Issues we are working on
地域の中には、命を脅かす病気(LTC)の子どもがその子らしくのびのびと過ごせる、安心して家族や友達と外出できる場所が、かなり限られています。制限がある子どもの意欲を受けとめて形にしようとする用意が地域の中に十分にありません。そして、医療の進歩により、ほとんどの人が病院で亡くなるため、生と死を身近に感じにくくなっている現状があります。そういった中では、病気の子どもと家族は同情の対象となってしまい、息苦しく感じ、孤立してしまう家族がいます。たとえ、その時が困難な状況であったとしても、その意味を探求し、悲しみを抱きながら生きようとすることを理解してくれる人たちや分かち合う場が必要です。
Why we are tackling this issue
生と死が医療の問題とされた歴史が長かったこともあり、日々の生活の中で語ることや感じることが難しい時代なのかもしれません。だからこそ、医療と地域が手を取り合って、子どもの尊厳を守るためにできることを子どもと家族とともに考え、それぞれができる関わりや連携していこうとする姿勢が問われています。病院では、学校では、自宅では実現できない、子どもらしい時間のあり方をご家族ともに考え、LTCの子どもを取り巻く環境を地域の中で整えていくことが急がれています。
このように、今の日本には、生命を脅かす病気の子どもたちに必要な遊びや学び、憩いの時間を提供できる社会資源・システムが充分ではありません。病気の家族の苦悩が見えづらく、どうしても社会から孤立してしまいます。私たちは病気であってもその子らしい成長の機会が得られ、家族が前向きに人生を歩んでいくことができる地域社会になるよう、多くの方のご支援とともに実現するべく活動しています。
How donations are used
私たちが運営する「TSURUMIこどもホスピス」は、2016年春、大阪鶴見緑地公園の一角に誕生しました。医療や福祉の制度から独立した日本初のコミュニティ型こどもホスピスとして、私たちの理念に共感いただいた方々の寄付・支援により運営しています。個人、企業を問わず、それぞれの「できること」が、病気の子どもたちとその家族を支える力になります。いただいたご寄付は、地域における小児緩和ケアの提供とこどもホスピスの普及啓発事業にかかる公益目的事業のために、使用させていただきます。皆さまの温かなご支援をお待ちしております。