Issues we are working on



(写真左)自分を変えるきっかけを与えてくれた「地域クラウド交流会」の仲間と
(写真中)仕事風景
(写真右)弊社は「日本財団職親プロジェクトサポート企業」です
深刻化する再犯問題
日本財団の職親プロジェクトのホームページによれば、日本の検挙人員は減少傾向にあるものの、再犯者率は1996年の27.7%から2016年には48.7%まで上昇し続けています。
また、再犯者の約70%が無職であり、有職者に比べて約3倍の人数となっています。
実際のところ、犯罪を犯した方が「立ち直りたい」「社会復帰したい」と思っても、社会の目は厳しいのが現実です。
出所後に
・故郷に帰るための交通費がない
・誰も迎えに来てくれない(孤独)
・住むところがない
などの理由で、再犯をしてしまう方も少なくありません。
こうした人々を社会とうまく連携させられるコミュニティやサポートがあれば、彼ら・彼女らも社会でリスタートを切ることができるのではないか、と思っています。
私達が取り組んでいる課題
生きていれば誰しも失敗したり間違ったりするときがあります。
しかし、失敗は成長の一部であり、それを乗り越えることで人はさらに強くなっていくのです。
私たち「RESTART]は、失敗や間違いをした人を排除する世の中ではなく、「やり直したい」「立ち直りたい」と決意した人に希望や光を渡せる社会を作っていきたいと考えています。
そこで「RESTART」では、以下の3つの課題に取り組んでいく予定です。
① 犯罪歴のある人々に対する偏見の解消
犯罪歴のある人々は「前科者」として社会から孤立し、再び犯罪に走りがちです。
しかし一度罪を犯したとは言えど、彼ら・彼女らの中にも真面目で一生懸命な方はたくさんいらっしゃいます。
そこで、前科者対象者やそれをサポートする人々や企業と触れ合うイベント・セミナーなどを開催することで、対話や理解の機会を増やし、偏見の解消を目指します。
② 更正および社会復帰の後押し
人間の尊厳や可能性は誰もが等しく持っているものです。
一度失敗しても、これからまた新しい道が歩めるように、企業をはじめ社会を構成するさまざまな立場の方と協力し合いながら、一人ひとりの可能性を引き出し、社会復帰を後押ししていきます。
③絆の再構築による再犯の防止
支援者とされる人々、支援される人々の垣根を取り払い、お互いに助け合える地域コミュニティを築きたいと考えています。
人との出会いを通して地域の絆を再構築することで、再犯の防止につなげるとともに、誰もが安心して生活できる社会の実現を目指します。
Why we are tackling this issue



(写真左)母との思い出の写真
(写真中)「地域クラウド交流会」にて
(写真右)「地域クラウド交流会」ファウンダー 永岡恵美子さん
「RESTART」代表 瀬川の想いをお伝えします。
誰も信じられなかった少年時代
私は、幼少期からいじめや両親の離婚など、様々な困難を経験してきました。
繰り返される人間関係のいざこざの中で「もう人は信用できない」「損得で付き合っているのではないか」と、人間不信に陥り、常に人の顔色を伺いながら生きていく日々を過ごしました。
そして高校をドロップアウトした私は、生きていくために建設、営業などいろいろな仕事に就きました。
そこで10代の私に突き付けられたのは「学歴の壁」。
これほどまでに社会の厳しさを痛感したことはありませんでした。
どんなに結果を出しても、後から入ってきた大卒の人たちが自分を追い抜いて昇進していく姿に、何度悔しい想いをしたことでしょう。
この頃は世の中全般が嫌いでした。
認めてもらいたい一心で始めた電気の仕事
学歴や人間不信に苦しむ中、実力主義が生かせる仕事を求めて選んだのが電気工事の道でした。
幸い、働きながら資格が取れたので、そこから2年間がむしゃらに働き、27歳で独立を果たしました。
独立後から徐々に母へ仕送りができるようになったほか、取引先との信用・信頼をコツコツ積み重ねて平成19年には法人化も果たしました。
社員も抱えるようになり、仕事もプライベートも順風満帆。
このころは、地位も家族も手に入れて「やっと幸せが手に入れられた」と思ったものです。
母の死と自分の使命
そんなある日、ちょうど会社が10期目に入ったときでした。
母が突然亡くなってしまったのです。
昨日「またね」と挨拶を交わしたはずの母が、翌日に亡くなってしまったことに大きなショックを受けました。
そして「当たり前に明日は来ない」「自分は本当にやりたいことをやれているんだろうか?」との想いが頭の中を駆け巡り、一人葬儀場の椅子で泣きました。
当時の私は、仕事もプライベートも順調で、欲しかったものを全て手に入れて、幸せになれるかと思っていました。
