JWCスタッフの一日 ~日々奮闘するスタッフの怒涛の毎日~
2025/2/14 17:48

皆さんこんにちは! JWCの佐草です!
ここでは、JWCスタッフが日頃どのような一日を過ごしているのかについて書かせていただこうと思います。
理事長はカメラが使えないので、代わりに全ての工程のモデルになってもらっていました(笑)
屋外ケージの基本的な掃除
現在、JWCの屋外ケージは合計で11ケージあります。
保護されてくる動物の種や状況に合わせてケージの割り当て・止まり木やプールなどの調整を行う為、掃除の仕方も哺乳類がいる時、猛禽類がいる時、水鳥がいる時で変わるので一概にはいえませんが、大まかには汚れている地面や枝の掃除、プールの掃除をしていきます。
またこの際、フンの状態に異常はないか、出血などはないか、羽や毛が異常に散らばっている様子はないか、餌の減り具合は通常と変わりないかなど、個体の状態もチェックします。
プールも、水鳥がいる場合は満杯にし、1日に1~2回程交換を行います。
水鳥ではない場合でも、水浴びを行う種がケージ内にいる場合には毎日ゴミ浚いをし、時期にもよりますが1~2週間に一度は交換を行うようにしています。
ちなみに、昨年の夏にカルガモが5羽保護されてきましたが、変えたそばから一瞬で水が汚れ、しかもその時ちょうど排水が壊れてしまっていたので、毎日バケツリレーで水の交換をしていたので中々に地獄でした……。
屋外 床がコンクリートのケージの掃除
屋外ケージの中には半屋外の場所もあり、そこは床が土ではなくコンクリートです。
そのタイプのケージでは、床の掃き掃除と汚れやすい場所に敷いている新聞紙の交換、また、日常の掃除に加え、定期的に高圧洗浄でコンクリート面の完全洗浄も行います。
床がコンクリートのケージは基本的に野鳥で使用していますが、野鳥の中には砂浴びや土食をする種もいる為、ストレス軽減と消化不良を防ぐ目的で敢えて土を入れており、これも定期交換しています。
屋外 特殊なケージの一例
はじめの方でも書いたように、ケージは種によって構造を少しずつ作り変えているので全てのケースを紹介することは難しいのですが、一例として、現在リハビリ中のウミネコのケージでは足の負担軽減を考えて床に人工芝を敷いている為、こちらも毎日交換しています。
また、最近は体調の関係で蓋をしてしまっていますが、地面の高さに合わせて設置している海水プールもあり、この清掃も行います。
海水は業務用で売られている人工海水の素を使用し、200L用のものを一袋そのまま使っています。
室内 哺乳類ケージ
容態がまだ安定していない子や投薬が必要となる子などは、室内のケージで経過を観察します。
哺乳類の場合は安全面、衛生面からステンレスケージを使用することが多く、現在全部で6室ある状態です。
ステンレスケージの場合の掃除は、汚れたタオルを回収し、ヘラでフンをこそいで消毒液で拭いていきます。
見回りの際にフンをしているのを確認したらなるべく掃除をするようにしていますが、夜から朝にかけてはどうしても取り替えることができません。
大抵保護されてくる野生動物は夜行性なので夜中にフンをすることが多く、ケージ中にフンが踏み固められていることほとんどなので朝の掃除は本当に大変です……。
また、収容スペースの関係で現在はリハビリルーム一室ケージとしても使っている為、こちらも汚れたタオルの回収と部屋の拭き掃除をステンレスケージと同様に行っています。
回収したタオルはフンがついていたり、餌の食べ残しが付着している可能性もあるので一度全て手洗いをし、最後洗濯機で洗います。
なぜペットシーツではなくタオルを使用するかというと、野生動物はこうした環境に慣れているわけではないので、個体差はありますが大抵の子が敷物を嚙み千切ります。その際、誤ってペットシーツを誤食してしまうとポリマーが消化管内で水分を吸収して膨張し、腸閉塞を起こす可能性もある為、当団体ではタオルを使いようにしています。
ただ、このタオルの手洗いはかなりの重労働で、洗い場の高さもあるのですが腰がね……しんどいです……(笑)
室内 鳥ケージ
次は、室内で経過を見ている野鳥たちのケージの掃除です。
現在、常備設置しているケージは4部屋、室内飛行訓練ケージ1部屋あります。
野鳥の場合は敷物にペットシーツを使っているのでその交換と、フンで汚れている枝やケージ側面の掃除をしていきます。
また、視力障害や麻痺、骨折など、個別のケージを必要とするケースもあります。
その場合は、移動して持っていくことが可能なので、ある程度の汚れを落とした後は屋外で水洗いを行っています。
洗っている間、お天気の良い日は治療中の子を目の届くところにおいて、日光浴もさせています。
骨や羽、神経の回復には日光を浴びることによって体内で生成されるビタミンDが必要不可欠なので、これも大事な治療です。
(この子は神経障害があり、広いケージに移すと前転を繰り返してしまうので日光浴をする時は少し狭いケージで太陽を浴びてもらっています)
餌作り
続いて餌作りです。
まずは回収した食器を残餌量も含め確認しながら洗っていきます。
この食器も、種に応じて、ケージの形状に併せ食べやすいものを割り当てるようにしています。
