ASDとマスク着用
2020/10/1 23:56
もう10月ですね。例年ですと年間予定表に沿ってライト・イット・アップ・ブルー(LIUB) Japan実行委員会の立ち上げ準備をしている頃ですが、withコロナで来年4月のキャンペーンの行方はまだ出口が見えていない状況です。
さて、皆様もコロナ下における生活環境の変化が個々の毎日に大きな影響を及ぼしていることと思います。オーティズムのある子どもは感覚過敏などによって、マスク着用が難しいこともあり、大変な思いをしていらっしゃるご家族も多いというのは海外でも報告されています。 触覚であったり、マスクの匂いであったり、理由は様々かと思います。また家族がマスクをすることによって外観が変わってしまうことで不安定になるお子さんもいるでしょう。
なぜ、そんな風になるのかな?と、不思議に思う方はたくさんいると思います。
理由はひとつではありません。例えば、聴覚を例にとると、私たちの身体の仕組みは、聴きたいなと思う音だけが自動的によく聴こえるようになっています。 電車のホームで人と話をする時でも相手の声が聴き取れます。
でも聴きたい音だけを拾うことができず、ベルの音やアナウンスなど全ての音が同じ音量で耳に飛び込んで来たらとても不便ではないですか?雑音がいつも耳の中で響いていたら周りで何が起きているのかわからないので不安になりますよね。
視覚的には、椅子やテーブルや車が飛び跳ねて見えていたらどうでしょうか。怖いですよね。すごく慎重に歩くと思います。本の文字もはねて見えていたら読みにくいですよね。
個々によって違いはありますが、このような状況下にあると「いつも同じ」で「変わらない」ものを目印に安心して生活をしていることがあります。
日本人にとってはそれほどハードルの高くない「マスク着用」ですが、苦戦している人もいるということを知っていただくことがお互いの暮らしやすい社会を作り「心のバリアフリー」化を進めるのではないかと思います。
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