皆さんは今、何に夢中ですか。
「楽しい!」「もっとやりたい!」と思うことはありますか。
私たちは、秋田県の八郎湖(はちろうこ)に夢中です!
かつて日本第2位の面積だったのに、人の手で干拓され、約5分の1になってしまった湖。
「水質悪化」のイメージがつき、人々の生活から離れてしまった負の歴史。
でも私たちにとって、今も八郎湖は最高の「宝探し」のフィールドです。
たとえば、カヌーで進んだ先に、「無人島」を見つける。
顕微鏡をのぞいて、誰よりも詳しいミジンコ博士になる。
草むらに入って生き物を探したり、網を入れて「発見」をみんなで持ち寄ったり。
八郎湖では、「おもしろい!」が次々と見つかります。
私たちは、子どもや学生が八郎湖とつながる機会を、こつこつとつくり続けてきました。
八郎湖の魅力を、もっとたくさんの人に伝えたい。
もっとたくさんの人に、八郎湖の「おもしろい!」に出会ってほしい。
その先にきっと、八郎湖がもういちど人に愛される「地域の宝物」になり、
人とのいい関係を続けていける新しい未来が生まれます。
そんな未来を目指す、私たちはちプロの活動。
毎月のカンパで支えてくださる、「宝探し」仲間を募っています。
ぜひ私たちの仲間になって、八郎湖の未来をつくりませんか。
ストーリー
こんにちは、NPO法人はちろうプロジェクト(はちプロ)です。
私たちは、秋田県の西、男鹿半島の付け根にある、八郎湖流域で活動しています。設立は2009年、今年で活動開始から17年目を迎えました。

※2016年時点の地図のため、閉校・名称変更している学校があります。
私たちが目指しているのは、この先の八郎湖を考え、再生を担っていく次の世代を育てることです。
そのために、オリジナルの「環八郎湖環境学習プログラム」を開発。小学校を中心に出前授業をしています。
私たちの活動場所は、教室から水の中まで多岐にわたります。
今では、年間延べ2,000人以上の子どもたちに環境学習プログラムを届けています。通算でも15年間(2010~2024年度)で延べ18,137人の子どもたちに機会を届けました。
はちろうプロジェクトの主な活動
・環八郎湖環境学習プログラムの実施
八郎湖流域小学校を中心に、八郎潟・八郎湖について学ぶ独自プログラムを展開しています。
・「八郎潟モグリウム」事業
八郎潟干拓前の水草(モグ)を復活させた水槽で、楽しみながら八郎湖の環境再生につなげます。
・「はちプロ学生部」事業
八郎潟・八郎湖に関心を持つ県内の有志大学生に、その学習や体験、交流などの機会を創り出します。
・八郎湖旧湖岸部の自然共生サイト認定を目指す事業
干拓後の八郎湖の生物多様性や、住民と潟のつながりを価値として再評価し、自然共生サイト認定を目指します。
◎八郎湖を、もういちど「近い湖」へ。はちプロの願い
八郎湖はかつて八郎潟と呼ばれ、全国第2位の面積と豊かな漁場を誇っていました。
生業としての漁業が盛んで、シジミが名産、70種類以上の魚がとれたといいます。
生態系もとても豊かで、子どもたちの遊び場ともなる、自然と人間が共生する場でした。雄大な自然が織りなす美しい風景を、俳人・正岡子規も「秋高う入海晴れて鶴一羽」という俳句に残しています。

しかし、戦後の日本の食糧難から、国の決定により、八郎潟の干拓が行われます。農地とするために、歴史に残る国内最大規模の干拓工事が行われました。
その結果、八郎潟があった場所には現在の大潟村が生まれ、湖の面積は約5分の1となりました。

干拓地では、大規模で先進的な農業が行われるようになりました。しかしその反面、「調整池」として残された八郎湖では、多くの問題が生まれました。
例えば、水質が悪くなり、アオコが発生しています。ブラックバスやカムルチーなどの外来魚も増えて、在来種を脅かしています。
いま、八郎湖といえば「水が汚い」「アオコ」など、マイナスのイメージを持つ人が多いかもしれません。
「危ないから」と言われて子どもたちが八郎湖に行くこともなくなり、「八郎湖に行ったことがない」「八郎湖を知らない」という子どもたちが増えています。

