私たちの取り組む課題
【自分は独りじゃない】
児童生徒(そのご家族、教員など支援者)との継続的な関わりを通じて、児童生徒たち自身が、「自分は独りではない」と、気持ちの面でも思えるように、支援、機会提供を行います。
【自分らしさを当たり前に】
自分らしい学び方の必要性を認めて、よりよい学び方を模索でき、ごく自然に自分のニーズを相手に伝えられる児童生徒たちの成長の応援に必要な支援、伴走、情報・機会提供を行います。
「学び環境相談クーポノ」は、一人ひとりの声に沿い、特に子どもたちが、自分らしい学び方で学べる方法に出会い、自分にあった方法を活用するか自分で決め・選び・学べること。そして、適切な評価がされるよう環境整備を行うなど、必要な応援・伴走ができ、アドボケイト(権利養護)ができる身近な存在でありたいと思っています。
自分は独りじゃない、自信と期待を持って活動に参加できる子どもたち、そして彼らを応援できるまわりの人たち。
そんな皆さまが、一人でも多く社会にあふれ、「クーポノ」できる毎日を過ごせるよう、皆さまそれぞれの速度や希望にあわせて並走していける場所に、「学び環境相談クーポノ」はなりたいと思います。
なぜこの課題に取り組むか
私が教育現場で働いていたとき、通常の学校でも特別支援学校でも、「皆と同じ」が暗黙のルールのように扱われていました。しかし、その「皆と同じ」によって、参加を諦めたり、我慢を強いられている子どもたちがいることに気づきました。
そうした子どもたちは、本当は授業や活動に参加したいのに、何らかの障壁があって「皆と同じ」ができず、結果的に活動に参加する機会を奪われていました。ただ同じ場所にいるだけで、自分の力を発揮することができなかったのです。
活動や授業の本質は大切にすべきですが、「皆と同じ」を理由に、参加できない子どもたちを排除してはいけないと感じました。教員として私が本当にすべきだったのは、その子たち一人ひとりと向き合い、どうすれば一緒に活動に参加できるかを一緒に考え、調整を試みることだったと、今なら分かります。しかし当時は、「皆と同じ」を優先するあまり、その子どもたちの参加の権利を奪ってしまいました。この問題は、授業やアクティビティに留まらず、テストや進路選択にも影響しており、この理不尽な状況を変えなければいけないと思いました。また、この「おかしさ」に誰も声を上げないことに、恐ろしさも感じました。
そこで、私は考えました。
- 学ぶ権利を知ってほしい:自分の権利を理解し、主張できるようになること(セルフ・アドボカシー)。
- 多様な選択肢や価値観と出会う機会を持つこと:他の仲間や方法に触れる経験を大切にする(多様な価値観との出会い)。
- 自己決定を尊重すること:自分の行動や付き合い方を自分で選べるようにする(自己決定)。
- 頼れる存在になること:困難に直面したとき、相談できる先として寄り添う(アドボケイト)。
- 環境を整えること:誰にとっても学びのスタートラインが平等になるように、配慮や調整を当たり前にする(環境整備)。
そして、子どもたちが自分で「力を注ぎたいこと」「息抜きをしたいこと」を選び、誰かに指示されるのではなく、自分らしい毎日を送れるようにしたいと強く願っています。
現在、教育現場はインクルーシブ教育やGIGAスクール構想など、共に学べる環境づくりやICT活用によって大きく変わりつつあります。また、多くの先輩たちの尽力のおかげで、合理的配慮を受けるための相談もしやすくなってきました。
しかし、子どもたちは一人ひとり性格やニーズが異なります。その中には、変わりゆく環境に馴染めず、「心の孤立」や「自信の喪失」に悩む子もいます。例えば、以下のようなケースがあります。
- 「皆と同じ」に近づこうと無理をしてしまう子。
- 自分と他者の違いを受け入れられず、ふさぎ込む子。
- 自分を否定し、諦めてしまう子。
- 自分に合った学び方や環境を見つけられずに困る子。
また、家族や教員も、その子たちをどう支援すればいいのか迷うことがあります。そんな時、自分自身をどう認め、どんな未来を描きたいのか、一緒に考える存在や情報が必要だと思います。
こうした想いを胸に、私は仲間たちとともに「NPO法人 学び環境相談クーポノ」を立ち上げました。この場所では、子どもたちが「自分は独りじゃない」と感じ、自信を持って活動に参加できるよう支援します。また、子どもたちを応援する家族や周囲の人たちともつながり、一人ひとりのペースに寄り添いながら伴走していきます。多くのコミュニケーションや交流が生まれる場となることを願っています。
寄付金の使い道
「クーポノ」は、皆様からのご寄付を収入に活動を行っています。様々な方法から、ご希望にあう形で、活動応援をお願いいたします。
現在、応援メッセージの書き込み、物品・機器の寄付、口座へのお振込等を、皆様にお願いしております。
賛助会員という年会費をいただき、当団体を応援いただくメンバーも募集しております。詳しくはウェブサイトをご覧願います。
皆様からのご寄付は、当活動や地域イベント等、皆様へ機会提供のため、また運営等のために、大切に使わせていただきます。