Purpose
就労し、自立をめざそうとする子どもたちに、生活場所、食事、相談ができる環境を提供する目的のホームです。
義務教育終了後から、概ね20歳までの子どもが利用することができます。
子どもたちは、就職活動をして、働き、アパート自立に向けて貯金をします。
ホームでは、家事やコミュニケーション等のスキルを身につけられるよう、職員が共に暮らしながらサポートします。
学校へ通いなががらアルバイトをしている子ども、資格をとって就職に結びつけようと目指す子どもたちもいます。
Past Activities
自立援助ホームは、正式な児童福祉法上の名称を「児童自立生活援助事業」といい、入居の申込みは、原則として児童相談所が窓口です。
子ども、児童相談所とホームの関わりは簡単にご説明すると、次のようになります。
子ども
↓ (利用申し込み)
児童相談所
↓ (自立援助ホーム委託)
自立援助ホーム
↓ ↑ (利用契約)
子ども
利用を希望する子どもは、ホームを見学、体験宿泊等をして入居して生活をしていきたいかを考えてもらいます。ホーム職員もどのように支援ができるだろうかと考え、利用契約を結びます。
お部屋はすべて個室で、子どもが鍵を管理します。お風呂、トイレ、洗濯機、リビング、ダイニング等は共用です。
ひとりひとり事情や目標、仕事の時間帯やペースは子どもによって異なりますので、個別に生活の様子を見守るよう配慮しています。
朝昼晩の食事はホームで提供します。就労先で賄いを食べてきたり、お弁当を作って持って行く子どももいます。
仕事だけでなく、息抜きの方法や楽しみをみつけ、人生経験を豊かにしてほしく、旅行やイベントを子どもと一緒に計画することもあります。
就労先は、アルバイトから始める子ども、ハローワークを利用して正社員を目指す子ども等、志望分野も職種も様々です。
多くの子どもは、アパートでのひとり暮らしを目標に、その後生活を軌道に乗せていくための必要経費を貯金していきます。
高校・専門学校・大学等を志す子どもたちもいますが、自立援助ホームの子どもたちは「就労」が目標になっていると想定されるためか、使える奨学金や支援金が少なく、生活費と学費をひとりで稼ぎ出していくのはとても厳しい挑戦です。
就労・学校等へ、保護者として職員が同行し、必要な手続きをしたり、担任の先生や上司の方と連絡をとって子どもの状態のフォローをすることもあります。
滞在期間は半年から数年程度、20歳になるまで(学生であること等延長の希望がある場合には22歳まで)生活することができます。
アパート自立、住込み就職、就労する力を身に付けたとして家庭に戻る子どももいます。
巣立ち後は、アフターケアとして、相談・訪問等の関わりを続けます。
入居中はホームでの生活に反発し、とても不安定な状態で退居していった子どもも、社会で生活するOG・OBとして交流ができると視点もかわるのか、ホームが相談できる拠り所と思ってくれるようになり、穏やかな関係が続いていくこともあります。
Achievements
「カリヨンとびらの家」は、2005年4月~2009年1月の間に60名が利用しました。
「カリヨン夕やけ荘」は2006年3月~2019年1月の間に80名が利用しました。
各6名定員のうち、半数~7割ほどの顔ぶれが1年のうちに入れ替わります。
子どもたちの入居前の生活場所は、家庭、子どもシェルター、児童養護施設等…近年は家庭から(子どもシェルターを経由して)入居する子どもが増えた実感です。
自立援助ホームは、社会的養護の子どもたちが最後に入居することができる場所として、”児童福祉施設最後の砦”と表現されることがあります。
Necessary expenses of the business
自立援助ホーム1軒の運営に、約2700万円がかかります。
≪経費の内訳≫
子どもの生活費(食事、日用品、交通費、被服費)…約350万円
家賃、光熱費や通信費などのランニングコスト…約350万円
常勤職員4名の人件費や旅費…約2000万円
カリヨン子どもセンターでは、「カリヨンとびらの家(男子・定員6名)」と「カリヨン夕やけ荘(女子・定員6名)」の合計2軒の自立援助ホームを運営しています。
東京都の自立援助ホームに対する独自加算がありますが、毎年200万円ほどの赤字となり、繰越金やご寄付によって賄っています。