Issues we are working on
まず最初に、インドネシアの野良猫事情について、お話しておきたいと思います。
人口2億8千万を擁するインドネシアは、よく世界最大のイスラム教国と言われます。そのイスラム教では、預言者マホメットが猫を愛していたことに象徴されるように、猫は神聖な動物として可愛がられています。
ところが、街や路上には、飼い主のいない野良猫ちゃんたちが、溢れかえっています。それも病気で食欲がなく死を待つだけの仔やバイクなどで怪我をして動けなくなっている仔が少なくありません。何故でしょうか?
理由はいろいろ考えられますが、纏めると次のようになるかと思います。
- 日本のような保健所や動物保護団体・シェルターなどの活動・施設が圧倒的に少ない
- 猫白血球減少症やジアルジア症といった仔猫にとって致死性の高い熱帯特有の感染症・病気が非常に多い
- 猫に避妊去勢手術を施す習慣が定着していない
こうした事情からインドネシアに住む野良ちゃんの生活環境、特に仔猫たちの生活環境は苛烈を極めています。活動の原点であることがお分かりになると思います。
Why we are tackling this issue
そこで、一匹でも多くの不幸な野良猫をインドネシアの路上からなくすことを目標に、ひとりで保護猫活動を始めたのは今から5年前の2019年でした。
場所は、首都ジャカルタから車で2時間ほどの日系の工場が集積する西ジャワ州ブカシ県です。最初は、野良猫に食餌を施したり、病気の猫を動物病院に搬送して治癒するまで治療を施すといったことを行いました。その後、猫のための一軒家を賃借して、世話人を雇い、仔猫や病後の猫を保護する一方、健康な猫には避妊去勢手術などを施し、更にはワクチン接種も行ってきました。この間、地元の日系紙「じゃかるた新聞」やNHKワールドのラジオ版でも活動を紹介していただきました。
これまで、毎日の餌代や治療費用などすべての費用は個人で負担してきた一方、2022年よりはクラウドファンディングをはじめ、日本のみなさまに金銭的なご支援を頂いてきました。ただ、現状80匹を超えるの保護猫たちを維持するためには、更なるご支援が必要な状況となっております。また、活動地域を拡大していくため、より多くのインドネシア人・日本人に効果的に認知してもらうために、NPO法人を設立しました。
How donations are used
みなさまにご支援頂いた資金は、概して以下の用途に使用させて頂きます。
ねこたちの食事代 一日約6500円×30日=195千円
インドネシア人給与 日給1500円×30日=45千円
ねこたちの医療費 月平均約50千円
一軒家賃借料 月15千円
その他雑費 月20千円
合計 月325千円