始まりと終わりをはっきりさせる
2020/9/9 07:52
[ASDのある子どもたちのエガオのために〜快適な環境作りを考えるTIPS2(ヒント)]
オーティズムのある子どたちには「始まり」と「終わり」が分かりにくいことがしばしばあるため、スムーズなコミュニケーションを取るためには「始まり」と「終わり」をハッキリさせることが大切です。
次に何が起きるか分からないのはとても不安です。
明確な言葉や数字で表すと子どもたちの不安が減り落ち着いて次の行動に移れるようになることがあります。
例えば、外出をする時には「11時に家を出発します。15時に帰ってきます。」というように、何時に出発して何時に帰ってくるかを伝えると安心できることがあります。
「もうちょっと」や「少し待ってね」のような曖昧な言葉ではなく、「始まり」と「終わり」を具体的な数字などを用いて伝えると分かりやすくはっきりします。
また、文章を時系列に明確に伝えることも大切です。
例えば、「買い物に行ってから、おばあちゃんの家に行って、帰ってくるよ」という伝え方ですと、どこで文章が終わっているのか分からずとても伝わりにくい文章になっています。
「1,買い物をします。2,おばあちゃんの家に行きます。3,家に帰ります。」のように伝えると3つやることがあるんだな、と分かりやすいです。
年齢が上がっていくにつれ、まず、次に、最後に、を使うことも良いと思います。
視覚支援を行う場合も文章の終わりに「です」「ます」「ですか」「ますか」「。」「?」をつけるなど工夫をするとさらに伝わりやすくなります。
ASDのあるお子さんとのやりとりは本当に楽しく、皆さんとシェアできたらと思っています。また読んでいただいた皆さんの「こうやったら伝わった!」というエピソードもいただけたら嬉しく思います。
あっとオーティズム 佐伯比呂美
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