Issues we are working on



― 自然栽培は制度の想定を超える農。地球と共にある農家が自分らしく広げていける未来をつくりたい ―
自然栽培に取り組む農家さんたちは、多くの場合、
最初から制度の枠の外に置かれてしまっています。
「前例がない」「行政の想定に合わない」といった理由で、
支援の対象とみなされないことがほとんどです。
特に、農薬や肥料を使うことが前提の制度では、
自然の力にまかせて育てる営みは、はじめから“想定外”とされてしまうのです。
実際、私たちのまわりの自然栽培農家さんたちには、
志も技術もあるのに、経済的な支えがないために活動を広げていけない人がたくさんいます。
本当に必要な農が、届くべき人に届かない──そんな現状があります。
だからこそ、私たちは制度に頼らず、自分らしく農を続けられる仕組み──
農機具のシェアや援農のネットワーク、志でつながるマルシェなどを育てています。
正直でやさしい農が、ちゃんと続いて、広がっていく社会を目指して。
私たちは、“想定外”の営みにこそ、光を当てていきたいと考えています。
Why we are tackling this issue



「前例がないからだめ」
「想定していない」
「既存の規格に合わせないと補助は出せない」──
そんな言葉を、実際に私たちは何度も言われてきました。
農業を始めようとしたとき、まず立ちはだかったのは“農機具の高さ”。
だからこそ、行政でもそこを支えるために多くの助成金が出されています。
けれど私たちが「自然栽培をしたい」と正直に伝えたとき、
「それでは通らないから、そうは言わないほうがいい」と言われました。
実際、助成金を受け取った知り合いの中には「嘘をついた」と話す人もいました。
誠実に自然と向き合う人たちが、制度の“外側”に取り残されている──
そんな現実を、私たちはずっと見てきました。
私たちは、ありがたいことに助けてくれる人たちに出会い、支えられてここまで歩んでくることができました。
でも、すべての人が同じように助けてもらえるとは限りません。
だからこそ、今度は「渡す側」になって、
みんなが協力し合い、助け合える仕組みを、ここから一緒につくっていきたいのです。
これまで使ってきた農機具もすべて、このNPOの共有資源として開放します。
農業を始めたいと思ったときに、嘘をつかずに進める選択肢を、少しでも増やしたい。
その思いで、日々活動を続けています。
わたしたちは、正直に、誠実に、
本当に必要だと信じていることを、丁寧に続けています。
だからこそ、制度に頼れない場面がたくさんあります。
それでも、嘘をつかずに、自分らしく、みんなでいっしょに地に足をつけて生きていきたい。
How donations are used



皆さまからのご寄付は、以下のような取り組みに活用させていただきます。
①めぐるぐ
自然栽培農家さんのための、農機具のシェアシステム
「めぐるぐ」は、誰かの“所有物”ではない農機具を、みんなで使い、みんなで支えるしくみです。
これまで農機具は、農家が個人で購入・所有し、1人1台が当たり前でした。
特に田んぼとなるとその種類は多岐にわたります。
行政支援の外側の小さな農家にとって高価で保管や維持も大変な農機具を一人で抱えるのは大きな負担です。
私たちは、農機具を「誰のものでもないみんなのもの」として中立的に管理し、必要なときに必要な人が使えるようにしていきます。
これは、従来の“レンタル”とはちがい、使う人が料金を払って借りるしくみではありません。
使う人も、使わない人も、自然栽培を支えたいという気持ちを持つ人たちが、資金もしくみも“持ち寄って”成り立つ。
道具を「めぐらせる」ことが、自然栽培の農地を広げ、 関わるすべてのいのちがつながる循環の一歩になると信じています。
寄附金の使い道
・ 農機具の購入費用:共有するための農機具を新たに購入します。
・保管場所の整備費用:農機具を適切に保管するための施設を整備します。
・メンテナンス費用:共有する農機具を常に良好な状態で維持するためのメンテナンスを行います。
・ 運搬費用:農機具を必要とする場所へ運ぶための費用に充てます。
②縁和(えんどう)
持続可能な自然栽培を支える“ともに育ち合う”ネットワーク
「縁和(えんどう)」は、自然栽培の田んぼや畑での作業を通して、
それぞれができることを持ち寄り、想いをリレーのようにつなぎながら助け合う、やさしいつながりの場です。
農家さんにとっては、ほんとうにありがたい“存在の力”であり、
参加する人にとっては、土にふれ、季節を感じ、学び合える大切な機会でもあります。
「助ける」「手伝ってもらう」といった関係ではなく、
誰かの“できる”が、誰かの“うれしい”につながる、新しい協力のかたちを目指しています。
その人にとっての自然な“できる”が、知らない誰かの“ありがたい”になっていく。
そんな静かな力が、畑を支えています。
「援農」という枠をこえて、土と人、人と人がやわらかくつながる──
そんな“縁”と“和”を育んでいく活動です。
寄附金の使い道
・活動時のごはん材料費: 作業のあと、参加者でごはんを囲む時間の材料費に使います。
・道具や備品の購入費: 田んぼ作業に必要な小さな農具や資材などを購入します。
・田んぼや周辺の整備費: みんなが安心して集えるよう、畦や作業スペースなどを整えます。
・広報・運営費: 活動の案内や報告、連絡にかかる費用をまかないます。
③みんなのNPO法人祭り部 みんなのまつり
自然栽培の普及を目的とした、志ある仲間たちとつくるオーガニックマルシェを開催。
「みんなのまつり」は、自然栽培やオーガニックな暮らしの普及を目的に活動しているチームです。
私たちが開催するマルシェは、商業イベントではなく、同じ志を持つ仲間たちとつながり合い、自然と調和した暮らしの輪を広げていくための“まつり”の場です。
参加する出店者さんたちは、商売ではなくてそれぞれ志を持って取り組む方々ばかり。 だからこそ、私たちは出店料をいただかずにマルシェを開催しています。
お金のやり取りよりも、「想い」でつながる関係を大切にしています。
寄附金の使い道
・開催にかかる経費(主に会場費): マルシェの開催に必要な会場使用料や設営費など、運営に直接関わる基本的な経費です。
・広報活動費(開催規模に応じて): チラシの印刷やSNSでの発信など、規模や内容に応じて必要最小限の広報活動を行います。
・運営サポート費用 : 準備・当日の進行・片付けなどを支えるスタッフへの心付けや、運営に必要な諸経費です。
全ての寄付金は上記の3つの取り組みにつかわせていただきます。
寄附に対するリターンはありません。
自然栽培のお米やお野菜などをご希望の方はみんなの八百屋さんをチェックしてね。
そのほかに関連事業として小規模農家が共同で使える加工場の設立・運営も計画しています。
(寄付金の使い道には入りません。準備が整い次第クラウドファンディング開始予定。)
いただいたご支援は、小さな農家さんたちが「自分らしい農業」を続けていける環境づくりに活用されます。
みんなが応援してくれることが、小さな農家さんの原動力になり、 自然栽培の農地が広がっていきます。 そんな支え合いの世界を、私たちは目指しています。