に陥っている方が圧倒的に多いのです。
私たちが実際にお会いしたひとり親の方々のリアルな声を一部ご紹介します。
<ひとり親の方々のリアルな声>
"死別ひとり親の体験は社会との関わりの中では立ち直ったように振る舞うことが求められる。実際には体験前の生活や価値観に戻れることはなく、自分の心情を吐露する機会が大幅に減ってしまう。死別ひとり親との対話は近しい境遇でしか共感し合えない絶望を減らす手助けになる。(シンパパ)"
"ひとり親ならではのストレスを共有できる相手がいない。パートナーには、日常的なストレスを吐き出して共感的理解も得られているが、ひとりにばかり負担をかけるのも避けたい。「あるある話」をして重く捉えないようにしたい。(シンパパ)"
"相談や愚痴を言っても、経験の無い人にとっては他人事。例え親友でも、本当の辛さは理解出来ないし、結果、言っても無駄だと感じることがあった(シンママ)"
"身の回りの夫婦両方揃っている家庭とは境遇が異なるので、同じような悩みを共有できる人と話したり共感したい。(シンママ)"
"離婚直後、愚痴をこぼせる誰かがいれば、、、そう何回も毎日思っていた。誰かが話を聞いてくれるだけで救われる。でもそんな相手がいなくて、どんどん追い込まれてしまって子どもに虐待と思われても仕方ないことをしてしまったこともある、、、(シンママ)"
そのため、ペアチルはまず、ひとり親の方々が誰でも、心を許せる友達、専門的なことも含めて相談ができる相手といった必要とする人と繋がれるようにしていきます。
How donations are used
ペアチルはひとり親の方が自分や子供の年齢、居住エリア、子供の人数などの基本情報と、「ADHDの小学3年性の息子がいる」「パートナーが自殺してひとり親になった」「子供が成人したけど家に引きこもっている」「自分とは異性の子供がいる」などの細かい境遇をTwitterやInstagramのようなハッシュタグを入力することによって、出会って交流してみたいひとり親の方とスマホで簡単に出会えるアプリケーションです。
共通点の多い、求めている特定の境遇が一致しているひとり親の方同士で、相談・雑談・励まし合い・ぐちり合いなどのコミュニケーションがとれたり、子どもと一緒にお出かけできるひとり親を探せたりできます。
数十名のひとり親の方から日々、アプリについてのご意見を伺いつつ、ひとり親のママさんパパさんとご一緒に開発しています。
「ひとり親の望まない孤独」を解消するために、日頃、ひとり親の方の声を伺いながら、「ひとり親限定の友達チャットアプリ」の開発・認知拡大をしております。
いただいた寄付は、協力いただいているひとり親の方へのお礼・物資支援費、レスパイトケア運営費(子どもの飲食、遊び道具等の購入)に有り難く使わせていただきます。