あそびは「すきま」ではない
2026/9/21 08:00

みなさんが小学生だったころ、放課後はどんな時間でしたか?
ランドセルを家に置いたら公園や空き地に向かい、気づけば友だちが集まってくる。
日が暮れるまで走り回る。
そんな光景を思い出す方も多いはずです。
あのころ、放課後はまぎれもなくこどもたちの時間でした。
しかし今、その風景は大きく変わっています。
ベネッセの調査(2024年)(※1)では、小学生の約3人に2人が習い事をしており、そのうち2つ以上を掛け持ちする子は半数を超えています。水泳、英語、塾、ピアノ、ダンス——数も、習い事にかける時間も、親世代とは比べものにならないほど増えました。
(※1)ベネッセコーポレーション 「小学生の習い事調査2024」より
https://benesse.jp/kosodate/202403/20240329-1.html
さらに、公園ではボールあそびが禁止され、防犯の観点から外でひとりであそぶことも難しくなりました。
都市部では、放課後に外あそびをまったくしない小学生が、約8割にのぼるという調査結果もあります。(※2)
こどもたちから「あそぶ時間」が、急速に失われているのです。
(※2)日本学術会議:提言「我が国の子どもの成育環境の改善にむけて-成育空間の課題と提言2020-」より
多くの大人は、こう考えてはいないでしょうか。
「あそびは暇つぶし。勉強や習い事の合間に勝手にやるもの」
けれど、あそびは単なる暇つぶしではありません。こどもが自分自身の人生を歩んでいくうえで、欠かせない時間です。
転んで泣いたり、喧嘩して帰ったり、恥ずかしい思いをしたり。
それでも次の日にはまたあそぶ。
そのくり返しの中で、こどもたちは自分たちでルールをつくり、気持ちの折り合いのつけ方を、誰に教わるわけでもなく身につけていく。
そのすべてが、あそびの中に詰まっています。
国連の「子どもの権利条約」第31条には、あそぶ権利が明記されています。
あそびは「すきま時間にやる暇つぶし」ではなく、すべてのこどもに保障されるべき権利なのです。
あそびを社会の中で捉え直すことは、そのままこどもたちの未来を守ることにつながります。
その一歩を、私たちと一緒に進んでいただけませんか。


