そもそも「図書館」とはどういう場所なんでしょ?
2023/2/23 09:13
みなさん、図書館をよく利用されますか? みなさんにとって図書館はどういう場所ですか? 本がたくさん置いてあるところ、毎日新聞を読みに行くところ、お子さんがおはなし会に参加する場所、それとも受験勉強をしにいくところでしょうか?
図書館にはいろんな顔があります。本を貸してくれる、本のコピーができる、図書館の中で本を読めるというほかに、図書館には司書と言われる専門職がいて、利用者の人たちの質問、疑問に答えたり、調べ物を手助けしてくれたりするレファレンスという仕事なんかもしています。最近では、調べ物は紙の本だけではなくて、コンピューターで調べられるデータベースなどが使える図書館も増えてきています。また、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、紙の本を貸すのではなく、デジタルの本を貸す電子図書館サービスを導入する図書館も増えました。
こういったサービスを提供する図書館には、おもに市町村や県といった地方自治体が設置している公立図書館が多いですが、図書館は赤ちゃんからお年寄りまで、生涯にわたってずっと、住民のみなさんの「知りたい」ニーズにこたえる社会教育の施設です。最近では、地域のコミュニケーションの中心としての役割や、さまざまな背景をかかえた人たちの居場所としての役割も重要になってきています。図書館は、地域のみなさんが自立した市民として暮らせるように、地域や生活の課題を解決するために必要な情報を手に入れることができる場所としての存在意義がますます高まってきているようです。課題解決のために必要な情報とは、力強く生きぬくための武器とも言えるかもしれませんね。
ですが、そんな大事な図書館も一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大で閉鎖されたこともありました。また、建物の老朽化や改築で閉まり切ったまま閉館になるなど、減ることがあっても、なかなか増えるということはありません。自治体の財政状況が厳しい昨今、図書館の安定的な維持運営や新規の開館は簡単なことではないようです。
さて、では情報ステーションが運営している民間図書館はいったいどんなものなんでしょうか。まず、民間図書館は設置したいと思う個人の方や団体、企業、商店など、どんな方でも設置者になれます。そして、その図書館の資源である蔵書は、いろんな方々が読み終わった本を寄贈していただいたものです。それから、図書館を日々開けて、本の貸出し手続きをしたり、新しい本をデータベースに登録して本棚に並べたり、整頓したりしてくださるのは、ボランティアのみなさんです。そうなんです、情報ステーションは、みんなのお力一つ一つを集めて、図書館を作って、みなさんに利用してもらっているのです。公立図書館がコロナ禍で閉館したときも、ひっそりと開館していた図書館もありました。本を借りに来た方は民間図書館が開いていたことをそれは喜んでくださり、久しぶりのおしゃべりを楽しんで帰られました。そこにあるのは、まさに地域の交流であり、それを支えているのは、ただただボランティアのみなさんの「何かしたい」というお気持ちのみ。それが情報ステーションの民間図書館の魅力なんではないかと手前みそながら思う次第です。
民間図書館の施設も、小さな小さな図書館から広々としたスペースを持つ図書館まで、設置したいと思った方のお気持ち次第で本当にいろいろ、個性豊かなんです。
これから少しずつ、情報ステーションの個性的な民間図書館をご紹介していきますね。(こ)
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