なぜフードバンク湘南を始めたのか。自宅の一室から始まった、支援を必要とする子どもたちを支える挑戦
2026/10/16 20:31

認定NPO法人フードバンク湘南 理事長、大関めぐみです。
2017年に自宅を倉庫代わりにして始めた小さな活動は、これまで9年間で延べ31,052世帯以上に食料を届けるまでになりました。 困っている方がいる限り、毎月変わらず食料を届け続けたい。そのための安定した基盤を、皆さんと一緒につくっていきたい。
それが私の願いです。困ったときは、お互いさま。そんな気持ちで、仲間になっていただけたら嬉しいです。
ストーリー
1. 自己紹介
認定NPO法人フードバンク湘南で理事長を務めております、大関めぐみと申します。
フードバンク湘南では、企業やご家庭から、まだ食べられるのに捨てられてしまうはずの食品をご寄付いただき、その食品を支援が必要な方へお渡ししています。
中心となっているのは、ひとり親家庭への食料支援です。そのほか、行政から依頼のあった生活困窮世帯、子ども食堂、福祉団体などにも食品をお届けしています。
2. なぜ「フードバンク湘南」を立ち上げたのか
団体を立ち上げる前は介護の仕事をしていましたが、そんな中、3人目の子を流産で亡くし、深い悲しみに暮れていました。しかしその時間の中で、産むことができなかった子どもに使うはずだった時間やお金を、ほかの子どもたちのために使えないだろうか、と。
何かをしていないと気持ちがもたなかった時期でもありました。
調べる中で、特にひとり親家庭が経済的に厳しい状況にあることを知り、フードバンクの活動に出会いました。当時は「子どもの6人に1人が貧困」と言われていた時代です。
最初は川崎市にある団体でボランティアをしていましたが、私が住む平塚市からの支援依頼が多いことを知り、それなら自分が平塚で立ち上げようと思うようになりました。今思えば、あのときはすごい行動力だったと思います。

平塚市役所にも現状を確認し、市民活動をサポートしている「ひらつか市民活動センター」に相談しました。親身になってサポートしていただいたお陰で、そこから仲間や地域の方々に支えていただき、2017年7月に市民活動団体としてフードバンクひらつか(現在はフードバンク湘南)を立ち上げました。
その後、タウンニュースの「人物風土記」に取り上げていただいたことをきっかけに、自宅に食品が届くようになりました。
当時は事務所もなく、自宅を倉庫代わりにしていました。農家さんから30キロのお米をいただいたときは、重くて私ひとりでは持てず、夫に手伝ってもらいました。
やがて家が食品であふれ、夫からも「いよいよまずいんじゃないか」と言われるようになりました。そんなとき、知人の紹介で、不動産会社の社長さんとお会いしました。
なんとその方は、タウンニュースを見て私の自宅に食品を寄付してくださった方だったんです。
その社長さまは当団体の活動をご理解くださり、
「大関さんが家賃を払って活動するのは大変だし、なかなか続かないと思うから、自社物件でよければ無料で貸しますよ」と言って、リフォームまでしてくださり、3DKのアパートを貸してくださいました。


そこで約4年間、光熱費だけで活動を続けることができ、団体のことをいろいろな方に少しずつ知っていただけるようになりました。
その後、いつまでも甘えてはいられないと自立を決意し、現在は別拠点にて家賃を払って活動しています。
その社長さまには、困ったことがあると手を差し伸べていただくなど、今でもパートナー企業さまとして応援していただいています。
振り返ると、多くの方々との温かいご縁でここまで来れたような気がします。
3. 私が「毎月届ける支援」にこだわる理由
実際に活動してみてわかったのは、思っていた以上に生活に困っている方が多いということでした。今では、ひとり親家庭だけでも約160世帯の方を支援しています。
私自身はひとり親の経験がなく、大変なのだろうなとは思っていましたが、実際にお話を伺うと、仕事を3つ掛け持ちしている方もいて、本当にギリギリの生活をされていることがわかりました。
そして、皆さんが口をそろえておっしゃることがあります。
「一時的な給付金や食料支援では、何も変わらない」
生活は毎日続いていくものです。だから、支援も続かなければ意味がありません。
多くのフードバンクでは、夏休みなどにイベントとして一度にたくさんの世帯へ食料をお渡ししています。私たちも夏休みや冬休みには同じようにお渡ししていますが、それに加えて、毎月最低1回継続して、お米などの食品をお届けしています。これが私たちの一番の特徴です。
毎月お届けしている食品は、金額にすると1万円以上になります。
食費のすべてをまかなうことはできません。それでも食費が少し浮けば、そのお金で、普段親御さんが我慢して買えないものや、お子さんのために使うことができます。
「浮いたお金を、他に必要なことに使ってほしい」
そんな思いで支援を続けています。
また、活動を続けられているのは、利用される方々の喜ぶ声があるからです。
「お菓子はなかなか買ってあげられないから、本当にありがたい」
「初めてクリスマスパーティーをしてあげることができました」

支援を卒業される方からも、「正社員になって生活が安定しました。今まで支えていただいてありがとうございました。その分、ほかの困っている方に分けてください」と言っていただけることがあります。
そうした声を聞くたびに、続けてきてよかったと思います。
本当は、フードバンクなんてない方がいいんです。フードバンクがなくても回る社会が一番いい。でも、今はまだそうではありません。だからこそ、少しでもサポートを続けていくことに意味があると思っています。
4. 仲間を募集しています!
行政の依頼で来られたある若いご夫婦が、こう言ってくださったことがあります。
「いつか自分たちも、サポートする側になれるように頑張ります」
支援を受ける方も、ただ受け取るだけでなく、「自分も何かをしたい」という気持ちをどこかに持っていらっしゃるのだと思います。
私自身も、たまたま夫がいたからやってこられただけです。もし何かあって働けなくなっていたら、同じ思いをしていたかもしれません。困ったときは、お互いさま。これが私たちの活動の根っこにある思いです。
いつかは、困ったときにいつでも立ち寄れる場所をつくるのが夢です。たとえば誰にも引け目を感じずに無料で食事ができる場所です。
ただ、今は毎日の活動で精一杯で、毎月の運営費にも不安な状態です。
企業からの食品のご寄付が減る一方で、物価の高騰により支援を必要とする方は増えています。
今回のマンスリーファンディングでは、マンスリーサポーター780人を目標に、毎月の支援を続けていける、揺らがない運営の基盤をつくりたいと考えています。
「明日も食べられる安心」を届け続けるために、どうか仲間になってください。
応援をよろしくお願いいたします。












