困ったときに「助けて」と言える、当たり前の明日をー                                              病と孤独に立ち向かうD君に「ひとりじゃない」を届けたい

支援先

NPO法人 日本セラプレイ協会

困ったときに「助けて」と言える、当たり前の明日をー                                              病と孤独に立ち向かうD君に「ひとりじゃない」を届けたいの画像

NPO法人日本セラプレイ協会

支援総額

125,181円

/ 200,000円

125%
100%
  • 支援総額

    125,181円

  • 支援者数

    16人

  • 残り

    64日

  • 開始日

  • 終了日

支援する

退院後の再出発は、再入院からのスタートに

2025/8/9 17:08

退院後の再出発は、再入院からのスタートにのメインビジュアル

皆さまの応援のおかげで、Dさんに必要な支援が次のステップへの移行に向けて動き始めております。まずは、そのご報告です。

 私たちにとってもDさんにとっても、馴染みのない群馬県で入院し外出不可であったため、私達はまず、代理人としての書類の手続き遂行のために3回の訪問をし、病院の主治医の先生や、MSCさん、市役所や福祉事務所の方達と何度となく電話のやり取りを繰り返し、退院を迎えることとなりました。3ヶ月〜半年と言われていた入院が、2ヶ月で退院できたことは非常に嬉しいことですが、身寄りの無い彼が、今後も医療機関と繋がりながら、自立に向かっていくことは容易なことではありません。喜びもつかの間、退院するに当たり、どこで暮らしていきたいかを話し合い、東京行きを決めました。

その上で私達だけではできない支援を、別のNPO法人と連携をさせていただき、東京に移動した数日後には新しい住まいに無事に入居することができました。冷房や冷蔵庫も備わっているシェアハウスです。また、東京への福祉の事務手続きの移行が叶わなかったために、新たに一つ一つ申請手続きをする事になりましたが、NPOの方に同行していただき、彼にとっては新たな強い味方ができました。こんなに早く手続きが可能になりましたのも、協力体制を取ってくださったNPO団体と私達の往復の交通費や彼の身の回りの滞納金の処理などをご支援下さった皆様のお陰です。一旦、命の危機から脱出したことにほっとしています。

 先日は、役所の手続きの後、私たちの事務所に顔を出しに来てくれました。退院後外の暑さの体験がまだ浅い彼が、電車を乗り継ぎ、自分の足で事務所に来てくれるなんて、信じられない思いでした。しかしながら、頭が痛いと言いはじめており心配し翌日の初通院の日を迎え、案の定再び東京の病院で入院となってしまいました。退院して東京に引っ越し、さあこれからという時に⋯ しかし、東京の病院の方たちも優しく受け入れてくださり1週間の面会謝絶となりましたが、見守るしかありません。

 今回の9日間の外の生活を一緒に過ごしながら、「僕は、普通に身についているべきことが身についていません、普通のことができていません。」と児童養護施設という特殊な場所にいた事をこの様に語っていました。もちろん、児童養護施設によっては社会経験を十分に学ばせ、自立を迎える事を準備している施設もあるかと思いますが、彼にとってはそれが不十分であったと感じているようです。何が一番知りたかった?というわたしの問いに「お金の使い方を教えてほしかった。まず、一人暮らしをする時に何が必要なのか、ガスや電気の引き方や、お金の払い方、何もわからなかった。計画的に暮らすことなど何もわからなかったし、今もわからない」と素直に話してくれました。

セラプレイの本の中で、「セラピストとして、子どもが眼をつぶった時にまぶたに思い浮かぶ人であれ」という言葉があります。今回のように、危機に直面したときに、思い出してくれたことで、命をつなぐことができたのではないか、そしてそれをチームで支えることができたこと、これは大きなことなのではないかと思います。「この人ならば、きっとわかってくれる」と思える人がひとりでもいることで、生きるチカラになってくれるのであれば⋯と願っています。

「今回は、大丈夫な気がする、いい人たちに囲まれてるから」と東京に来てから話してくれました。今後何があるかはわかりませんが、わたしたちの伴走は続きます。もちろん、自立の道はまだ険しく、治療や生活の再建には時間がかかります。けれど、皆さまのご支援のおかげで、確かな一歩を踏み出すことができました。

「同じような子には、同じ思いをしてほしくない」

彼がこの言葉を伝えてくれたことそのものが、私たちにとって大きな喜びです。そして、彼一人のためだけでなく、私達協会が発信し続けて行かなければならないことも教えてくれました。

皆さまのご支援と応援のおかげで、Dさんは確かな一歩を踏み出すことができました。心より感謝申し上げます。

少し休んだ後になりますが、これから彼は自立という新しいフェーズに入っていきます。技術を身につけたり、仕事を探したりと、まだ模索は続いていきますが、私たちも伴走し続けていきます。

なお、今回の緊急事態への対応にあたり、協会としても持ち出しの支出が多くなっているのが現状です。

このクラウドファンディングは10月まで続きます。もしよろしければ、ぜひ応援の気持ちでご支援をいただけたら大変嬉しいです。いただいたご寄付は、Dさんのような方へのサポートを続けていくために、大切に使わせていただきます。


日本セラプレイ協会 一同



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〒1550032

東京都世田谷区代沢5−17−12アルツァレト代沢105

https://theraplay.or.jp/

代表:高井美和

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