「淀ちゃん」のような寄鯨(よりくじら)は北海道内だけでも年間100件!寄鯨調査車両購入に支援を

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NPO法人 ストランディングネットワーク北海道 Stranding Network Hokkaido SNH

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ストランディングネットワーク北海道

支援総額

1,867,250円

/ 1,800,000円

186%
180%
100%
  • 支援総額

    1,867,250円

  • 支援者数

    207人

  • 残り

    終了

  • 開始日

  • 終了日

キャンペーンは終了しました

研究紹介:胃内容物

2023/3/25 11:46

研究紹介:胃内容物のメインビジュアル

今日は,イルカやクジラが何を食べているのか,という研究について紹介したいと思います。

魚やイカを食べているんでしょう?と言われればそれまでですが,イルカやクジラに種類があるように,魚やイカにも種類があります。

私たちが普段利用している,例えばイワシ(マイワシやカタクチイワシなど)やスルメイカを,イルカやクジラも利用しているんだろうか。

マッコウクジラは本当にダイオウイカを食べているんだろうか。

実際に海の中でイルカやクジラが餌を食べているところを観察することはとても難しいため,イルカやクジラが何を食べているか,は死体の胃を調査することで研究されてきました。

しかし,胃を調べても,そこに残っているのは,だいたい消化した餌だったものの残骸です。その残骸を調べて,具体的に何を食べていたか,を研究するのです。

魚の頭の中には,「耳石」と呼ばれる炭酸カルシウムの塊があります。この耳石の形が,魚の種によって異なるので,イルカの胃の中に残っている耳石を探して,形を見て,餌であった魚の種類を同定します。

イカの場合は,イカの下顎の形が種によって異なるので,この下顎の形を見てイカの種類を同定します。

なので,イルカやクジラのことを考えている時間よりも,魚やイカのことを考えている時間の方が長いような気がします。

胃の中から出てくる魚の耳石やイカの下顎をひたすらに見て分類し,種を同定していく作業は,ジグソーパズルをしているような,ワクワクがあり,中毒性があります。

本当にマッコウクジラはダイオウイカを食べていた!

全然見たことのないイカの下顎が出てきた…

こんな大きな魚を,いったいイルカたちはどうやって食べていたんだろう?

と,たくさんの発見を積み重ねてデータを蓄積していきます。

世紀の大発見につながることは少ないですが,イルカやクジラの餌って,ものすごく基礎的な知見で,汚染物質の研究や,寄生虫の研究,形態の研究など,様々な分野の研究に繋がる知見です。

イルカやクジラの胃内容物研究は,100年後も引用されるであろう研究だし,図鑑のページを埋めているんだと思って続けています。

また,餌である魚やイカの数が減った時に,イルカやクジラはどうやって生きていくのか,を考えるためにも,イルカやクジラがどんな餌を食べているのかを明らかにすることは必要です。

これからもひたすらに,イルカやクジラの餌生物を調査し続けたいと思っています。


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〒0418611

北海道函館市港町3-1-1北海道大学松石研究室

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代表:松石隆

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