私たちの取り組む課題
令和八年度熊本地震によって、熊本では多くの人の生活が大きく変わりました。
子どもたちにとっても、それは同じです。
熊本で開催されるはずだった夏休みのイベントは多くが中止になったり、家族で予定していた旅行をキャンセルしたり、
本来なら、たくさんの人や場所、文化、スポーツ、自然と出会うはずだった夏休み。
その「出会いと体験」が今、失われています。
だからこそ、子どもたちの学校の日常に、新しい「出会いと体験」をつくります。
被災した子どもたちへできるだけたくさんの授業を届けます。
HAPPY SCHOOL LIFE PROJECTでは、昨年度に15校、約5000人の子どもに授業を届けた実績があります。
そして今年度は、約30校、10,000人以上の小学校・子どもたちへ授業を届ける予定でした。
予定していた小学校の子どもたちもまた、被災地の中心部ではない地域であっても、夏休みのさまざまな「出会いと体験」を失っています。
だからこそ、当初予定していた小学校への授業も止めることなく届けたいと考えています。
そして追加で、特に被害の大きかった地域の学校へ、+約10校、+約2,000人の子どもたちへ授業を届けることを目指します。
これまで積み重ねてきた活動を、復興支援としてさらに被災地域の学校へ広げます。
本来予定していた約30校・10,000人以上に加え、被害の大きい地域へ新たに10校・約2,000人を追加して、
約40校、約12000人以上の子どもたちに授業を届けることを目指します。
なぜこの課題に取り組むか

・なぜ「学校」で届けるのか。
01|より多くの子どもたちへ、できるだけ公平に届けるため
私たちが大切にしているのは、「どこに住んでいても、どんな家庭に生まれ育っても、特別な体験ができること」です。
家庭の環境や住んでいる地域によって、子どもたちが出会える人や体験できることに差が生まれてしまう。
その差を少しでもなくしたい。だからこそ、私たちは「小学校の日常の授業」にこだわっています。学校という、子どもたちが日常的に通う場所に
「ホンモノ」を届ける。それが、私たちが考える教育の公平な機会の一つのかたちです。
※被害が大きな地域では校舎の損傷や断水が発生していますが、スクールバスで近隣の小学校に集まり、授業を実
施するなど、学校は再開する予定です。各地域で授業の受け入れ準備ができ次第、授業を届けていきます。
02|今、子どもたちが集まれる場所だから
被災地域では、大規模なイベントを開催する施設の再開時期が見通せない場所が多くあります。
特別な場所に子どもたちを集めることが難しい今だからこそ、
「学校の日常の中に、特別な体験をつくる。」
私たちは、この方法を選びます。
・熊本には、多彩な分野で活躍する「ホンモノ」がいます。
授業を届けるのは、熊本や日本中、世界中で生活し、働き、挑戦している人たちです。
HAPPY SCHOOL LIFE PROJECTでは、約20人の「ホンモノ」が熊本県内のたくさんの小学校を訪れ、
経験や専門性を子どもたちに伝えたり、体験したりする「特別授業」を届けます。
SPORTS|スポーツ
アスリートやスポーツ指導者との出会い。身体を動かすこと、挑戦すること、仲間と取り組むことを、実際の体験を通して学びます。九州熊本マーベリックスをはじめ、熊本で活動するスポーツチームやアスリートが授業を届けます。
【授業者:九州熊本マーベリックス(アメフト)、熊本ビューストピンディーズ(ハンドボール)、葉山悠介(ダンサー)など】
ART|アート
画家やアーティストとの出会い。「正解」を求めるのではなく、自分の感じたことを自分らしく表現する楽しさを体験します。熊本のUNDER ROAD GALLERYで活躍する画家やイラストレーター、お花屋さんなどが授業を届けます。
【授業者:松永健志(画家)、TOMMY-ZAWA(イラストレーター)、など】
CAREER|キャリア
カメラマン、ファッションモデル、車イス生活の発信者など、熊本にはさまざまな人生を歩む人たちがいます。仕事の名前だけではなく、「なぜ、この仕事を選んだのか」「どんな経験をしてきたのか」「これからの挑戦、夢」。
その人自身の生き方に触れられる授業を届けます。
【授業者:松村佳奈(ファッションモデル)、高橋尚子(車イス発信者)、髙木あゆみ(カメラマン)など】
KUMAMOTO TREASURE|熊本の宝
農家や食に想いを持つ人たちとの出会い。農業、食、自然、地域。熊本で暮らす子どもたちが、「熊本の宝」に触れ、
自分たちの住む地域の魅力を学びます。【授業者:坂本新太朗(さつまいも農家)、下田 円美(食育家)など】
4つの分野。1人の講師との出会い、体験から、子どもたちの「やってみたい。」という夢のキッカケがうまれます。
・失われた夏休みそのものを取り戻すことはできません。
しかし、新しい人と出会うこと。知らなかった世界を知ること。自分の「好きや得意」に出会うこと。
「やってみたい」と思うこと。そんな経験を、もう一度子どもたちの日常に届けることはできます。
私たちが届けたいのは、「授業」だけではありません。
アスリートとの出会いが、スポーツを始めるきっかけになるかもしれない。
アーティストとの出会いが、絵を描くことを好きになるきっかけになるかもしれない。
全力で働き、挑戦する一人の大人との出会いが、将来の仕事を考えるきっかけになるかもしれない。
熊本の農家との出会いが、自分の住む地域、故郷を愛するきっかけになるかもしれない。
私たちが届けたいのは、そんな小さな「夢のキッカケ」です。
そして、この取り組みを「今年だけ」で終わらせない。
災害があったから特別な授業をするのではなく、災害がなくても、子どもたちの日常に特別な授業がある。
そんな日本の学校教育が歩んでいくであろう学校の風景を、熊本からつくっていきたいと考えています。
どこに住んでいても。どんな家庭に生まれ育っても。すべての子どもたちが「ホンモノ」と出会える。
自分の知らなかった世界を知ることができる。そして、「自分もやってみたい」と思える。
それが、私たちHAPPY SCHOOL LIFE PROJECTが目指している学校の姿です。
支援金の使い道
・いただいた支援を、できるだけ多く「授業」に使います。
今回集める協賛金の約90~95%は、講師謝礼・授業アシスタントなど、授業を実施するための人件費として
活用します。残りは、授業実施に必要な備品・交通費などの雑費に充てます。
本プロジェクトは熊本の社会人アメリカンフットボールチームの九州熊本マーベリックスと協同で運営していきますが
運営資金として、協賛金から利益を得ることはありません。
・なぜ、講師に謝礼を支払うのか。
「復興支援なら、講師もボランティアでやればいいのでは?」
そう思われる方もいるかもしれません。
しかし、今回授業を届ける講師の多くも、今回の地震によって被災し、それぞれの生活や仕事を立て直している当事者でもあります。
私たちは、講師の経験や専門性、そして授業をつくるために使う時間に対して、きちんと謝礼を支払います。
・熊本の復興を、子どもたちの未来へ。
熊本には、復興に向けて歩き始めている人たちがいます。それぞれが自分たちの場所で復興に向き合う中で、
私たちにしかできないことは教育の力で、熊本の子どもたちに元気を与えて復興させることです。
その先に、子どもたち一人ひとりの未来があり、熊本の復興があります。
一つの授業から、一人との出会いが、子どもたちの未来につながります。
私たちは、その最初のキッカケを一つでも多くつくっていきます。

