私たちの取り組む課題

日本では今も、妊娠したことを誰にも言えないまま、ひとりで抱え込んでしまう女性がいます。お金がない、パートナーに逃げられた、家族に知られたくない…さまざまな事情で「助けて」と言えないまま、深刻な状況に追い込まれてしまうことがを絶ちません。
(1)妊娠中に妊娠中に病院に行けない
・お金がない・周囲に知られたくないなどの理由から、妊婦健診を一度も受けないまま出産してしまうことがあります。
・医師や助産師に診てもらえないまま出産することは、お母さんにとっても赤ちゃんにとっても、命に関わる危険があります。
(2)生まれた直後に、赤ちゃんが危険にさらされる
・誰にも言えないまま出産した場合、生まれた直後に赤ちゃんが遺棄されたり、虐待によって命を失うケースがあります。
・生後0日目の赤ちゃんの死亡は、妊娠中からの孤立と深く結びついています。
(3)子どもが長い間、施設で育つことになる
・適切なサポートを受けられなかったお母さんが育てることをあきらめ、子どもが乳児院や児童養護施設で長期間生活するケースがあります。
・本来なら家庭で育つことができたはずの子どもたちを、できるだけ減らしたいと考えています。
(4)地域によって、相談できる場所の質や数に大きな差がある
・全国各地の妊娠SOS相談窓口は、その数も、対応できる力も、地域によってバラバラです。
・相談員の知識やスキルが不十分だと、「話を聞いてもらえた」だけで終わり、必要な支援につながれないことがあります。
・医療・行政・福祉・教育など、異なる分野がバラバラに動いていると、「どこへ相談すればいいかわからない」状況が生まれてしまいます。
なぜこの課題に取り組むか


全妊ネットがこの活動を続けるのは、「放っておけない現実がある」からです。
◆ 妊娠の悩みは、外から見えにくい
妊娠は、社会から「おめでとう」と言われることが多いからこそ、喜べない妊娠を抱えた女性は孤立しやすくなります。「こんなことを相談してもいいのか」「責められるのではないか」という不安から、誰にも言えないまま一人で抱え込んでしまうのです。
◆ 「妊娠中」にサポートすることが、最も大切
赤ちゃんが亡くなる悲劇や、子どもが施設で育つことになるケースの多くは、妊娠中からの孤立や困難が積み重なった結果として起きています。出産後に対応するだけでなく、妊娠中から寄り添うことこそが、最もシンプルで効果的な予防策です。全妊ネットはこれを「川上(かわかみ)からの対策」と呼んでいます。
◆ 相談窓口は「ある」だけでは不十分
相談窓口の数が増えても、相談員が適切に対応できる力を持っていなければ、女性は本当に必要な支援にたどり着けません。全妊ネットは、相談の「質を高めること」と、関係機関が「つながること」を専門に支援する組織です。
◆ 2015年から、日本財団のサポートのもとで
2015年に日本財団が全国の妊娠相談窓口の担当者を集めたネットワーク会議を開いたことをきっかけに活動が始まり、2017年に一般社団法人として正式に設立されました。現在も日本財団の助成を受けながら、全国の相談窓口を支えています。
支援金の使い道



(1) 予期しない妊娠への相談対応研修
(2) 妊娠相談窓口の質の向上とネットワーク化
(3) 伴走支援
(4) 相談記録のシステム化支援
(5) 妊娠SOSの 周知・啓発活動
(6) 政策提言
(7)その他、目的を達成するための事業

