空山里帰りレポート! ~ルーキー編~ 第3章 馬の牧場で働く理由
2022/3/23 17:16
2017年から2020年まで、大学生ボランティア(通称:カウンセラー)として活動してくれた向井美純さんが、先日牧場に里帰りしてくれました!
彼女は現在、鹿児島県で引退競走馬の受け入れをするNPO法人に勤めておられます。
ハーモニィカレッジでの経験や就職に至った経緯などを三回にわたってご紹介します。
第3章 馬の牧場で働く理由
*向井さんの仕事中の一コマ
現在、私が働いているのは鹿児島県にある引退競走馬の養老牧場です。140頭の馬たちが、霧島山麓の高原にある草原でのびのびと暮らしています。私はそこで、約70頭の馬の健康管理をアルバイトの方と協力しながら担当しています。放牧場の管理や給餌、蹄の管理などを行っています。宿直をすることもあり、夜中の決まった時間に、監視モニターで体調不良の馬がいないかを確認したりもします。こけて動けなくなってしまった馬は、他の職員の方と5人くらいで立ち上がらせたりもします。長い時には5時間くらいかかったこともありました。
色々なご意見はあるかと思いますが、私は人ができるサポートをして、少しでも長く馬が生きていられたらと思っています。
*向井さんが勤めている牧場の馬たちの暮らし
働く上でやりがいを感じる瞬間は、馬たちが美味しそうに草を食んでいる姿を見た時です。養老牧場ということもあり、目が見えない馬や骨折している馬、老衰で病気がちな馬たちを世話する事が多々あります。そして、馬が天国に旅立つ瞬間を目の当たりにもします。そんな経験から、何気なく、馬がのんびり草を食んでいる姿や仲間と楽しそうに駈けている姿を見ると、この仕事をやっていてよかったと心から思います。
私は将来、昔の私のように、生きづらさを抱えた人たちと、引退馬や元気だけど生きていけない馬のための牧場を作りたいと思っています。これまで、私を支えてくれた馬や私の様に困っている人達の助けになれればと思っています。
ハーモニィカレッジでは、たくさんの大切な事を学ばせて頂きました。馬と出会わせて頂き、そして、その馬を介してたくさんの仲間との出会いを頂きました。
自己表現が苦手だった私が、馬に感化され、思っている事を口にした時、否定するのではなく、きちんと受け止めてくれました。そんな暖かさを教えてくれたのがハーモニィカレッジでした。将来私が作る牧場も、そんな暖かい牧場にしたいと思っています。
*のびのび暮らす馬たち
これからも、ハーモニィカレッジでは子どもを中心として、人と馬が関われる機会を作り続けて欲しいと願っています。そして、多くの人が挑戦し、応援し合える場で在り続けて欲しいと願っています。これからも頑張ってください。応援しています!
カウンセラーOG
向井 美純
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