餌に関しては一つひとつ工程を説明していると書ききれないので割愛しますが、基本的にはリリースすることを前提に考えているので、果物や野菜がメインの餌となります。
また、どうしても自然の中で摂取する物とこちらで用意したものでは栄養バランスも異なる為、特に野鳥には各種サプリメントも入れるようにして栄養不足にならないよう気を付けています。
--------〈例〉--------
【ホンドタヌキ】
サツマイモ(茹で)・ジャガイモ(茹で)・リンゴ・ミカン・鳥の胸肉(茹で)・季節の果物(イチジクや柿など)
【ホンドギツネ】
ヒヨコ・ウズラ・マウス(生餌)・馬肉ミンチ
【ヒヨドリ】
サツマイモ(茹で)・ジャガイモ(茹で)・リンゴ・ミカン・野菜ミックス(小松菜・キャベツ・ニンジンを細かくして冷凍したもの)・ミルワーム(生餌)・鳥用ビタミンS・鳥用ビタミンB・小松菜粉・七分餌・鳥用乳酸菌・季節の果物(イチジクや柿など)
【ウミネコ】
チカ・ヤリイカ・シバエビ・鳥の胸肉(茹で)・鳥用ビタミンS・鳥用ビタミンB・鳥用乳酸菌・海水
----------------
※のづた動物病院から獣医師に選定してもらった野生動物にも与えて問題のない廃棄のペットフードも定期的にもらっていますが、これはタヌキに与えてしまうと、リリースした際に地域ネコの餌を食べることを覚えてしまい、間接的に疥癬などの病気にかかってしまう可能性もある為、雑食の鳥類に使用するようにしています。
ちなみに、雑食の子は哺乳類も鳥類も嗜好性が個体によって異なるので、この子はニンジン好きだけどこの子はニンジン食べない……ということもよくあります……。
それでなくとも、いつも同じものだと飽きてあまり食べてくれなくなることもあるので、時々内容は変えるようにしています。
その後、それぞれ餌を配っていきます。
中には、体の状態で強制給餌が必要な子、雛鳥や幼獣で数分~数時間置きの給餌が必要な子もいる為、状況に応じて給餌の補助も行います。
体調を把握する時、食欲の有無は大きな指針となります。
『食べることは生きること』とはよく言いますが、本当に言葉の通りだと思います。
治療やリハビリで嫌な思いをさせてしまうからこそ、『食べる時』には少しでも『美味しい』と思ってくれるように……と心掛けています。
日常ケア・治療・リハビリ
日常ケアや治療、リハビリについてはそれこそ同じ症状であっても個体差があったりする為、体重測定、目ヤニの洗浄、爪・嘴切り、入浴、日光浴、点滴、テーピングの交換、投薬、点眼、歩行・飛行訓練、神経回復の為のリハビリ……とその子その子に合わせたサポートを行います。
正解もなく、野生動物の為に作られた器具もない為、骨折の子のギプスひとつをとっても、キジバトくらいの子であればストローに切り込みを入れ、ガーゼで擦れていたくならないように工夫をし、スズメのようにもっと体の小さなこの場合は、綿棒の軸を利用して……と様々です。
試行錯誤の日々ですが、『今目の前にいるこの子にとって何が最善か』を常に考え、ケアに当たっています。
その他業務
だいたいのスケジュールにはなりますが、午前中で大方動物たちの世話を終えた後は、事務作業に入ります。
【大まかな業務内容】
・保護動物たちの看護カルテ記入、のづた動物病院への日報報告
・メールやお電話でいただく野生動物に関するお問い合わせの対応
・保護動物、問い合わせのデータ分析
・ケージの修繕
・JWC農園の手入れ
・ボランティアさんの対応
・会員様、サポーター様の会員情報管理
・JWC通信の作成
・日常のSNSの投稿
・YouTubeの動画撮影、編集
・イベントの企画、準備
・チラシやポスターの作成
・経費管理
また、私達JWCスタッフは、JWCの提携動物病院であるのづた動物病院・のづた動物病院トリミングホテルの経理・総務も担当している為、日々の売上管理とスタッフの勤怠・給与管理、必要に応じてのづた動物病院やトリミングホテルのヘルプも行っています。
気が付いたら一日が終わり、また一日が始まる
いかがでしたでしょうか??
書き出してみるとかなり長くなってしまい……最後までお付き合いくださった方がいましたらありがとうございます!!
こんな感じで怒涛の毎日を過ごしているので、本当に気が付いたら一日が終わっています(笑)
どう考えても一日が24時では足りない……という日々で、365日休みもないような状態ですが、また新しい一日が始まり、さとやま保護センターで頑張っている野生動物たちの姿を見ると「私も頑張ろう」という気持ちになります。動物たちには色々なことを教えてもらって、励ましてもらってばかりです。
目の前の命を救う為にも最善を。
遠い場所の命を救う為により多くの啓発を。
私達にできることはほんの些細なことではありますが、引き続き全力を尽くして参りますので、何卒ご支援に合わせ情報拡散のご助力をいただけますと幸いです。
月々500円から始める野生動物保護、JWCのサポーター『JWCサポメン』100人の募集も残り22日となりました!
現在のご支援者様は23人!! あと77人!!
ぜひ応援のほど宜しくお願い致します!!
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