補習校ができること
2021/5/17 13:00
こんにちは!
新しくパートナー会員となってくださる方、シェアなどで活動を広めてくださっている皆様、本当にありがとうございます。
今日は、皆様のご支援で運営をしている補習校について、ご説明をさせていただきます。
まず、トルコではシリア人のための学校というのはありません。
正確には、シリアで戦争が始まってすぐには「一時的」にシリア人向けの学校があったのですが、戦争の長期化によって、トルコ政府がアラビア語での教育を禁止し、トルコの普通の学校に入るようにしたのです。
シリア人の子ども達は無料で教育を受けることができるのですが、シリアとトルコでは、言語も、文化も異なります。また戦争によって避難生活を余儀なくされて、教育を受けられなかった時期がある子ども達もいます。結果、授業についていけずに学校を中退してしまう子ども達が多くいます。
あるいは、難民だから、といじめられて、休憩時間の間、誰とも話せずに教室の隅で小さくうずくまってしまっているような子どももいるんだそうです。
そこで、トルコの学校に戻れるようにするための橋渡しとして、トルコのNGO【Education Without Border】が、Integration Center(補習校)を運営しています。
補習校では、トルコ語、英語、アラビア語、算数の授業を通じて、シリアの子ども達がトルコの学校の授業についていけるようにしながら、一方で、アクティビティを通してシリアの子ども達とトルコの子ども達が交流する機会を作っています。最初は戸惑いながらも、少しずつ子ども達同士は打ち解けているそうです!
シリアの子ども達は補習校に行くと、帰りたくなくなるほどに楽しんでいます。
中退をした子ども達にとって、学校に戻ることは大変なことです。ですが、こうした「学校って楽しい」と思える場所を作ることで、学校に戻ることができているんだそうです!
言語や文化も異なるトルコでシリアの子どもたちは未来のために学ぶこと。それは私たちでは想像できないほど、大変なことだと思います。ですが、その気持ちを後押しするために、彼らの背中を押すことはできます。
私たち一人ひとりができることは小さいかもしれません。ですが、いつか、その子達が大きくなった時に、とても大きな変化を生み出す力になると思います。
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