東日本大震災から10年を迎えて…
2021/3/11 12:09
マンスリーサポーターの皆さんに今回ご支援をいただくプロジェクトはケニアとラオスで実施しているプロジェクトなので、少し話がずれてしまいますが、私たちが行っている事業の中で、とても大事な事業についてご報告させてください。
今日は、東日本大震災から10年となります。この10年、私たち日本ハビタット協会も、復興支援事業を続けてきました。
復興支援事業のメインとなっているのは、復興の桑プロジェクト。津波で被災した仙台市若林区の農家の方の「江戸時代から続いた畑を自分の代で終わらせたくない」という思いから、塩害に強い桑を植え、農業の再生と地域の復興をサポートしています。 この時に植えた桑は、2013年には桑パウダーとして商品され、そのパウダーを使ったKUWA CHOCOの開発、販売を通して現在も復興支援を行っています。
さらに、この桑パウダーやKUWA CHOCOの売り上げを通し、こどもの夢ネットワークと協力して、宮城県内の子どもの自立支援に取り組んでいます。 現在、子どもの貧困や虐待などの社会問題はテレビなどでも取り上げられています。中でも、里親や児童養護施設で暮らす子どもを取り巻く環境は複雑で、学業や貯蓄、社会経験などさまざまな面からのサポートが必要となります。 里親や児童養護施設で暮らす子どもは、基本的に18歳になると自立を迫られるため、少しでも多くお金を貯蓄したり、自分の道を選ぶことができるよう、勉強に打ち込める教育環境や進学機会の提供が必要です。また、里親や施設から社会に出た際に身の回りで起こる困難に対して、身近に相談できる大人がおらず、孤独感や孤立感を深めてしまうことがあるため、相談できる場所も求められています。
日本ハビタット協会では、KUWA CHOCOのラッピングや販売に、里親や児童養護施設のもとで暮らす高校生、退所した大学生を雇用し、自立のための貯蓄や社会経験の場を提供しています。 海外における支援事業だけでなく、将来的には宮城県内の子ども支援団体のネットワークづくりを行うことで、包括的な子ども支援が行われる体制づくりを今後進めていきたいと考えています。
◇◇◇◇◇こどもの夢ネットワークさんからのメッセージ◇◇◇◇
復興の桑プロジェクトでご協力いただいているこどもの夢ネットワークさんからのメッセージが届いています!
私たち、子どもの夢ネットワークは、宮城県で児童養護施設や里親のもとで暮らす子ども達やそこから巣立った若者たちの自立を応援する活動をしている団体です。約5年前から「復興の桑プロジェクト」へ参加させていただき、KUWA CHOCOのラッピングや販売を行っています。
販売経験等がない全くの素人の私たちにとって、文字通り四苦八苦・試行錯誤しながらの活動でしたが、この間多くの方々に協力いただくことで、今は市内4か所の児童養護施設の高校生にアルバイト体験として包装作業を担ってもらい、地域の方々と共に施設や里親のもとから自立した学生たちに販売を手伝ってもらうという活動に発展しています。
日本ハビタット協会さんと出会い繋がったことから、私たちの活動を知っていただく機会ができ、活動の幅も広がりました。 新型コロナウイルス感染症により今年度のKUWA CHOCOの販売は休止となりましたが、その分、あらためて温かく支えられていたことを実感しております。私たちに新しい繋がりを作ってくださったハビタット協会さんとともに、来年度さらに活動を広げていけたらと思っています。
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