前例がないなら、こじ開けるまで。〜二段構えの交渉戦略〜
2026/7/1 14:32

皆さん、こんにちは。支エールの田中です。
実はここ数日、僕たちの今後の活動拠点、つまり「後輩たちが安心して集まれる居場所」を確保するために、行政や施設を相手にめちゃくちゃ重要な交渉を仕掛けていました。本当に頭をフル回転させて走り回っていたため、少しご報告が遅れたことをお許しください。
今回は、その水面下で起きているリアルな挑戦の裏側と、僕が仕掛けた「ある戦略」について、皆さんにだけ詳しくお話ししたいと思います。
立ちはだかる「前例」という役所の壁
先日、メンバーが定期的に集まれる場所として、市内のとある「障がい者が利用できる公的な施設」を利用させてもらえないか、窓口へ直談判に行きました。アクセスも良く、後輩たちが集まるには最高の場所です。
しかし、そこで返ってきたのは「前例がない」「団体の規程に合わないかもしれない」という、お役所特有のガチガチの壁でした。新しく立ち上がったばかりの任意団体には、そう簡単には貸せないという、いわゆる「マニュアル通りの対応」です。
普通ならここで諦めてしまうかもしれません。でも、僕たちの活動は一刻を争います。いま、孤独や不安を抱えて居場所を必要としている後輩たちがいる。ここで「ルールだから」と引き下がるわけにはいかないんです。
役所の仕組みを逆手に取る「二段構えの作戦」
役所という組織は、同じ人間が同じ内容を相談しに行っても、「誰が」「どういう名目で」申請するかによって、全く別の引き出し(規程)を開けて審査します。
僕はその場でただ感情的に食い下がるのをやめ、即座に役所の縦割りの仕組みを逆手に取った「2つのルート」から同時に攻める作戦に切り替えました。
【第1の矢:個人利用ルート】(現場へのボトムアップ)
団体名義で断られるなら、まずは僕自身の障がい者としての立場を活かし、施設規程に真っ正面から合致する「個人利用」として枠を押さえる交渉をしました。これなら現場の担当者も規程通りなので拒否できません。まずは何が何でも実利(部屋を確保すること)を取りに行くルートです。
【第2の矢:団体利用ルート】(上層部からのトップダウン)
それと同時に、これまでに信頼関係を築いてきた行政のキーマン(福祉系の係長)に直接連絡を入れました。僕たちの活動の意義を一番理解してくれている方です。その方から、組織の上層部に向けて「特例」として認めてもらえるよう、裏から猛プッシュを依頼しました。
「個人」と「団体」、どちらか一方の引き出しさえ開けば僕たちの勝ちです。相手の出方に合わせて柔軟にカードを切り替える、二段構えの戦略を仕掛けました。
この挑戦は、行政にとっても「価値」がある
なぜ僕がここまで強気で動けるのか。それは、この関わりが僕たちだけでなく、行政側(子ども支援の部署など)にとっても「めちゃくちゃ価値のある大きな実績」になることを知っているからです。
今、全国的に「社会的養護を離れた若者(ケアリーバー)の自立支援や居場所づくり」は大きな課題になっています。
その当事者である僕が、自ら法人を立ち上げて後輩たちのために動いている。そこに現職の行政職員が伴走し、市の施設利用などをスムーズに繋いだとなれば、これ以上ない「先進的な支援のモデルケース」になります。
議会や上層部からも「具体的にどう支援しているのか?」と問われた際、彼らは胸を張って「当事者団体と連携して具体的に進めています」と報告できる。つまり、これはお互いにとってWin-Winのプロジェクトなんです。だからこそ、僕は自信を持って交渉しています。
現在、水面下で大激突中!
現在、窓口からはまだ正式な回答がありません。
でも、これは決して悪いことではないんです。もし突っぱねるつもりなら、月曜か火曜の段階で一瞬で「お断り」が来ているはず。連絡がないということは、今まさに裏で「なんとか特例として通せる理由や解釈はないか」と、行政側が一生懸命知恵を絞って揉んでくれている証拠です。
結果がどう転ぶかはまだ分かりませんが、今できる最高最善の手はすべて打ちました。
前例がないなら、自分たちで新しい前例を作ればいい。
サポーターの皆さんも、ぜひ僕たちと一緒にドキドキしながら、この挑戦の続報を待っていてください!
いつも温かい応援を、本当にありがとうございます。皆さんの存在が、僕の大きな原動力です。
NPO法人 支エール 代表 田中 義人

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