シリア国内支援プロジェクト 今年度の支援内容をご紹介します。
2025/3/12 16:53

北西部では前政権を支持する武装集団と暫定政権の治安部隊の衝突により、民間人745人を含む1000人以上が死亡したとのニュースも入っており、まだまだ混乱が続いています。
現地の担当スタッフのリームはシリア人です。看護学生の時に紛争が始まりイラクに逃れ、看護師の夢をあきらめることとなりましたが、現在JIM-NETで勤務しています。
今回は支援のためにふるさとを訪れましたが、『何年にもわたる戦争の影響で、人々も町の様子も本当に疲れている』と感じたそうです。
そのような疲弊した町に、多くの避難民が押し寄せ、避難してきた人々は学校やモスクなどで寝泊まりしており、地域住人は、避難民を自宅に迎え入れるなどしています。
冬は凍てつくような寒さが続くこの地域です。ふるさとの窮状を救いたいという彼女の想いから、今回のクラファンをスタートしました。
クラウドファンディングスタートから10日が経ち、目標の95%まできました!目標まであと少し☆
引き続き応援のほどよろしくお願いいたします!
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JIM-NETでは、シリア国内への支援も続けており、今年度の支援(クラファンとは異なる通常予算より)を行いましたので、
こちらでもご紹介いたします。
支援の内容を見ると、キャンプの診療所には基礎的な薬もないことが伺えます。
がんセンター
治療を受ける少女
■がん・サラセミア(地中海性貧血)センター
2023 年、同地域に初めて開設されたがん・血液専門センター。
首都ダマスカスやイラク北部アルビルまで治療に行く患者の負担を減らすために総合病院の一部として開設された。診断内容によっては転院の必要もあるが、これまでに337人(うち子ども16人)のがん患者、249人 (うち子ども191 人 )のサラセミアの患者を受け入れてきた。NGOからの支援を受けていないため 、深刻な医薬品不足に苦しんでいる。
【支援額:約8,000USD分】9種類の抗がん剤及び抗がん剤の副作用を軽減する薬などの医薬品
■ワショカニキャンプ
トルコ軍に占領されたセレカニエ(ラアス・アルアイン)からの避難民が住むハサカ市郊外のキャンプ。人口約16,000人。昨年10月以降、レバノンからの避難民も300~400人受け入れている。
■サリカニキャンプ
トルコから占領、攻撃されている地域からの避難民を受け入れているハサカ市内にあるキャンプ。人口は約16,000人。2900基のテントがあり、23 年からキャンプは拡張されている。レバノンからの避難民も200家族ほど受けて入れている。医薬品は殆どなく、保健センターも週に3日しか稼働していない。
■ナウロウズキャンプ
2014 年、イスラム過激派組織IS(イスラム国)の迫害から逃れたイラク北部シンジャールのヤジディ教徒の避難先として設立されたキャンプ。現在はレバノンからの避難民約5,500人を受け入れている。KRC が運営する保健センターには毎日100人ほどの患者が訪れる。
【支援額:約3,500USD分】上記3か所の難民キャンプに、抗生物質や抗ウィルス薬、解熱剤、抗不安薬、心血管症薬、血栓予防薬などの医薬品
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