白老の港から始まる、文化・観光・経済をつなぐ拠点づくり。次世代へ町の未来をつなげる挑戦です。

支援先

一般社団法人 SHIRAOI PROJECTS(通称:SHIPS)

白老の港から始まる、文化・観光・経済をつなぐ拠点づくり。次世代へ町の未来をつなげる挑戦です。の画像

山岸奈津子

支援総額

722,732円

/ 1,000,000円

72%

支援総額

722,732円

支援者数

106人

残り

開始前

開始日

終了日

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SHIRAOI Beach&海の家2025 実施報告書を公開しました|ダイジェストを掲載します

2026/3/4 19:21

SHIRAOI Beach&海の家2025 実施報告書を公開しました|ダイジェストを掲載しますのメインビジュアル

一般社団法人SHIRAOI PROJECTS(SHIPS)は、2025年夏、白老港第三商港区の海岸エリアで「SHIRAOI Beach&海の家」を開催しました。たくさんのクラウドファンディングによるご支援をいただき、本当にありがとうございました。

大変遅くなりましたが、2年目となる今回の活動報告をまとめた報告書が完成しました。報告書はなんと50ページにもなってしまいまして、ここでは要点をダイジェストでお伝えします。

報告書巻末には、クラウドファンディングでご支援いただいた皆さまのお名前も掲載させていただきました。

報告書全文はeBOOKで見ることができます。

SHIRAOI Beach&海の家2025実施報告 ダイジェスト

そもそも、なぜ「海の家」なのか

白老は海に面した町です。でも、地域住民が海に親しむ機会は驚くほど少ない。「何十年も海に行ったことがない」という住民は珍しくなく、子どもたちも「海には行くな」と教えられて育つケースが多い。

理由は主に3つ。海での事故を防ごうとする教育が長年積み重なり、危険な場所というイメージが定着してしまったこと。海が漁業・商業の場として位置づけられ、住民の日常生活とは切り離されてきたこと。そして港湾という行政管轄エリアゆえに、民間が何かをしようとするといくつものハードルが立ちはだかること。

「海の町に住みながら、海を資源だと思っていない」——この現状を変えるには、まず小さな事例をつくるしかない。SHIPSが取り組む「シン・白老港プロジェクト」はそういう発想から生まれています。「海の家」はその実証実験の一環として、人と海の心理的距離を縮めることを最初の目的に始まりました。

2024年の初回実施では、北海道開発局や白老町役場、漁業協同組合の協力を得て5日間開催し、750人が来場。短い告知期間にもかかわらず近隣からも多く訪れ、「海で遊びたい」というニーズが確かにあることを実感しました。2年目はその手応えをもとに、規模と内容を大きく広げることになりました。

2年目で何が変わったか

2025年の開催期間は7月21日(海の日)から8月10日まで。17日間、のべ40のプログラムを展開しました。

2024-2025開催概要比較

SUP体験、漁師さんと連携した「海の生き物プール」、アートインスタレーション、音楽ライブ、マッスルコンテスト、カラオケ大会——海辺でこれだけのことが起きた夏でした。アルバイトスタッフは70代から高校1年生まで、のべ106名。地元企業・団体33社が何らかの形で関わりました。初年度との最も大きな違いは、この地域連携の広がりです。


ただし、順風満帆だったわけではありません。17日間のうち天候不順や津波警報の影響で営業を中止した日が複数ありました。7月30日にはカムチャッカ半島でM8.7の地震が発生し、津波警報が発令。スタッフ・出店者の安全確認と来場者ゼロの確認を経て会場を閉鎖する対応を取りました。屋外・港湾エリアで長期間開催することの難しさと向き合った夏でもあり、次年度に向けた安全管理体制の整備が課題として明確になりました。

それでも最終的な来場者は前年比190%の1,450人。最大1日350人が訪れた日もありました。「泳げない海」でこれだけの人が集まるという実績を、2年続けて積み上げることができました。

海辺に場をつくるということ

今年度の大きなチャレンジのひとつが、アーティスト・渡部睦子(ちかこ)さんによるアートプロジェクトとの連動でした。

オランダ・アムステルダムを拠点に活動する睦子さんは、約1ヶ月間白老に滞在。インスタレーション兼アトリエを海岸に設営。元漁師さんがアシスタントとして加わり、会期中に公開しながらさまざまな出会いによって変化させていきました。《サバイバル・ネット》ワークショップには子どもから大人まで幅広い世代が参加。

この海辺につくられた装置は、ハンモックに揺られながら海を眺める人、黙々とサバイバル・ネットを編む人、偶然的に出会う人やそこから生まれる会話——それぞれが自分のペースで場に関わる光景が広がりました。

