直方市認知症サポーターを広める会

１．ご挨拶

認知症は誰にとっても無縁ではない時代がやってきました。現在、約700万人、高齢者の5人に1人が認知症と言われています。

2023年7月、認知症基本法が議員立法として成立しました。この法律では地方自治自体に対して計画づくりの努力義務を求めています。すでに私たちは、認知症を身近に感じ、先を見据え平成22年から認知症サポーターを広める会を設立して、これまで8167人の認知症サポーターを養成し直方市の地域住民に認知症を正しく知ってもらうための実効性ある活動について地域に貢献してきました。

令和に入りコロナ禍において社会実情の変化が生じ活動自粛してきました。令和5年度よりコロナウイルスは5類となり、再び認知症への理解推進、活動を再開していきたいと思いますが、コロナ禍において私たちの会は、会員や寄付金収入が激減する事態となっています。認知症を支える私たちの会の存続自体が危うい状況となっています。

今回のクラウドファンディングでは、当会の活動をもっと多くの人に知ってもらい、広報や講演活動を強化して尚且つ認知症サポーター養成講座を受講した人たちも共同参画してもらい、福岡県から全国に向けて高齢者を元気にするためのプロジェクトを立ち上げようと決意しました。

そして、より一層の活動を広め、認知症について知ってもらう、認知症にならないための予防、そして認知症になったとしても残存機能を維持し、できるだけ介護保険に頼らず支えあえる持続可能な社会を目指したいと考えました。皆様のあたたかいご支援をよろしくお願い申し上げます。

私が高齢者を支援したいと思ったエピソード

私個人の経験ですが、私が田舎を旅立つ時、両親は精一杯応援してくれました。毎年帰るたびにあたたかく迎えてくれました。いつもの風景といつもの両親が当たり前のようにそこに居て、両親に「元気か？」と聞けば必ず父も母も「元気よ」と答えてくれるのです。10年経ち孫たちが帰省するたびに喜び、20年経ち白髪が目立つようになり小さくなった背中をみます。それでも私たちの親は、あの頃のままに見えるのです。しかし着実に確実に老いは進行しています。あの頃の親とは違うのです。

本当に元気なのか、元気でいてほしい、そのための支援が介護保険や医療では賄えないのが現状なのです。元気だと判断された高齢者は自立して、どうしようもなくなったら支援するというのが介護や医療のサービスなのだと思いました。介護予防サービスは週1回程度の介護保険利用者と共有された場所で行われることが多いため父や母は「施設なんて行きたくない、私たちは認知症じゃない」と言って拒んでいるのが現状です。

私が経験している現状の課題

私が看護師として病院で経験したことですがが、緊急入院された患者様のご家族が遠方から来られた時、「どうして突然」と泣き崩れる光景を見ました。患者様の生活が1~3か月以上前から破綻する兆候見られており、そのことをご家族に伝えたところ、「そんなことない」「しらなかった」と否定されました。しかし、もう自宅での生活は限界だったのです。もっと早く対処できていればと思うにも、誰にも気づかれず少しずつ生活は破綻していたのです。私たちも悔しい想いでした。何もできないジレンマを抱えご家族と共に病状の悪化した患者様を看取ることが悔しい、もっと早く気づいてあげれたら、ちゃんとしていたらと後悔しても遅いのです。この負の連鎖を断ち切りたいと私は願い、何かできないかと考えていました。

私たちが現在取り組んでいこうとしていること

私たちは直方市で認知症のことを知ってもらおうという啓発活動を行っております。

認知症サポーター養成講座を受けている人たちの中には、何かできることはないだろうか？というお問合せがあります。そこで、私たちはボランティア活動を通じて高齢者を元気にするという企画を考えました。

詳細につきましては事業内容をご参照ください。

任意団体からNPO法人への移行に伴う事務所の維持費

認知症サポーター養成講座の講師代および会場の費用

ボランティアの調整、連絡のためパート事務員の人件費

事務用品の購入

ボランティア活動の交通費支給

詳細につきましては、事業内容をご参照ください