私たちの取り組む課題



日本の北部に位置する岩手県大船渡市では、2025年初頭に記録的な森林火災が発生し、沿岸部を中心に市全体の約9%にあたる3,370ヘクタールの森林が焼失しました。中でも特に大きな被害を受けたのは、焼失面積の約半分を占める針葉樹の人工林でした。
大船渡市は、2011年の東日本大震災による大地震と津波でも多数の犠牲者や建物の損壊といった甚大な被害を受けた地域です。わずか14年の間に二度の歴史的大災害に見舞われたこの地で、私たちは地元の林業会社と協力し、火災跡地に様々な種類の広葉樹を植えることで、被災地の再生と将来の火災リスクの軽減、そして海に恵みをもたらす森林の回復に取り組みます。
なぜこの課題に取り組むか


岩手県では、スギやマツといった単一種の針葉樹の人工林が広く分布しており、これらは広葉樹に比べて燃えやすく、今回の森林火災で大きな被害を受けました。被害を受けた森林の多くは沿岸部に位置しており、植生の喪失によって海への栄養供給が断たれ、水質の悪化も引き起こされています。これは、大船渡市の基幹産業である漁業に深刻な影響を及ぼしています。
支援金の使い道



焼失した針葉樹の人工林では、もともと地域に自生していた広葉樹を中心に植えます。若木がシカなどの野生動物に食べられないよう、植林地の周囲にはネットを設置します。また、植樹後も数年間にわたり、草刈りなどの維持管理を行います。地域固有の遺伝子多様性を守るため、外部から苗木を購入することはなるべく避け、地域で採種した種から苗木を育てて使用します。
地域産の苗木を植えることで、焼失した森林を早期に回復させ、倒木や土砂崩れのリスクを軽減することができます。複数の在来種が育つ多様な森をつくることで、さまざまな野生動物の生息地が生まれ、生物多様性の回復にもつながります。また、地域で採取した種を使うことで、外来の苗木による遺伝子かく乱を防ぎ、長期的な生態系の安定性を保つことができます。
最終的に目指すのは、多様な種類の木が育つ発達した広葉樹林です。針葉樹の人工林に比べて耐火性が高く、海にも栄養の供給や水質向上などの恵みをもたらします。
※当団体は一般社団法人のため、個人の方からのご寄付は寄付金控除の対象外となります。
また領収書の発行はいたしかねますので、予めご了承ください。

