「放課後、初めて友だちとあそんだ」
あそび場を開いたとき、小学校高学年のこどもが、私たちにそう話してくれました。
友だちと走り回ること。何をするか、自分たちで決めること。笑ったり、けんかをしたり、失敗して、もう一度試したりすること。
かつては当たり前だったそんな時間が、今、多くのこどもたちの日常から失われつつあります。
そして、災害が起きれば、公園や校庭は避難所となり、あそびはさらに後回しになります。
私たちは、あそび道具を載せて走る「プレイカー」を通して、平時にも災害時にも、こどもたちがのびのびとあそべる環境を届けてきました。このたびの法人設立を機に、プレイカーの取り組みを全国に広げ、平時も災害時もこどものあそぶ環境を守るネットワークづくりに挑戦します。
ボランティアで活動する団体も多い中、プレイカーの購入やプレイキットの導入に踏み出せない団体も多くいます。
だからこそ私たちは、地域でこどもと向き合う人たちが、自分たちの町でプレイカーを始められる仕組みをつくります。
どんなときでも、どんなところでも。
こどもたちがのびのびとあそべる社会を、どうか一緒につくってください。
ストーリー
失われていく、あそびの環境
皆さんがこどものころ、放課後はどんな時間でしたか?
かくれんぼ、鬼ごっこ、秘密基地……何をするか、自分たちで決めて過ごすその時間は、笑い、涙、怒り、成功、失敗、全部が詰まっていて、だれかと関わり、人と生きていくことを体感できる大切な時間でした。
ですが今、公園では「ボール遊び禁止」の看板が増え、放課後は習い事で埋め尽くされ、近くに住む人の顔さえ分からなくなっていく。あそびに欠かせない「空間・時間・仲間」が、社会から急速に失われています。
都市部の小学生の約8割が、平日の放課後に外遊びを全くしないという調査結果もあります。
(日本学術会議:提言「我が国の子どもの成育環境の改善にむけて-成育空間の課題と提言2020-」より)
また、これは都市部だけの話ではありません。山間部であそび場を開いたとき、小学校高学年のこどもがこう教えてくれました。
「放課後、初めて友だちとあそんだ」
登下校はスクールバスか親御さんの送迎で、寄り道することのないこどもたち。集落そのものに、こどもがいない地域も増えています。
ひとたび災害が起きれば、公園や校庭は避難所に姿を変え、あそびはさらに後回しにされます。
「大声で叫んでいい?」
「仮設は狭くてプラレールすら出せない」
令和6年能登半島地震の被災地で、私たちが実際に耳にした、こどもたちの声です。
強い恐怖を経験したこどもたちは、地震ごっこ、津波ごっこなど、あそびを通じて自分自身を癒そうとすることがあります。けれど、まわりの大人たちもまた被災者です。安心してあそばせてあげたくても、その心の余白もありません。
だからこそ、誰かが駆けつけて、あそぶ環境を守る必要があるのではないでしょうか。
私たち「あそび with ALL」は、「どんなときでも、どんなところでも。」をモットーに、平時も災害時も、すべてのこどもたちが豊かなあそびを通じて自らの可能性を広げていける社会を目指して立ち上がりました。あそび道具を載せて走る「プレイカー」を日本中に広げるため、実践団体への助成・伴走支援、災害時のあそびを支える体制づくりを行います。
これまでの活動
私たちはこれまで、プロジェクト「J-CST」(主催団体:特定非営利活動法人Chance For All)としてこの課題に向き合ってきました。
令和6年能登半島地震では発災直後から現地入りし、避難所や仮設住宅であそび場を開きつづけました。

現地の小学校の校長先生は、こう話してくださいました。
「地震後初めてこどもたちが地震ごっこ、津波ごっこをやり始めた。あそびがもたらす解放によって心のケアがなされた瞬間だった」
2025年9月の静岡県牧之原市における竜巻災害でも、現地の防災ネットワークと連携し、プレイカーによるあそび場を展開。また、今夏発生した令和8年熊本地震では、8月1日(土)より熊本地震の被災地に入り、8月中は芦北町・宇城市・嘉島町・氷川町・八代市などで25回のあそび場を実施し、524名のこどもたちが参加しました。(2026年8月31日時点)
