トッカビの先輩との出会い|ダットさんのお話を聞きました!
2026/8/8 12:37

こんにちは、トッカビ探検隊です!
今回のプロジェクトでご支援いただいた大人発信企画として、八尾市在住のファムテェ ダットさんをゲストにお招きし、ご自身のルーツや生き方についてたっぷりお話いただきました。
ダットさんって、どんな人?
ダットさんは、日本生まれ日本育ちのベトナム人 2 世。
お父さんもお母さんも、ベトナム戦争をきっかけに船で日本へ逃げてきた「ボートピープル」と呼ばれる難民です。日本での生活に苦労しながら 40 年以上働き続け、現在はベトナム料理店を営んでいます。
ダットさん自身は 1995 年生まれ。日本で生まれ、日本で育ちながら、ベトナム人としてのルーツを持って生きてきました。
「普通じゃない」と言われた日々
学校では「普通じゃないよね」と言われたり、カタカナの名前を「変だ」と指摘されたりすることがありました。しかも、それは同級生だけでなく、先生からも。当時はとても傷つき、「誰も信じられない」という気持ちになったと話してくれました。

転機は、小学 4 年生の親友の一言
そんなダットさんを変えたのは、小学 4 年生のときの親友の言葉でした。
「お前は最強! 他の人にはないものを持っている。それは文化と言葉や。」
この言葉で、「国は違えど同じ人間。自分のルーツは強みになる」と気づき、自分自身を受け入れることができるようになったと言います。
ベトナム語との格闘
日本で育ったダットさんは、ベトナム語がほとんど話せませんでした。学校から配られたお手紙を親に説明しようにも、ベトナム語が分からなくて通訳さんに頼ることも多かったそうです。
そのような経験をきっかけに、トッカビのルーツ語教室でベトナム語を学び始め、今では日常会話ができるまでになりました。一度は中学進学とともに使う機会が減って忘れてしまったこともあったけれど、また学び直して今に至るとのこと。
オーストラリアでのワーキングホリデー

ダットさんはその後、2 ~ 3 年間オーストラリアに滞在し、ワーキングホリデーを経験しました。
トマト農家での農作業、日本語教師、配達員と、さまざまな仕事に挑戦。仕事先で出会ったフィリピン人のつながりでコミュニティに入れてもらったり、住む家がなくなった時に見ず知らずの通りすがりの人に助けてもらったりと、サバイバルな体験の連続だったそうです。
ロットネス島、バッセルトンジェティ(ジブリ映画『千と千尋の神隠し』の海の上を走る電車のモデルになった場所!)、タスマニアなど各地を旅するなかで、日本人・フィリピン人・オーストラリア人・ヨーロッパの人など、数え切れないほどの友人ができました。2

「言語や文化が違っていても、意思疎通ができれば、みんな同じ人間として認め合える場がある。」
ダットさんからのメッセージ

ダットさんが子どもたちに一番伝えたかったこと——それは、自分のルーツを大切にすることが、将来の武器になるということ。2
日本の文化もベトナムの文化も、どちらも知っていけることは大きな強み。今はうまく話せなくても、いつかそれが自分を助けてくれる力になると、温かく語りかけてくれました。
子どもたちの声
お話を聞いた後、子どもたちも一人ひとりコメントを話してくれました。
「言葉が分からなくても、オーストラリアの人やフィリピンの人が助けてくれてスムーズにいけたんだなと思った。」
「ルーツ語教室や通訳など、差別もだいぶなくなってきた恵まれた環境にいるからこそ、自分の母国の言葉や文化を大切にしていきたい。」
「ずっと家族に英語の勉強をしろと言われてたけど、なんで勉強するのか分からなかった。ダットさんの話を聞いて、理由が分かりました。大人になって困った時に、英語で外国の人と助け合えるから。ベトナム語も頑張らないといけないなと思いました。冬休みにベトナムに行くから、人とのつながりのためにも、もっと頑張ろうと思いました。」

ダットさんの言葉が、子どもたちの心にしっかりと届いた一日でした。
実はこの日、タイルーツをお持ちの方で、現在地域の外国ルーツのプロジェクトにも関わっている大阪公立大学アート共創ラボ(DA-Lab)から谷川さんもご参加。
子どもたちと一緒に話をきいたり、スタッフともいろいろ情報交換したり・・・。
実り多き日でした。
自分のルーツを誇りに、これからも一緒に歩んでいきましょう!

