Issues we are working on
東京から30km圏内の広大な農地「見沼田んぼ」に増える遊休農地。
見沼田んぼは、埼玉県さいたま市から川口市にわたって残されている広大な農地。都内への通勤も便利な立地からは想像できないほど田舎的な農風景が広がっています。
見沼田んぼの田畑を活かし、農家やNPOが働いていますが、高齢化が進み、遊休農地が増えています。コロナウィルス感染症の拡大防止対策で、移動が制限されている今、遠くから食べ物を運ぶのではなく地元でまかなう地産地消の重要性が再認識されています。
属性や見た目、思いこみで分けられて、限られる活動の場
性別、障害のあるなし、出身地・国、年齢、外から判断される属性や見た目、思い込みで判断され、分かれて、分けられ、それによって活動の場が限られることもあります。
農業にはいろいろな作業があります。力仕事、軽作業、細かい手作業、生産計画、経理、事務、情報発信、広報、商品企画、営業などなど。つまり、いろいろな人が活躍できる部分があるということです。
小規模農業の働き手の減少、地域での働き手の発掘。
畑で作物を育てている農家の場合、季節によって忙しさが違います。どんな作業をいつやるかは、天候にも左右されます。
小規模農業では、1日中同じ作業をするというよりも、時間帯によって収穫作業、出荷作業、畑の管理、作物の手入れなど、さまざまな仕事をしています。そんな小規模農家では終日のパートさんを1年間継続して雇うのは難しいことが多いですが、逆に短期間、短時間、地元で働きたいという希望の人には、タイミングが合えば、いい職場になり得ます。小規模農家や農業を行う団体では、今後の働き手の減少に備えて、地域でいろいろな働き手を確保し、受け入れる体制を作ることが必要になってきます。
Why we are tackling this issue
遊休農地を荒れ地にしない。有事の際、首都圏の食糧生産の場を確保。
のらんどでは、見沼田んぼの遊休農地を活かし、これまで続いてきた農の営みをこれからも続けていきます。
地域に日常的な農作物の生産地があることで、有事のときの食べ物に関して安心感がちがいます。農業があるからこその風景や生態系も、心の豊かさにつながります。
属性にとらわれない、畑だからこそ生まれるつながりや関係性で、個性を活かす場をつくる。
のらんどでは、農業を通して、それぞれの人の「得意」や「好き」を少しずつ活かして、いろいろな参加の仕方をしてもらい、さまざまな違いを持つ人に活躍してもらいます。
例えば
– 自閉症の男性は手先が器用なので、種蒔きやねぎの皮むき、野菜の出荷作業などを担当してもらっています。
– 人との関わり合いが上手な人には、イベントの運営やサポートをお願いしています。
– 小さな子どもがいて長い時間働けない女性には、週に数回、短時間で販売をお願いしています。
– 視覚に障害のある子には、広報活動や事務作業をお願いしています。
このようにそれぞれが補い合い、活かしあえる関わり方を模索しています。
小規模な農業の人材マッチングの体制をつくる。
のらんどは、農業の働き手であり、働く場でもあります(※)。障害福祉、貧困支援などを利用している人の中には、短期間、短時間、地元で働くということにマッチしている人が多くいます。
地域の農家さんや貧困支援・障害福祉などの団体と協力して、農業の働く場と働き手のマッチングができるよう、体制づくりをすすめています。
※のらんどでは、運営する地域活動支援センター農(あぐり)で障害のあるメンバーが農作業に従事しています。また、見沼田んぼ福祉農園をはじめ、見沼田んぼ内の遊休農地を活用して農作物を生産しています。
How donations are used
農園での活動資金
‐ 畑、田んぼの管理のための人件費
‐ 畑、田んぼで実施するイベントの運営費用
‐ 燃料代
‐ 種代
‐ 農業資材代
‐ 収穫物の郵送費用
‐ 活動を広めるためのパンフレットの作成費用
‐ ボランティア保険費用