パン・菓子工房oui (ウィ)〜工房スタッフの佐々木千尋さんを紹介します
2020/6/11 18:18
ウィメンズアイ は2017年2月、南三陸町にパン・菓子のシェア工房をオープンしました。ここでは週2回、ウィのパンも製造販売しています。ウィのパンは「うみさと暮らしのラボ」の約束にのっとり、この土地のめぐみを活かすこと、環境にやさしいこと、心とからだによいこと、の3つを大事にしています。
そのパンづくりを担っているのが佐々木千尋さんです。
1年半前、立ち上げ直後から携わってくれたスタッフが辞めることになり、常連のお客さんの紹介で出会ったのが千尋さんです。現在3人のお子さんを子育て中で、ご家族の全面的なご協力を得ながら、工房でパンを焼いてくれています。
仙台のパン屋さんで働いていた経験がある千尋さんはとても頼りになる存在です。地域の食材を使ったパンや菓子をあれこれ試作しながら、二人でウィらしい美味しい味を見つけていく作業は大変ですが、楽しい時間です。旬のモノの美味しいタイミングに合わせた仕込みは、地味で結構ハードな作業になることも多いのですが、千尋さんの丁寧な作業に助けられています。
生産者さんの顔が見える関係の中で食材を調達したり、工房の前で麦の栽培を始めたり、自分たちがこの土地で実践者となることで「うみさと暮らしのラボ」は本当の意味で、新たな価値をめぐらせることができるようになってきたように思います。毎週工房にパンを買いに来て下さるお客様もすこしずつ増えて、地域に広がっています。パンを通じて、規模は小さくても地域に元気をつくりだせているように感じています。
(栗林美知子)
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千尋さんからのひとこと
10年ほど前、長年働いたパン屋を退職し結婚して南三陸町にやってきました。
この町でもパン屋の仕事がしたいなと思っていましたが、震災が起き、たくさんのものがなくなり、やりたかったパンの事は後回しで、日常を取り戻す事と子育てに追われてあっという間に時間が過ぎていました。
下の子がちょうど1歳になるころ、パンを焼かないかと声をかけていただき、家族の協力を得ながら仕事を始めました。ブランクがあり、そのうえ「天然酵母」「100%国産小麦」で、というパン作りは経験不足だったので日々勉強でした。ウィさんに色々な情報をもらい、細かい作業など沢山フォロー、アドバイスしていただいたことでここまでやってこれたと思います。子どもと向き合う時間もいただきながら仕事をさせてもらい、いつも感謝しています。
工房では、栗林さんとたくさん意見をすり合わせて試作し、おいしいと思うパンを焼き上げています。そのパンをお客様が食べて「また食べたい!」と思ってくださることを目標に、パン作りに勤しんでいます。
ジャムもクリームも1から手作り、使う材料は全て安心で安全なもの、当たり前ですが焼き上がるものは、本当に無添加で身体にいいパンやお菓子なんです。
海のもの、山のもの、小麦、水、気候など、すべてを1から加工して1つのおいしいパンに焼き上げるのが私の仕事だと思っています。少しでも生産者さんのお役に立てるよう、そして食べてくださるお客様に喜んでいただけるよう、これからも努力していきたいと思います。
(佐々木千尋)
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