このアートの存在は、「海の家」という空間の質を大きく変えました。「食べる・遊ぶ」だけでない、感じる・対話する・滞在するという過ごし方が生まれました。

渡部さんの活動はその後、ルーツ&アーツしらおい2025の町内展示、札幌市のモエレ沼公園での個展へと発展。白老でのリサーチや制作が作品に引き継がれ、プロジェクトが文化的なネットワークを広げる装置にもなりました。

白老からモエレ沼公園へ、そのプロセスはartscapeでモエレ沼公園学芸員の宮井さんが記事にしてくれました。

宮井和美|北極星を道標に──渡部睦子「星見るひとたちと出会う旅」 – artscapeモエレ沼公園ではグランドオープン20周年記念の協賛事業として、2025年10月21日から29日まで、渡部睦子の個展「『星見artscape.jp


また、SUP体験では昨年体験した方がリピートするなど、白老の海の可能性を広げるコンテンツとなりました。予約空き時間には高校生や大学生に体験してもらい「白老の海でこんなふうに遊べるとは思わなかった」「想像以上に海がきれいだった」という声も上がりました。

白老で育った学生たちがこの夏を通じて海との関係を更新していく。それ自体が、この実証実験の大きな成果のひとつだと言ってよいなと思いました。


来場者&スタッフアンケート結果

来場者アンケート(47件)では、満足度「とても満足」「まあまあ満足」が合わせて9割以上。居住地は白老町内が約25%、町外・近隣市町村が約75%を占め、広域からの来訪動機になっていることが確認されました。

特に目を引いたのは意識の変化です。

  • 「海への関心が高まった」…約87%
  • 「今後、港や海に行く機会を増やしたい」…約9割
  • 「来年も参加したい」…約7割

自由記述には「泳がなくても海を楽しめる場が新鮮だった」「子どもが安心して海に触れられた」「景色・雰囲気がよく、ゆっくり過ごせた」という声が並びました。「泳げない海」を前提にしたコンセプトが、きちんと届いていたことが伝わります。

(アンケートの回収数については大きな反省点です)

スタッフアンケートでも同様の変化が見られました。「港は危なく近づかない場所だと思っていたが印象が変わった」「港でイベントができるとは想像していなかった」——地域に住みながら海を遠い場所に感じていた人たちが、運営に関わることで海との関係を自ら更新していきました。来場者だけでなく、関わった人全員にとって実証実験であったと言えるかもしれません。

一方で課題も明確になりました。「告知が足りない」「日陰や足洗い場・シャワーが欲しい」「駐車場の導線がわかりにくい」——次年度に向けた具体的な改善点として真剣に受け止めています。

資金と継続性について

総事業費830万円のうち、日本財団「海と日本PROJECT」からの助成が全体の約67%を占めます。はまなす財団、寒地港湾空港技術研究センターからの助成、地元13社からの協賛金、106名によるクラウドファンディング(総額73万円)が支えました。

今年度は継続開催を見据えた試みとして駐車場代(500円)を設定しましたが、来場へのハードルになった側面もあり、次年度は任意の支援を選べる仕組みへの変更を検討しています。また、数字に表れない支えとして、地元企業による現物提供や無償協力が多く、これらがなければ事業は成り立っていませんでした。

助成金に依存した運営から、いかに自立性を高めていくか。次年度以降は企業版ふるさと納税やガバメントクラウドファンディング、ローカル10000プロジェクトなど複数の制度を組み合わせながら、行政とともに資金基盤を設計していくことが課題です。

これからどこへ向かうのか

本プロジェクトは最低でも3年間の実証を目標にスタートしました。3年目となる来年度に向けて、いくつかの検討が進んでいます。

安全管理を前提とした限定的な水辺利用の試行、拠点としての半屋内空間の整備、白老の漁業・食文化と連動したコンテンツの開発——そしてビジョンの中心にあるのは、海岸エリアを地域の経済・文化の拠点として育てていくこと。白老版「フィッシャーマンズ・ワーフ」とも言うべき場所を、時間をかけてつくっていくことです。近年では「海の駅」登録の提案もいただくなど、外からの期待も高まっています。

一団体だけで完結するプロジェクトではありません。地域住民、企業、行政、そして外から関わってくれる人たちの思いを束ねながら、少しずつ前へ進めています。

改めて、このプロジェクトにご協賛・ご協力いただいた皆さま、クラウドファンディングに参加いただいた皆さま、ご出店・イベント参加いただいた皆さま、会場運営を支えてくれたアルバイト・ボランティアの皆さま、本当にありがとうございました。

来年度もどうぞよろしくお願いいたします!

報告書の全文はeBOOKでもご覧いただけます。写真や詳細なデータ、第三者からの評価コメントなど、ダイジェストに収まりきらなかった内容がたくさんあります。ぜひご覧ください。

📄 報告書PDF・eBOOK 

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〒0590905

北海道白老郡白老町大町3丁目8-122階

代表:山岸奈津子

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