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障害とは、人間のある機能がミュートされることで、他の機能・感性が研ぎ澄まされる状態を生み出すもの。 障害がある人とない人、それぞれの感性が融合した身体芸術としてのスポーツを創造していきます。

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■ 究極のインクルーシブ・スポーツづくり

近年、障害がある人とない人が一緒にスポーツを楽しむ「インクルーシブ・スポーツ」の環境づくりやイベント開催が各地で展開されています。

また学校教育の現場では、障害がある人とない人が同じ教室で学ぶインクルーシブ教育が導入され始めています。

いずれも素晴らしい取り組みだと感じていますが、現状においては、車椅子に乗ったりアイマスクをして街なかを歩くなど、障害がない人が障害がある人の疑似体験をすることで、同じ環境(インクルーシブ)を設定しているものが少なくありません。


「世界最古の手漕ぎ舟レース」であるドラゴンボートは、漕手20人・太鼓手(号令役)1人・舵取り 1人の合計22人が大型の舟に乗り込み、全員がリズムを合わせて漕ぐことで舟を進め、そのタイムを競います。


視覚に障害があっても太鼓の音を聞くことで、聴覚に障害があっても周りの漕手の動きを見ることで、身体に障害があっても動く部分をフル活用することで、知的・精神的な障害があっても周りの仲間がサポートすることで、障害がない人と同じ舟に乗って同じ道具(パドル)を使って同じルールのもとで競技ができます。


そんな魅力を秘めたドラゴンボートを通じて、"究極のインクルーシブ・スポーツ"づくりを目指していくために、日本初のパラドラゴンボートチーム「超越龍舟」を2021年に設立しました。

ドラゴンボート自体の知名度・認知度が低い日本において、パラドラゴンボートのチームづくりを進めていくには様々な困難が待ち受けていますが、「できない理由」を並べるのではなく、「できる方法」を追求していきたいと考えています。

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■ 新しい一歩を踏み出す勇気

海外のパラドラゴンボートチームの活動をインターネットを通じて収集したり、実際のチーム活動に参加して得られた最大の発見は、"適度な雑さ"があることです。

もちろん障害がある人を周りのメンバーがサポートしているのですが、例えばトレーニングメニューであったり、ボートの乗り降りであったり、求められるパフォーマンスの質であったり…という場面において、障害がある人が自分のチカラだけで乗り越えていけるよう、周囲からは誰もサポートしないでほったらかしにしていることが珍しくありませんでした。


障害がある人に対しては、懇切丁寧に何でもサポートすることが"常識"だと思っていた私にとって、これは非常に大きな衝撃でした。


ただしこの"常識"は、言い換えると"心の壁"だったのかもしれません。

  • 障害がある人は〇〇ができないだろうから、サポートしてあげなくてはいけない。
  • 障害がある人は、〇〇ができなくても仕方ない。
  • 障害がある人に、無理に〇〇をさせるのは良くない。


パラドラゴンボートは、目が見えない人・耳が聞こえない人・身体に不自由な箇所がある人などと障害がない人がゴチャまぜになって取り組める珍しいスポーツです。

この特徴を競技の魅力にするためには、障害がある人は「ハンディキャップ無しの競技に挑む勇気」が求められると同時に、障害がない人には「心の壁を取り払う勇気」が求められます。


私たちはドラゴンボートという競技を通じて、「新しい一歩を踏み出す勇気」を自分たちが実践して、「新しい一歩を踏み出す勇気」を多くの人に伝えていきたいと考えています。

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■ ボート保管料

私たちが使用するスモールドラゴンボートは、長さ約9m・重さ約160kgの大きな舟となります。

これを保管して、練習場所とさせていただく施設の利用料の一部を、寄付金から充てたいと考えています。

Representative:緒方大輔

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