カナダに住むシリア人の友達が話してくれた「“いま“頑張りたい」理由
2021/6/22 18:10
こんにちは!Piece of Syria学生メンバーの鵜飼桂子です。
私は2017年のカナダ留学でシリア難民と出会ったことをきっかけに、現在はPiece of Syriaで学生メンバーとして活動しています。
今回は、その出会いを中心に、海外に住むシリア難民についてお話します。
私がシリア難民に出会ったのは2017年、カナダの高校に1年留学していたときです。当時、友だちができず英語での授業も理解できず、毎日泣いていた私にスクールカウンセラーが紹介してくれたのが、同じ授業を取っていたシリア人の姉妹でした。
彼女たちは、シリアを離れエジプトに逃げ、UNHCRの仲介でカナダへ移動したシリア難民で、私にとっては初めての、シリア人の友だちでした。
彼女たちと一緒に授業を受けたりお昼を食べたり、モスクや自宅で長時間話したり。
彼女たちのお兄さんの結婚式に招待されることもありました。
そうして一緒に過ごしていくなかで、真面目で家族想いの、彼女たちの優しい人柄に惹かれたと同時に、海外に住むシリア難民の大変さにも気づきました。
学校に行けなかった期間がある分、自分より三歳下の学年の授業を受け、卒業が遅れること。
英語での授業に追いつけないことがあり、アラビア語に翻訳して授業を理解していること。
家族に負担をかけないように、アルバイトにかなりの時間を費やしお金を貯めていること。
言語や文化的違いから家にこもりがちになってしまった母親が安心して暮らせるように、頻繁に親戚と連絡をとっていること。
シリアに残った彼女たちの大好きなおばあちゃんが、再会できないまま亡くなり、精神的にも辛い状況になったときでも彼女たちは授業に来て私と一緒に勉強をしました。
「授業についていくのは大変なことだし、辛いこともあるけれど、夢のために勉強できる環境が整っているのだから、いま頑張りたい」と言う彼女たち。
強い意志をもって勉強していることを感じました。
そんな彼女たちは高校卒業後、大学に進学し看護の勉強をしています。シリアの未来を想って、母国の復興に貢献できるように今も文化や言語の違うカナダで努力をしています。
Piece of Syriaが支援しているトルコの補習校でも同様に、シリアの子ども達が叶えようとしている夢があります。
避難した環境でも今できる精一杯の努力をしたいと考えている子ども達が、皆さんからの支援で言語や算数などの教育を受けることができています。
一度教育を離れてしまうと、戻ることは非常に難しいとされる中、この補習校の90%の生徒が公教育に戻ることができています。
子ども達の人生の力になるのは、教育です。
パートナーとなって、私たちと一緒に、子ども達の夢を応援していただけませんか?
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