大学生インターンからみたユースセンター
2021/12/22 17:27
インターンスタッフの武藏です。
ユースセンターで関わり始めてから、もうすぐ一年を迎えようとしています。私は大学3年次への編入学生であり、大学生活は2年間しかありません。私の大学生活の半分はユースセンターと伴走してきたことになります。ここではごく個人的な文章を寄せようと思いました。
私の専攻は臨床心理学であり、関心は青年期のアイデンティティ発達です。
アイデンティティつまり、「私自身が何者であるのか」という「自分自身についての考え」は、いくつかのプロセスによって形作られます。
それが形成されるべきだ、とは強くは思いませんが、
人生の中で、その人を手助けしてくれる場面があるかもしれないとは考えています。
ではどうやってそれが形成されるのか。
私の解釈では、いろんな人と出会う、いろんなことをしてみる、
そしてそれについて考え、
自分の興味を見つけて、やってみたりすることで、
「これいいな」を見つけ、もっと探求したり、
「やっぱり違うな」と分かってみたりすることです。
私は、ユースセンターは、この経験にひらかれている場所なのかなと思います。
ユースセンターでは日々何が起こっているのか。
一人で集中して勉強したり、先生に教えてもらったり。
絵を描いたり、見せたり、
生徒同士で話したり、先生と話したり、大学生インターンと話したり、
ゲームをしたり、漫画を読んだり、みんなでボードゲームをしたり、卓球をしたり…、
行事も豊富にあります。ユースセンターの教室だけでなく、いろんな場所に繰り出していきます。
新規の出来事に触れるという、出来事としての“他者”と、
実際に自分とは異なる考えや価値観をもつ、文字通りの“他者”との、ふたつの“他者“に
ひらかれていることで、先のプロセスが推し進められているのかなと思います。
大学生インターンとしては、二つ目の他者として、力になれればなと思うようになりました。
少なくとも、私の中学、高校時代をふりかえり比較すると、これほどまでの他者性にはひらかれてはいなかったなと感じるからです。私は大学に入ってから他者性に触れ始めましたし、高校の同級生を見ても、彼らも大学に入ってから他者性に触れ始めたように見えます。
さて、いくつものことが同時多発的に起きている、あんなに多声的な場所は、いるだけで心地良いなと思います。
出勤してまず最初に開くPC越しに教室の全体を見渡すと、目に入ってくる
その空間が私は好きなのだなと思います。
あの場所で、同じ教室には、学年が色々の生徒さんたちが、好きな日にち、時間に、
入れ替わり立ち代わり、過ごします。大学生インターンの顔ぶれも曜日によって変わります。一つの街を見ているように最近は思うようになりました。
ユースセンターには、度々、卒業した生徒さんが顔を出してくれます。
住んだ街に帰ってくる。住民の顔ぶれは変わっていたりする。
顔なじみと再会したり、はじめましてを交わしたりする。
そして、卒業した生徒さんが、尾形先生や菅原先生と話す。
そのとき、私は、ここにたしかに「母校」を感じます。
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