夏ののびのびキャンプ第2回 無事終了です!
2024/8/10 09:15
若手スタッフからの報告です
アースマンシップのキャンプにはプログラムがありません。
キャンプファイヤーもしないし、レクリエーションもしない。
料理したり水をくんだり、生活するための仕事はあるし、だいたい毎日みんなで川に行くけれど、それ以外は自由。
余白を埋め尽くしてくるYouTubeやTikTokのようなものは一切なく。
余白しかない時間の中で、子どもたちは実に熱心に遊ぶ。
広場で駆け回る子もいれば、石を積み上げて石壁を作る子もいるし、ずっと焚き火の番をしている子もいる。
自分が今何をしたいのか、どうありたいのかに正直に、そこにいることができる。
その中で子どもたちは、
たとえば自分だけ良ければいいなんて考えじゃダメなんだってこととか、
自分はこういう時嬉しいんだなってこととか、
誰かと一緒に食事をすることの喜びとか、
余白たっぷりな時間の中で無数のことを経験していく。
「生きる力」
と称される力には、自己理解力や、やり抜く力といった名前がつけられている。
名前をつけて分類すること自体否定しないし意味のあることだと思うけれど、
実際のところ生きるために必要なものは複雑に絡まり合い分化されないままに体験されていくものだろう。
去年は料理の時に「食中毒になっちゃえ」なんてふざけて言って雷落とされた男の子が、
今年は率先して興味津々に楽しそうに料理をしていたり。
去年はただ自分が楽しむべくたき火をしていた女の子が、今年は年下の子たちにたき火の仕方を指南したり
テントの片付けを指揮したり。
なになに力がついた
なんて単純に言えない、その子全体としての成長があって。
そんな姿に立ち会えることは、これ以上ない喜びだ。
でも、そんな子どもたちと向き合うことは喜びでもあり楽しくもありながら、
大人自身も人間としてのあり方を問われ続ける試練でもある。
毎回子どもたちからハッとさせられることばかりだし、
反省が深くてちょっとの間1人で木に触れて心を落ち着かせなければいけないこともある。
刻一刻変わりゆく子どもたちと、刻一刻変わりゆく自然と川の流れの中で、
大人自身もさまざまな感情や気づきを経験しながら過ごす。
アースマンシップのキャンプはそういう場所です。
子どもキャンプは2000年に始まり、もうすぐ四半世紀を迎えようとしています。
これからもこのキャンプが続いていきますように。
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