Issues we are working on
シャイン・オン!キッズは、日本の小児がんや重い病気を患っている子どもたちとそのご家族の生活が楽になるよう支えることに心血を注いでいます。2006年7月に日本の法律の下に特定非営利活動法人タイラー基金として発足しました。2012年12月7日に東京都より「認定」取得した機に、団体名称を「特定非営利活動法人シャイン・オン・キッズ」と変更いたしました。活動は、個人、団体および企業からいただく寄付によって成り立っています。
タイラー基金は、2歳を目前に小児がんで亡くなったタイラー・フェリスの両親、マークとキムによって設立されました。タイラーは、完治することが非常に困難な白血病との闘いの末、その短かすぎる生涯を閉じました。タイラーを失った後、マークとキムは悟ったのです。つらい闘病生活でも笑顔を絶やさなかったタイラーの勇気と自分たちの経験がきっと役に立つにちがいない、苦しみを背負っている小児がん患者の子どもたちとその家族のためにポジティブな何かを創造できるはずだ、と。
日本における医療レベルは世界で最も進んだものといえますが、患者や家族のサポートという面ではまだ立ち遅れています。私たちは、日本における患者のサポートを問い直し、告知から治療、退院後まで全面的に患者をサポートするシステムを整えたいと願っています。
Why we are tackling this issue
日本での子どもの死亡原因は、事故を除き病気に限ると小児がんが第一位になります。年間2,000から2,500人の子どもが小児がんと診断されています。
小児がんは、現在では70%から80%は治る病となりましたが、治療プロセスはまだまだ長く過酷です。
日本でがんの治療を受けている子どもたちは、概して長期間入院します。半年から1年、もっと長期にわたることも少なくありません。子どもたち自身はもとより、子どもたちを支える家族にとっても想像しがたい大変な負担となります。
たとえば、母親は毎日病院に通い、早朝から夜子どもが眠りにつくまで、ずっと付き添います。必然的に、母親にとっては家族と過ごす時間が犠牲となろうとも、病院が生活の中心の場となってしまいます。
また、12歳未満の子どもはがん病棟に立ち入ることができない場合が多く、小児がん治療で入院している子どもたちにとっては、病院での生活は隔離されたフラストレーションのたまるものとなりがちです。治療中の子どもたちが望むのは健康な子どもたちが普段していること、友達と遊んだり食べたい物を食べたり学校に通ったり、というようなごく普通のことなのです。
How donations are used
私たちは、子どもたちとご家族の病との闘いの日々を少しでも楽に、そしてより輝く未来のための数々のシャイン・オン! プログラムを実施しています。活動のほとんどが小規模なレベルからのスタートで、タイラーが入院していた東京都世田谷区の国立成育医療センター(現:独立行政法人 国立成育医療研究センター)においてモデルケースとして始められたものでした。今日では国内の他の病院でも行われており、実施病院数は月々増加しています。
- ビーズ・オブ・カレッジ
- 子どもたちそれぞれのがん治療の内容を象徴するカラフルなビーズを使いながら行う創造的なプログラム。病気による子どもたちの心の痛みを軽減し、積極的に治療に立ち向かえるように勇気づけ、子どもたちに自分の病気の意味を見出してもらえるようにします。
- チーム・ビーズ・オブ・カレッジ
- アスリートや何かに挑戦にしようとする方たちに、レース、登山、その他大会やイベントに出場される際に特別なビーズを身につけていただき、チャレンジする方のパワーをビーズにこめていただきます。大会終了後のビーズは、治療に際して最も勇気が必要な状態にある患者の子どもたちのもとにシャイン・オン・キッズが届けます。
- ファシリティドッグ
- 日本初の、小児病院に常勤するファシリティドッグ・プログラム。子どもたちと触れ合い、入院・治療に対する姿勢を前向きにします。検査や手術等に同伴することにより子どもたちに勇気を与えたり、医療スタッフとともに治療の一環として行う動物介在療法。