【伴走団体インタビュー】「どんなときでも、あそびを」高野さんの原動力と、竜巻災害でのプレイカー出動|おおぶプレーパーク(愛知)
2026/10/19 17:23

こんにちは、あそび with ALLです。 今回は、愛知県大府市で「おおぶプレーパーク」を主宰する高野さんのお話をご紹介します。2025年9月には、完成したばかりのプレイカーとともに、竜巻被害を受けた静岡県牧之原市へ駆けつけてくださいました。
■ 外あそびも虫も嫌いだった私が、プレーパークを立ち上げるまで
現在、大府市を拠点に、火起こしや泥んこ遊びなどダイナミックなあそび場を展開している高野さん。
実は元々外あそびも虫も大の苦手だったそうです。 しかし、こどもを取り巻く痛ましいニュースに胸を締め付けられ、「こどもたちのために何かしたい、みんなのお母さんのような存在になりたい」と一念発起。40代で保育の専門学校に通って資格を取得し、森のようちえん(豊かな自然環境を利用した幼児教育)やプレーパークの存在を知ったことが、現在の活動の原点となりました。
そして2024年に「おおぶプレーパーク」を立ち上げます。当初から、東日本大震災の時にプレイカーが活動していたことを知っており、いずれはプレイカーを持ちたいと思っていたそうです。
■プレイカー完成から1週間後の竜巻災害
そんな高野さんの熱い思いが形になったのが、2025年度のことでした。 あそび with ALLの活動の前身となる、J-CST事業(主催:特定非営利活動法人Chance For All)において、プレイカー用の車両購入を含めた助成・伴走を提供するパートナー団体に選出。ついに念願のプレイカーが完成しました。

車体のペイントを終え、「これで、いざという時はすぐに被災地へ行ける」と胸を撫で下ろしたわずか約1週間後。2025年9月、台風15号の影響で、静岡県牧之原市周辺を国内では珍しい規模の竜巻が襲いました。J-CSTとして私たちが被災地へ入る際、「一緒に行ってくれるプレイカーはいませんか?」とネットワークで呼びかけたところ、高野さんは真っ先に手を挙げ、完成したばかりの相棒と共に駆けつけてくれました。
■ ものものしい被災地に、子どもたちの笑い声が響く
現地は、竜巻が通った場所がくっきりとわかるように、屋根が飛び、山が崩れていました。残暑の厳しい中で停電も続いています。
現地は多様な支援団体が入り乱れ、慌ただしい雰囲気の中、大人たちは復旧作業や手続きに追われていました。高野さんは、J-CSTのスタッフ、しずおか子育て防災ネットワークのみなさんとともに被災地に入り、こどもとそのご家族を支える活動に加わりました。
被災地近くの保育園の園長先生が、園舎や園庭を活動の拠点として提供してくださり、地域の子育て支援団体と一緒にこどもの居場所を展開しました。その園庭で、高野さんはプレイカーからあそび道具を広げました。

9月とはいえ、とても暑い日でした。水を使うことができたので、滑り台をウォータースライダーにして思いっきりあそべる環境を作り出しました。
復旧に追われる大人たちのすぐ傍らで、こどもたちが「やってみたい!」というエネルギーを爆発させ、ダイナミックにあそび、大きな笑い声を響かせる。 災害という非日常の風景の中に、「あそび」という確かな日常が立ち上がった瞬間でした。その光景は、張り詰めていた大人たちの心をもフッと軽くしてくれました。
この経験を通し、高野さんは「平時からの横のつながりの重要性」を強く実感したと語ります。
災害が起きてから支援体制をつくるのではなく、平時からネットワークを通じて繋がり合い、互いの顔や強みを知っているからこそ、いざという時にためらうことなく迅速にプレイカーを出動させることができるのだ、と。
■ どんなときでも「あそび」を支える仲間を全国に
おおぶプレーパークで育まれる普段のあそびも、牧之原で実施した被災地でのあそびも、こどもたちにとって欠かせないものであることに変わりはありません。
私たちが「あそび with ALL」を設立し、このクラウドファンディングに挑戦している最大の理由はここにあります。 高野さんのように、地域の日常でこどもたちに寄り添いながら、災害時にはプレイカーで出動してあそぶ環境を守る仲間を、全国に増やしていきたいのです。
平時から仲間どうしがつながり、どんなときでもすぐに駆けつけあえる。そんなネットワークを、各地に広げていきたいと考えています。
どうか、この仕組みを日本中に広げるための第一歩に、皆様の温かいご支援をよろしくお願いいたします。