しかし、こみ上げて来たのは「虚しさ」…。
私を産み・育ててくれた母親に十分な親孝行が出来なかった分、恩送りがしたいと強く思いました
出会いによって人生が大きく動き始めた
母の死後、どこか虚しさを感じていた私でしたが、ある人との出会いによって人生が大きく変化していきました。
私の人生を変えてくれた人は、全国で起業家支援と地域の活性化を掛け合わせたイベント「地域クラウド交流会」を展開する永岡恵美子さんです。
彼女の「自分軸で生きて他者に関心を持つ(自分を愛し満たしてから他者に関心を持って接する)」生き方や、ピンチなのにいつも明るく笑顔」な姿勢を見て、人生に光が差したように目の前がパッと明るくなっていったのです。
永岡さんと接していく中で、いつの間にか、誰も信用できなかった過去の自分とは180度見方が変わり「敵なんかいないんだ」「世の中は自分の見方次第で変わる」と気づくことができました。
この経験を通して、いつしか自分も「生きづらさを感じている人がリスタートを切れる場所を作りたい」という夢を持つことができました。
交流会での出会いが私を変化させたように、生い立ちや立場に関係なくフラットな状態で受け入れてくれるコミュニティがあることは、生きづらさを感じている人にとっては大きな光です。
地域・対象者・企業・保護司など、さまざまな立場を超えてコミュニティを作っていくことが、幼少期から波乱万丈な人生を乗り越えてきた自分がやる使命だと信じています。
今後のビジョン
「RESTART」では、地域の企業や保護司、刑務官などと連携しながら、生きづらさを抱えている前科者の方の可能性を引き出し、更正と社会復帰を後押しします。
また、支援者と支援される人の垣根を取り払い、お互いに助け合えるコミュニティの構築に注力することで、誰も取り残されることなく、いつからでもリスタートが切れる社会の実現に向けて取り組んでまいります。
私たちの活動は、加害者の社会復帰を支援するものですが、決して犯罪被害者の存在を軽視するものではありません。
むしろ再犯を防ぐことが、新たな被害者を生まない最大の防御策であると信じています。
被害者にも加害者にも寄り添いながら、誰もが安心して暮らせる社会の構築を目指していきます。
How donations are used
皆様からの温かいご支援を活動資金として活用させていただきます。
寄付金は以下の用途に充てさせていただきます。
- コミュニティの運営
- イベントの実施
-更生保護の啓蒙
寄付金やイベントの参加だけではなく、アイディアを持ち寄って、一緒に普及活動に取り組んでくれる仲間も絶賛募集中です。
応援メッセージをいただきました
「RESTART」プロジェクトに、心からのエールを送ります。
人は誰でも、傷つき、迷いながら、それでも前を向いて歩いていくものだと思います。
私自身、かつて人間関係に悩んだり、社会の厳しさに直面した経験があります。そんなときに、やはり私を支えてくれたのは、"人の優しさ”でした。
どんな過去があっても、人は愛される存在です。
優しさに包まれた社会の中であれば、もう一度、新しいスタートを切ることができる。私は、そう信じています。
もう“戦う”時代は終わりで、これからは、お互いを認め合い、応援し合う時代だと思っています。
瀬川さんの取り組みは、もう一度、立ち上がろうとする方たちに、そっとあたたかい手を差し伸べてくれるもの。
偏見のない地域社会を地域社会の皆んなでつくっていく。
その輪が少しずつ広がっていけば、誰もが安心して暮らせる未来に近づいていけるはずです。
ぜひ、あなたのあたたかい支援を通じて、さまざまな立場の方たちに、希望の光を届けてください。
共に、優しさあふれる未来を築いていきましょう。
(地域クラウド交流会「ちいクラ」ファウンダー 永岡恵美子さん)
最後に
ここまで読んでくださってありがとうございます。
改めまして、株式会社S.Eエンジニア 代表の瀨川 希です。
私は平成19年に自分の会社(法人)を設立し、仲間と共に電気工事の仕事に携わってきました。
電気工事の醍醐味は、電気がついた瞬間の感動を現場やお客様と分かち合えること。
ホテルやお店などで仕事をすることも多く、自分の技術の結晶が地図に刻まれていくのは、何にも代えがたい喜びがあります。
電気工事が世の中を明るく灯すのと同じように、生きづらさを感じている人々をサポートする中で、「RESTART」のコミュニティが彼ら・彼女らの人生にも光を灯す一助となれたら幸いです。
誰もが再起を決意したタイミングで”いつでもやり直せる社会”を実現するため、皆様のご支援・ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。