また、あそびが必要なのは災害時だけではありません。平時から地域にあそびの場と、それを支える人がいることこそが、いざというときにこどもを守る力になります。2025年度は7団体を支援し、のべ10,000人を超えるこどもたちにあそぶ環境を届けました。
この積み重ねを、もっと大きく、確かな力に変えていくために、私たちは「あそび with ALL」を立ち上げます。
いま、ご寄付が必要な理由
全国には、こどもたちのあそびを支えようと、日々奮闘している実践者がたくさんいます。この力がつながり、プレイカーという機動力を持って安定して活動を続けられる仕組みが整えば、平時のあそび環境はもっと豊かになり、災害時にも迅速な支援を届けられるはずです。
けれど、車両の確保やプレイキットの導入にかかる初期費用が、その最初の一歩を阻む壁になっています。
車に積みこむプレイキットを導入し、1団体が1年間活動を続けるには約30万円が必要です。
プレイカーとして使う車両の購入には、中古車でも約150万円が必要です。
多くの団体がボランティアを中心に活動する中で、この金額を用意するのは簡単ではありません。
そこで私たちは、全国の実践団体に立ち上げ資金とノウハウを届け、地域を越えて迅速に連携できる体制を育てていきます。
こうした中間支援は公的補助の対象外であり、現状ではすべてを自費でまかなうしかありません。
だからこそ、まずはこの取り組みの土台となる仕組みを、クラウドファンディングという形で多くの方と一緒につくりたいと考えています。
最初の目標として250万円を掲げています。
全国でプレイカーを走らせ、どんなときでもすべてのこどもが豊かにあそべる社会をつくるために、どうか力をお貸しください。
代表メッセージ
一般社団法人あそび with ALL 代表の國定奈央子です。
私はこれまで、文部科学省の外郭団体で社会教育に携わってきました。
社会教育、とりわけ青少年教育の分野では、行政の予算が年々縮小しています。こどもは社会の未来を支える存在であるはずなのに、その育ちを支える環境は十分とは言えません。この状況を変えるには、「こどもが幸せに過ごせる社会、大事だよね」とみんなが思えるムーブメントを作る必要があると考えるようになりました。
そんなとき、本法人の前身であるChance For AllのJ-CST事業に出会いました。「プレイカー」「防災」「あそび」、そしてそれらを担う人たちをつなぐネットワーク。「これなら社会を変えられるかもしれない」という希望を感じ、チームに加わって約1年になります。
前職でも、現職でも、これまで地域でこどもたちのために活動する多くの団体と出会ってきました。それぞれに熱い思いと力があります。その力がつながれば、社会を動かす大きな力になると感じています。
あそび with ALLは、こどもを思う人たちが気軽につながり、新しい挑戦が生まれる縁側のようなところです。あそびが溢れる社会を「みんなで」作りたいという願いをこめて名付けました。
「こどものあそびは大切」と思う方も、実はこどものころあんまりあそべなかった方も、なんだか生きづらい社会をどうにかしたいと願う方も。ぜひ一緒にあそび with ALLを育ててください。
ご寄付の使途について
いただいたご寄付は、
- 「プレイカー」実践団体への助成・伴走支援
- 災害時に備えたネットワークの構築や横断的な勉強会などの実施費用
- 移動式あそび場(プレイカー)の実態や、あそびの価値を可視化する調査研究の実施費用
などをはじめとする、「どんなときでも、どんなところでも。」こどもたちがのびのびとあそべる社会をつくるための活動に、大切に使わせていただきます。
- 3,000円のご寄付が100人集まると、新しい団体が1年間、プレイキットを車に積み込んであそび場を開き続けられます
- 10,000円のご寄付が150人集まると、1台の新しいプレイカーが生まれます


