おもやいスタッフの尾﨑真喜子から皆さまへ!
2025/7/3 15:05

2019年の発足時より応援ありがとうございます!
はじめましての皆さん、マンスリーサポーターに興味を持っていただきありがとうございます。
おもやいの防災オタク、イベント担当、SNS担当のまっこです。
生まれ育った地元・武雄市の水害を受けてはじめてボランティアに参加
私は父の転勤で途中何年か長崎にいましたが、生まれも育ちも武雄市橘町です。橘町は年に1〜2回は「今日は大雨で道が浸かるので今から集団下校です」と小学校が早く終わる日があった水害常習地帯です。ただ、その時も道が浸かる程度で、家まで浸かるような被害は平成2年以降ありませんでした。
令和元年8月豪雨の際は福岡に住んでいましたが、地元が大変なことになっていると知りいてもたってもいられず初めての災害ボランティアに参加するため、社会福祉協議会のボランティアセンターに行きました。「泥を取ってきてください。床の板を剥いできてください。」と言われても、なんで泥を取らなければいけないのか?どんな道具を使えばいいかもわからない災害ど素人でした。
当時、手術後で体力も落ちていて正直「私なんかが行っても足手まといになるかもしれない」と不安でした。しかし、まだコロナ前でしたので全国から支援が集まり始めていて「身体が動かなかったら、佐賀弁の通訳をすればよかたい!」と自分を奮い立たせて最初の一歩を踏み出しました。(勇気を出して参加したボランティアの初日に行ったお宅の家主さんが関西出身で、佐賀弁が通用しなかったのは今となっては笑い話です)きっと、最初の1歩の勇気を出すことが難しい方もたくさんいると思いますが、他のボランティアの仲間たちも最初は不安な中スタートしているので、怖がらずにまずは参加されてみてください!
おもやいとの出会い
話は戻りますが、令和元年8月豪雨の際はわからないことが多すぎて困惑しながらも、毎日ボランティアに参加していました。知り合いから9月4日に災害支援団体も集まるおもやいカフェが開催されると聞いて、何か教えてもらえるかも?と参加したのが鈴木や千綿、おもやいの仲間たちとの出会いです。全国から来てくれた災害支援仲間にたくさんのことを学びながら、おもやいも動き始めたわけですが、最初は「おもやいボランティアセンターって何?どんな団体?」と不審がられたりもしました。お家の手伝いをしたり、相談に乗ったり、炊き出しを配達する中で少しずつ信頼関係が生まれ、いつしか「おもやいさん」と声をかけられるようになりました。
防災オタクとしての始まり
2019年8月豪雨の片付けが少し落ち着いてきた2020年春頃になると「また今年も梅雨がやってくる」と地元の方も私たちスタッフも少し不安な気持ちが出てきました。その時に少しでも安心して過ごすためには準備をしなければいけないのではないか?と防災グッズについて調べ始めたのが私の防災オタクとしての始まりです。
防災グッズは値段が高く、買うなら試してみたいけど本物を見て触れる場所はありません。「これ、試してみたいけど試せる場所がないな」と呟いたところ、事務局長が「それならまっこちゃんがおもやいでやってみたら?」と背中を押してくれました。
被災された方、特に60〜80代の女性と、お手軽だけどちゃんと役に立つ防災グッズは何か?在宅避難するには何がいるのか?避難する時には何に入れていたほうがいいのか?を話し合いながら試していきました。また、令和元年に全国の方からお預かりした寄付金でおもやい防災あんしんセットという防災セットを作り、配布も始めました。
立て続けに起きた地元での水害で役に立った防災グッズ
そんな中、2021年8月14日を迎えます。前々回の水害は平成2年で令和元年までは30年ほど経っていたので、まさか2年経たないうちに、しかも令和元年よりひどい災害が起こるとは考えてもみませんでした。翌15日には地区単位でおもやい防災セットを配布していた朝日町高橋地区を歩いて回りました。泥だらけで、まだ水に浸かって近づけない区域もある中、呆然としながら歩いていると「おもやいさん!防災セットの非常用トイレがとても助かったよ!ありがとう!」とたくさんの方に声をかけられました。災害が起こったことは本当に悲しいことでしたが、少しでも役に立つようにと考えて活動していたことがちゃんと役に立っていたことに安心もしました。
その後は災害後に体調を崩す方もたくさん見てきたので、防災啓発だけでなく、災害に負けないからだ作りのため、体力アップと健康維持のために【いやしの日】や【ヨガ教室】も担当しています。そのイベントに参加してくださっている被災された方が、おもやいフードリンクの野菜を寄付してくださったり、地域食堂【そよぎdeごはん】の調理を手伝ってくださったり、イベントでダンスも披露していただいたこともあります。
地域の方々に支えられての「おもやい」
「おもやい」という言葉には「一緒に、共有して」という意味がありますが、同じ街に住む仲間として、被災者と支援者ではない関係ができています。昨年、能登半島地震の復旧活動のために武雄での人員が足りず地域食堂が開催できるか危ぶまれた時は「私たちが手伝いに来るけん、安心して行ってこんね!任せときんしゃい!」と背中を押していただきました。また、「水害からは逃げられない地域だけど、おもやいさんがいてくれると思うから安心して住めるよ」と言ってくださる方々がいてくれる限り、自分たちにできることで、でくっしこ、力になりたいと思っています。
おもやいの防災啓発や生活にお困りの方へのお手伝いなどの取り組みはなかなか収益をあげるのが難しいものが多いです。ただ、災害が増え、経済が悪化している中、必要としてくださっている方は年々増えています。これからも誰かの隣に、みんなの隣に、そっとそこにいられるよう、今回のマンスリーサポーターの取り組みに挑戦することに決めました。サポーターへの登録や、SNSの発信を見ていただきながら、今後ともおもやいを応援していただけますと幸いです。
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