資料館を存続させる意義とは!
2020/7/6 19:00
館長の仲野です。
なぜがゴッホ風の写真ですみません。スタッフの要望です。特に深い意味はございません。youtubeで「知ろう!探ろう!石見銀山ー福面編ー」をご覧いただけたでしょうか?最近はyoutuberのように動画編集に明け暮れていますが、これも誰もがわかりやすく石見銀山を学べるようにとの思いからです。
さて、コロナ禍による経営悪化を理由に開始したクラウドファンディングも残すところあと1週間となりました。地元大森町や故郷大森を離れて暮らす方、日頃の活動を通じて親交のある方、Facebookやホームページを見て活動に共感していただいた方など、本当に多くの皆様からご支援を賜りました。あらためてお礼申し上げます。
大森町の先人が作った大切な資料館を、自分たちの代で閉じるわけにはいかないとの思いが、今回のクラウドファンディングへの取り組みの大きな後押しとなりました。しかし、私たちは単に資料館を存続させれば良いと考えているわけではありません。存続することの意義は「学びのバリアフリー」の実現に他ならないからです。
月並みですが、教育は未来を創造する原動力です。そのためには誰もが等しく教育の機会が与えられなければなりません。特定の人だけが学びを享受できる環境は好ましくないからです。私たちはそのような理念に基づき「学びのバリアフリー」を提唱しています。
昨年度から視覚・聴覚の障がい者の方に対する学びについて取り組んでいます。世界遺産登録後、石見銀山について学習する機会や教材、観光パンフレットが増えていますが、あらためて見るとこれらの多くが健常者向けで、驚くほど視覚・聴覚の障がい者に配慮したものが少ないことに気がつきます。ある意味、これらの方々は石見銀山の学習から一番遠いところにあるのではないでしょうか。
そこで昨年度は地元の高校生とともに、視覚障がい者に対する学びについて考えました。資料館の展示資料、さらには大森町の伝統的な建物や景観をどのように説明するか、という課題に取り組みました。また、聴覚障がい者の方が学べる教材として手話通訳を入れた「バリアフリー動画」も小学生たちと製作しました。こうした取り組みは道半ばですが、必ず実現させるつもりです。
私たちにはこの「学びのバリアフリー」のように様々なアイディアがあります。そのアイディアは、必ず世のためになるという信念をもったものです。期待してください!私たちはこの石見銀山資料館という場で、未来を創造するための教育活動を実践していきます。
その実現のために引き続き、ご支援よろしくお願いいたします。
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