Issues we are working on
カラフル@はーとは、2016年4月に誕生した、LGBTQで精神疾患、発達障害、依存症(アルコール・薬物・性行動、他)などの問題を抱える「ダブルマイノリティ」の当事者のための自助グループです。以下の2つを主な柱として活動を行っています。
〇LGBTQで精神疾患、発達障害、依存症(アルコール・薬物・性行動、他)などの問題を抱える当事者同士が安心して過ごすことのできる居場所づくり
カラフル@はーとでは、東京都中野区で当事者同士の交流会「カラフルミーティング」を運営しています。そこでは、同じ目線に立つことのできる当事者同士だからこそ安心して話し合い、仲間として支え合えるきっかけを提供しています。2019年度は、カラフルミーティングを43回実施し、延べ426名の方にご参加いただきました。
〇当事者の存在や生きづらさについて、相談機関や他のLGBTQ団体、医療・福祉機関等と連携し、行政や医療への理解・協力を求める働きかけ
精神疾患や発達障害を抱えるLGBTQ当事者は、医療や福祉、セクシュアルヘルス、生活や貧困の問題などの困難を複合的に抱えています。カラフル@はーとは、関係する団体や機関と連携し、それらの困難を社会に知ってもらうよう働きかけています。
2019年度は、以下のイベントを実施いたしました。
・メタ認知トレーニングプログラム(全8回)
・LGBT当事者のメンタルヘルスを考える(精神疾患・発達障害に関わる専門職向け)
・トランスジェンダーとXジェンダーのセクシュアルヘルス勉強会
・HIV予防薬「PrEP」に関する学習会
・セクシュアリティに関する対話カフェ(医療福祉従事者向け) ※共催
・トランスジェンダーとHIV/エイズ ※共催
・久留米女性週間記念事業 男女平等社会づくり「くるめフォーラム2019」にて講演
・渋谷区LGBTコミュニティスペース「#渋谷にかける虹」での講演
ほか
Why we are tackling this issue
LGBTQという概念は、テーマにしたドラマや映画、社会運動や新聞の記事などが取り上げられてきたように、近年社会に浸透するようになりました。その中で、精神疾患や発達障害を抱える当事者のことは、まだ知られていないのが現状です。
例えば…
・自分がLGBTQであることに悩み、うつ病になってしまったAさん
・打ち明けてコミュニティから疎外されるのが怖くて、障害を抱えていることを周りに言えないBさん
・精神科の主治医に、自分がLGBTQであることを言えずに苦しんでいるCさん
・苦しみやつらさを分かち合える仲間や居場所がなく、孤独な思いを抱えるDさん
精神疾患や発達障害などを抱えるLGBTQ当事者の多くは、性的マイノリティという少数派のコミュニティの中において、いまだに残る精神疾患や発達障害への差別・偏見から、安心して自分自身のことを打ち明けることができないでいます。それゆえ社会的な生きづらさや孤独を感じ、通常の社会生活を送ることが困難な状況にあります。そのため、長い時間をかけて疾病や自分自身と向き合っていく必要があります。
私たちカラフル@はーとは、当事者によるピアサポートグループです。ピアサポートとは、同じ目線に立つことのできる仲間同士だからこそできる支え合いのことを言います。私たちはピアサポートにより、抱える孤独やさみしさを和らげ、回復へのヒントを共有しながら進んできました。これからも、そういった当事者の方々によりそい、居場所となり、社会での生きづらさを無くしていく活動を行っていきます。
How donations are used
現在、6名のスタッフがボランティアで活動しています。その中には精神疾患・発達障害などを抱えるLGBTQのスタッフもおります。そういった中で、心身ともに安定した状態で自助会を継続的に運営していくことは、大切なことであり、我々の課題でもあります。また、様々な方々や団体と連携して生きずらさのある社会を変えていくために、様々な方々や団体と連携していくことが必要です。
みなさまからいただいたご寄付は、
・スタッフの交通費、人件費、育成費
・イベントにお呼びするゲストへの謝礼
・イベントの広告宣伝費
・セクシュアルヘルスに関する海外の文献や映像の翻訳費
に使わせていただきます。