
京都府京丹後市の「社会福祉法人みねやま福祉会 」てらす峰夢(てらすほうむ)職員の方から、スマホ里親ドットネット(通称スマサト)へメッセージが届きましたのでご紹介します!
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私たちは、親元を離れて暮らす子どもたちと日々生活を共にしています。
その中で、子どもたちがふと見せる小さなつまずきや、心の揺れに出会うことがあります。
ある日、中学3年生の子が卒業を前に、ぽそっと漏らしました。
「高校に行ったら、今の友だちと連絡できんかもしれん…」
その言葉に、ただ頷くことしかできませんでした。
クラスメートと過ごした日々が終わりに近づく中で、「連絡手段がない」ということが、新しいステージへの期待ではなく、別れの寂しさや孤立感につながっていたのです。
日常の中でも、「情報の輪から外れてしまう」という場面があります。
部活動の予定が急に変更になった日、周囲の子たちはLINEで共有されていたけれど、その子だけが知らずに立ち尽くしていた。
「グループのやりとりに入れてない」というだけで、自分だけが取り残されたような感覚になる——そんな瞬間が、思春期の子どもにとってどれほど深く心に残るかを痛感しました。
スマートフォンは、単なる通信手段ではありません。
いまの子どもたちにとっては、自分の世界を広げる鍵であり、人とつながるための“入り口”でもあります。
けれど、その一方で、ネットの世界には危うさもあります。
だからこそ、子どもに任せきりにするのではなく、支える側である私たちも、使い方やリスクを学び、考え続ける姿勢が必要だと感じています。
私たちの施設は、「スマホを持つ」ことの背景や意味を真剣に考える機会をいただいたことで、他の支援者とのつながりが生まれました。
同じ現場で働く人たちと「こういう時どうしてる?」「こうしたらよかったよ」と気軽に話せる環境を作っていくことは、日々の支援の中で大きな支えになると感じています。
何が正解かわからないからこそ、誰かと一緒に悩める安心感。
それが、支援の質を高め、子どもたちの暮らしにも温かさを広げてくれると感じています。
スマホはただの道具かもしれません。
でも、それを通じて「つながれる」こと、「つながり続けられる」ことは、子どもにも大人にも必要な“安心”です。
支援の現場から、そう実感しています。
今後もスマサトさんを通して、子どもも大人も関係なく「共に、これから」を考えられる輪を広げていきたいと思います。
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