私たちの取り組む課題
私達は、『子育てにもっと「頼れる」場所を』をモットーとし、地域の子どもを地域で見守り地域で育てていくこと、そして、地域の子育て世帯を地域で支えあっていくことを目的とし、地域に子どもたちを中心とした様々な居場所を創出する活動を行っています。
これらの居場所を拠点として地域全体に子育ての様々なつながり作りを推進し、地域の子どもたちや子育て世帯が自分自身に真に必要とするものやつながりを自己の意思で選び取っていき、子どもたち及び子どもたちに関わる全ての関係者の未来に広く寄与することを目指しています。
~取り組んでいる具体的な課題~
●産後ケアの充実 / 親子のひろばクプ
コロナ禍以前から産後うつ病は約14%の罹患率があるとされていましたが、コロナ禍で出産・育児を経験した産婦は約30%が産後うつ状態にあることが研究から明らかにされています。
分析からは、コロナ禍で妊娠期中及び産後に妊産婦が家族や友人を含む、地域社会の人間関係の断絶が原因となり、妊娠・出産・育児について相談ができなかった状態にあったことが分かっており、「相談できない状態にあった」ことが産後うつ病の発症と有意に関連していたことが明らかになっています。
また、児童虐待による死亡は0歳児が全件の約半数を占めています。
生まれて間もないこども達の命を守り、こども達の健やかな育成を促すためにも、こども達の保護者の心身の健康は重要な課題である一方で、国が定める産後ケア事業の導入実態には地方自治体によって大きな差があり、かつ民間の産後ケアサービスは高額であることが多いため、産後ケアサービスを受けたくても受けられない状態にあります。
居住地域や家族構成、経済的な事情に関わらず、希望する人すべてが受けられる産後ケア事業の導入を目指し、特に産後ケア事業、通所(デイサービス)型、集団型の導入を念頭に置いた活動を行うとともに、行政への働きかけを継続しています。
産後ケア事業、通所(デイサービス)型、集団型とは『保健指導、育児指導に加え、助産師等の看護職とともに母親同士が不安や悩みを共有することで仲間づくりにもつながる』ための行政サービスであり、先の研究結果による妊産婦の「相談できない状態」を解消し、個別の日常生活を送る中で「相談できない状態」を予防する効果もあると考えています。
出典:令和4年4月27日 公立大学法人神奈川県立保健福祉大学 Press Release、厚生労働省HP
●こども達の体験活動の促進 / こども食堂アロハにいざ、子育て応援フードパントリー&こども宅食
日本国内のこどもの相対的貧困は7人に1人と言われています。
ですが、こどもの相対的貧困はこどもの外見からは分かりづらく、人間関係が希薄した現代の地域社会の中においては発見や対応が困難な状態にあります。
こどもの相対的貧困において、特に課題とされているのが「体験の不足」です。
私たちはこども食堂アロハにいざの活動の中で、季節の食材や各国料理などを振舞う「食体験」や様々なあそびを通した「あそび体験」を行っています。
これらの体験活動を行うにあたり、こども達が自分自身のことを大好きで在り続けられることを最も大切なことと捉え、こども達や保護者を否定しないこと、叱責しないこと、そしてこども達や保護者の話をよく聞くことをボランティア研修により周知しています。
「こども食堂は貧困家庭でないと利用できませんか?」「困りごとがないと行けませんか?」等の問い合わせをいただくことも間々あります。
こども食堂アロハにいざについては、利用世帯を貧困家庭等に限定はせず、地域の中のみんなの居場所として在ることを目指し、ゆるやかで安心できる居場所づくりを通して児童虐待の予防を意識しています。
また、より生活困窮している世帯(現在は利用制限あり)へは子育て応援フードパントリー&こども宅食を通じ、食の応援と各ご家庭との伴走支援を試みています。
なぜこの課題に取り組むか
オハナプロジェクトで活躍するボランティアの皆さんは、ひとりひとりが様々な想いを胸にこの活動に取り組んでいます。
・自分と同じ辛い産後を、もう誰にも経験してほしくない。
・妊娠、出産、子育ては当事者でなくても何かがでることを知った。
・これまで社会人として生活してきたが、ふと振り返った時に「自分は世の中のこども達のために何かやってきたのだろうか?」と思った。
・自分の知識や経験をこども達のために役立てられないか?と思った。
・大好きな「食」を通して、人とつながるボランティアをしてみたかった。
~子育てにもっと「頼れる」場所を~を叶えるため、たくさんの想いを集めて活動しています。
ボランティアの皆さんの想いはHPよりご覧いただけます。ぜひ、ご覧下さい!
https://ohana-project-niiza.net/?page_id=2898
寄付金の使い道
オハナプロジェクトのすべての活動は現在、助成金やご寄付による独自資金にて運営しています。
より安定した活動継続のためマンスリーサポーターを募集し、ご支援を求めています。
①子育て応援フードパントリー&こども宅食へのご支援
現在、新規利用者は0歳~18歳までのこどもを扶養する、児童扶養手当またはひとり親家庭等医療費受給者へ制限しています。
月に1回、スーパーの買い物カゴがいっぱいになるくらいの食料品、日用品を無償で生活困窮している子育て世帯へ提供しています。
食料品などは主に中間支援団体より支援を受けて運営していますが、ハロウィンやクリスマスなどの季節的なお菓子、生理用ナプキンなど、独自資金にて準備をしている支援品もあります。
1家庭につき3,000円のご寄付があると、毎月お米2~5キロと保存の効く食料品(缶詰や調味料等)、冷凍食品(冷凍肉、アイス等)を安定的にお届けすることが出来ます。
2023年早々には、利用者の中から生活困窮を抜け出し、子育て応援フードパントリー&こども宅食より卒業するご家庭も出てきています。
寄付者の方へは、ご支援いただいた支援品の内容やご家庭の近況などを定期的にご報告いたします。
ぜひ、私たちと一緒にご家庭の伴走をしてみませんか?
②親子のひろばクプへのご支援
産後ケア事業の導入のため、現在は行政への働きかけを行いながら事業そのものも並行して運営しています。
まだ行政より事業委託を受託できていないため、地代家賃や医療専門職(助産師等)への謝金、消耗品(食材費、衛生用品等)の経費支出があります。
新座市による産後ケア事業の事業委託迄の道のりは、おそらく長く険しいものになると予想しています。
事業委託を受けられるまでの期間、私たちをご支援くださるマンスリーサポーターを募集しています。
寄付金は、地代家賃、医療専門職への謝金、消耗品の経費支出に充てさせていただきます。
※医療専門職以外のボランティアについては無報酬にて活動しています。
ですが、継続性や発展性から鑑みて、いずれは人材雇用による運営基盤強化も視野に入れています。