WEスタッフ自己紹介〜塩本美紀(理事)
2020/5/20 18:33
ウィメンズアイ理事の塩本美紀です。福岡出身です。
編集やライターの仕事をしてきました。震災まで、三陸沿岸には全くと言っていいほど縁がありませんでした。宮城に行ったことすらなかった私が、東北に魅せられて、気づけばもう9年近く毎月1度は通い続けています。今、このコロナ禍でSTAY HOMEになるまでは。
東北で何をしているの? と聞かれます。
なぜ続けているの? とも聞かれます。
2011年。震災のあとから、東京の事務所で東北に向かうたくさんのボランティアたちを見送っていました。夏も終わる頃、先のことが全く見えないなか、このあと何かできることがあるのだろうかと出かけた登米のボランティア拠点で石本に会いました。触角が付いているんじゃないかというほど感じる力が圧倒的な石本が力を注いでいたのは、
女性たち本人の声に耳を傾けること。
思えばこれが、今も続く、ウィの背骨なんだと思います。
その声から感じたことを考え、話し、手探りで活動を作っては小さな成果を重ねて波及させ、被災地の状況の変化とともにNPO法人を立ち上げ、私達も成長を続けてきました。
わたし自身は震災のあの日、続く数日間、画面の向こうで戯画のように煙を上げた原発を見てカラダの一部が壊死したような奇妙な感覚を得て、
自分はいのちがある生き物なんだという当たり前ことに気づいたのち、
なんでこんな当たり前のことに気づかなかったのかと自分に驚き、
むしろそれまで当たり前だと思い込んできたことを疑うべきじゃないかと、
飛び込み、流れに飲み込まれ、不格好にジタバタ泳いできたかのようです。
ジタバタの中で、東北の数多くの素敵な女性たちに出会いました。
そして思いました。過剰を追い求め、自然や社会やいのちに負荷をかけ続けるいまの消費文明に決定的に欠けている、いのちをケアする「あり方」のヒントはここにあるんじゃないか。たまたま被災地として出会ったけれど、自然とともにある暮らしの知恵を学ばせてもらったのはむしろ私達だったと。
ローカルでがんばる女性たちのまなざし、これまで聞かれてこなかった色とりどりの声が沸き立つようにひびきあい、未来づくりにもっと生かされていくこと。そのことでつながり広がる楽しさをムーブメントにしていきたい。そのために、活動を続けたいと思っています。
今また、新型コロナウイルスの影響で、大事にしてきた「直接会って話す」の機会が奪われています。一方で、このピンチを、オンラインも多用した新しい場づくりのチャンスにいかしていきたい。どんな場所にいても、私たちはつながることができます。
「ウィメンズアイ」の存続をかけた初めてのマンスリーサポーター募集キャンペーンです。どうか、応援してください。
← 活動報告一覧へ戻る