※現状の湖岸の大部分は大きな石が転がり、急に深くなるため、子どもが入るには危険な場所となっています。
ワカサギやシラウオなど潟の魚を食べる食文化は衰え、漁業や佃煮産業は衰退。
子どもたちが潟や川で遊ぶ姿を見ることもなくなり、「遠い湖」になってしまった八郎湖。
そんな現状を何とかしたい。2000年頃から、そう願う住民たちが立ち上がりました。

そこから始まったのが、さまざまな環境活動です。
河川の水質調査、ブラックバスの駆除、ブナの植樹、ヨシ原の復活、環境学習、谷津田の復元、田んぼの生きもの調査…。流域全体に「八郎湖を再生しよう」という機運が高まりました。
住民団体はつながり合って、「環八郎湖市民ネットワーク」を作りました。その要として、私たちNPO法人はちろうプロジェクトが2010年に結成されました。
私たちの願い、それは八郎湖を再び「近い湖」にすることです。
干拓前の八郎潟のように人々に愛され、みんなが「八郎湖は地域の宝です!」と胸を張って言ってくれる未来。その日が来るまで、活動を続けていきます。
◎八郎湖を考えることは、日本の環境を考えること
八郎潟・八郎湖がたどってきた歴史は、日本の環境問題について考える上でも、とても重要な示唆に富んでいます。
私たちの活動に参加している学生の一人が、こんなことを言ってくれました。
「八郎湖は、人が手を加えて、加え切ってしまった場所。日本では多分、これ以上やったところはほとんどないんじゃないかな」
「そうやって人間が大幅に変えてしまった環境に対して、私たち人間が何ができるのか。それを考えることができる場所だと思う」

「環八郎湖環境学習プログラム」「八郎潟モグリウム」「はちプロ学生部」を通じて、私たちは八郎湖のことを若者に伝え続けています。
次世代を育てるこの活動は、きっと、日本の環境全体も、何かの形で底上げしてくれるはずです。たくさんの方々に、八郎湖での取り組みを見に来ていただきたいなと願っています。
◎八郎湖は宝箱! 環境学習は「宝探し」だった
「八郎湖の再生」「環境学習」として続けてきた私たちの活動。
一方で、関わってくれる子どもたちや若者、そしてボランティアは、「環境を守らなくては」という使命感だけで動いているわけではありません。
「八郎湖が、おもしろい!」
私たちがびっくりするくらい、彼らはこの場所でたくさんの「おもしろさ」を見つけてくれます。

※学生部有志メンバーで行った、ザリガニを食べる会の様子(2024年10月)
例えば、こんな言葉が出てきます。
「八郎湖は、魅力しかない場所」(野宮さん)
「すぐ近くに自然があるっていうのはすごい」(生田さん)
生きもの、雄大な景色、歴史、生活の知恵や言い伝え、カヌーやワカサギ釣り…
ここ八郎湖で触れることができるものは、本当に多岐にわたります。

八郎湖の活動に触れて、そのおもしろさにのめり込んでくれたメンバーのストーリーを、紹介させてください。
「八郎湖の生き物、全部食べてみたい!」藤山達史さん
(秋田県立大学・生物環境科学科卒→はちろうプロジェクト会員)

藤山さんはもともと秋田市在住の「魚好き」。はちプロに来る前は、魚に詳しい先生の調査を手伝ったり、塩曳潟や海での活動に関わったりしていました。八郎湖は名前は知っていたものの、正直あまり身近ではなく、どちらかというと海の魚に意識が向いていたそうです。
転機は、大学の授業で「八郎湖を“被害者目線”で考える」話にふれたこと。
そこから水生生物の調査に参加し、はちプロ学生部に入って活動が始まりました。
関わるうちに、関心が「魚」から少しずつ広がり、八郎湖をめぐる歴史や、そこに関わる人の思い、環境の見え方までを含めて考えるようになったそうです。
◎八郎湖には「夢がある」
藤山さん曰く、八郎湖は「夢のある話ができる」のだそう。
例えば、「八郎湖の生きもの、全部食べてみたい!」。
自然科学を学ぶ大学の机を離れて、フィールドに足を運ぶからこそ、「やってみたい!」「できるんじゃない?」が生まれています。
はちプロ学生部では、仲間で活動を広げていくことができます。藤山さんのモットーは、「はちプロ学生部の仲間を増やして仲良くなること」です。
その思いもあって、積極的に活動に参加。はちろうプロジェクトの環境への想いを受け取ると同時に、学生部の仲間とも一緒に活動を続けてきました。
今でははちプロの活動にとどまらず、個人的な企画に誘ったり、休日に釣りに一緒に同行する仲間もできました。
「八郎湖は初めての、“環境保全のためのフィールド”」伊藤志帆さん
(国際教養大学・国際教養学部卒 ミシガン大学大学院 環境・サステナビリティ学専攻)

埼玉県出身の伊藤志帆さんは、大学で環境問題・生物多様性保全を学びながら、IUCN-J(国際自然保護連合日本委員会)でのインターンや国際会議への参加など、若者の立場から環境保全に関わってきました。
原点のひとつは、中学3年生のときに訪れたオーストラリアで見た、「海のプラスチックが原因で苦しむ亀」の写真です。「自分たちの生活が、生きものを苦しめている」。その衝撃が、心の奥に残り続けたのだそうです。
転機になったのは、国際教養大学で環境科学を履修し、環境保全に自分がどう関わることができるか考えるようになったこと。授業がない日にも教授のオフィスに通うほど夢中になり、生物多様性をテーマにした若者団体でも普及啓発にも取り組みました。こうして、環境保全が“学問”から“自分の行動”へ変わっていきます。
そして2024年2月、秋田で行われた環境ワークショップの運営をきっかけに、はちろうプロジェクト(はちプロ)と出会いました。懇親会で「国際教養大学にもモグリウムを置こう」という話が進み、学生部へ参加。そこから、八郎湖という具体的な“現場”を持つことになります。

「学生部の活動に参加して、私にとって初めて本当の意味で“環境保全のためのフィールド”を持つ機会になりました。」
調査や地域の方との対話を通じて、課題の複雑さを知り、そして解決には多様な視点と関わりが必要であることを実地で学びました。
さらに、生きものに詳しい“虫ボーイズ”と呼ばれる学生部メンバーとの出会いが刺激となり、「多様な人が関わるほど、環境保全はもっと楽しく、面白くなる」という実感が強まっています。
はちプロでの経験をきっかけに、よりたくさんの人に環境問題を伝え、多様な関わり方の入り口をつくりたいと考えるようになり、ミシガン大学大学院への進学を決めました。はちプロ学生部で過ごした時間は、現在の学びのモチベーションであり、これからの環境保全活動の核となる大切な経験です。
◎「宝探し」を広げたい。その先に
触れれば必ず手応えのある、おもしろさが伝わる八郎湖。
私たちは、もっとたくさんの方に、八郎湖のおもしろさを届けたいと願っています。
今は、子どもたち・若者向けのプログラムを中心に活動しています。一方で本当は、大人にも届けたい。地域の方々にも、全国の方々にも、八郎湖の魅力にふれてもらいたいのです。

実現のネックになっているのは、「スタッフの数」です。
私たちの事務局員は、鎌田ひとり。年間1,000人以上の子どもたちにプログラムを届けるだけで、どうしても手一杯になってしまいます。
でも本当はここにもう一人、スタッフを増やしたいのです。
専任のスタッフが増えることで、ボランティアの方々の手もお借りしながら、活動のクオリティを上げることができます。

例えば、これまでのプログラムを充実させて、参加者の方々の満足度をアップさせる。
もっと多くの方に告知して、宝探しの仲間を増やす。
きっとその先に、八郎湖がみんなにとって、もういちど「近い湖」になる未来がくるはずです。
関わっているボランティアメンバーにも、やりたいことがたくさんあります。例えば、こんな活動です! 「一緒にやってみたい!」と思いませんか?
⚪︎カヌーで宝探しアクティビティ!
⚪︎ワカサギ釣りができるカヌーの開発
⚪︎水の循環を学ぶ、アオコ観察会
⚪︎歴史的な建造物を見にいく会

◎宝探しのメンバーとして、力を貸していただけませんか
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。
もしよかったら、いつか八郎湖の宝探しを体験していただきたいです! カヌーを浮かべて無人島に出会う日、顕微鏡をのぞいてミジンコに夢中になる日…。そんな「おもしろい!」を、一緒に増やしていけたらと願っています。
そのために、まずは宝探しを「続けられる形」に整えたい。
毎月のご寄付は、鎌田ひとりで抱えている事務局に「もう一人分の力」を足し、子どもたち・若者、そして新しい方々へと届ける機会を、もう一歩広げてくれます。
ご支援は、八郎湖との「次の出会い」をつくる小さなエンジンです。
月345円からのマンスリーサポートで、「宝探し仲間」として名前を連ねていただけませんか。
ご一緒に、秋田の八郎湖をもういちど、人に愛される「地域の宝物」にしていきたいです。
地元から、そして日本中、世界中から。
皆さんのご参加を、お待ちしています!


