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重い障がいを持つ子ども達が、住み慣れた地域でその子らしく幸せに生活できるようにする。保護者のレスパイト、きょうだい児との交流の場を創る。というのが当団体の活動目的です。

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一般社団法人KaiKaiは、重症心身障害児、医療的ケア児といった日常生活の援助や、医療的生活援助行為が必要な子どもたちの日中の居場所を確保し、療育活動を通して今後の人生をより豊かなものにしていくサポートを行う重症児デイサービス「多機能型事業所LaLa」の運営を行っている団体です。


重症児デイサービスという施設をご存じない方もいらっしゃると思いますので、改めて、重症児デイサービスとは、なぜ重症児デイサービス『多機能型事業所LaLa』を立ち上げるに至ったかをご説明させていただきます。

岡山県総社市に重症児デイサービスを開設するに至るまで


重症児デイサービスという施設をご存じない方もらっしゃると思いますので、改めて、重症児デイサービスとは、なぜ重症児デイサービス『多機能型事業所LaLa』を立ち上げるに至ったかをご説明させていただきます。

■重症児デイサービスについて

重症児デイサービスとは、重症心身障がい児(重度の身体障がいと重度の知的障がいを合わせ持った状態)、医療的ケア児(医療的ケア児とは、NICU〈新生児集中治療室〉等に長期入院した後、引き続きたんの吸引や経管栄養、人工呼吸器の装着など、日常生活を営むために医療的なケアを要する状態にある障害児のこと)といった重い障がいがある子ども達(以下、重症児)を日中お預かりし、日常生活支援や一人一人に合わせた療育を行う施設の事を指します。

■重症児デイサービスの必要性

2018年1月31日、私たち夫婦に待望の長男が誕生しました。

前々から泊まり込んでいた私は、出産当日は陣痛で苦しんでいる妻の腰を少しでも楽になるようにと必死にさすっていました。午後になり少し落ち着いたので、妻と産まれた後に職場に提出する書類の確認などをしていました。

 すると、ナースステーションから助産師さん達が慌てたように走ってきて、一瞬のうちに妻が手術室へ運ばれてしまいました。

 何が起きたか全く分からず、「これはただごとではない」としか思えなかったと記憶しています。

出産後しばらく経って、病室を埋めるかのように沢山の白衣を着た先生が来て「重症新生児仮死の状態で生まれて心臓マッサージで蘇生したが、脳に深刻なダメージを受けている可能性が高い」と宣告され、私たち夫婦は一気にどん底へ突き落されてしまいました。

 その後、NICU(新生児集中治療室)で初めて息子と対面しました。

たくさんのチューブが繋がれていて苦しそうなのに、口元は笑っているように見え、純粋に「かわいい」と思いました。

しかし、様々な感情が入り混じって、大人になって泣いた事はありませんでしたが、この時初めて涙を抑えきれなくなりました。

医師からは、日々厳しい病状の説明がありましたが、息子の頑張りと医療スタッフの皆様の治療のおかげで目が開き、人工呼吸器も外れ、数か月後には退院する事が出来ました。

しかし、脳にダメージを受けたため、全身に重い障がいが残ってしまいました。

退院後は私が仕事に行っている間、妻が付きっ切りで育児をしてくれました。数分に一度痰の吸引をし、起きている時は体が強く反り返ってしまうので、常に抱っこをしていました。

深夜に何度もモニターのアラームが鳴ったり、母乳を絞って鼻に繋がれたチューブから注入する等、24時間目が離せない生活が始まりました。

3年後、双子が誕生し、私は育児休業を取りました。一人は長男のケア、もう一人は双子の育児をし、疲れたら役割を交代するという生活を1年続けました。

そんな生活を続けている中、ふと


息子や、地域に住む重い障がいがある子どもたちが日中過ごす事のできる場所を創って、それを自分の仕事にすれば良いのではないか。
他にも障がいを抱えた子ども達の預け先がなくて困っている人もいるはずだ!

と考えるようになりました。

岡山県総社市には、主として重症心身障がい児を対象としている通所施設がなく、息子のような医療依存度の高い子どもを安心して預けることができる場所がありませんでした。

早速インターネットで様々な情報を検索し、『全国重症児者デイサービス・ネットワーク』(以下、重デイネット)の前代表理事でもある、故鈴木由夫先生の著書『なければ創ればいい!重症児デイからはじめよう!』と運命的に出会いました。

本の中には、重い障がいがある子どものために、自らの手で重症児デイサービスを開設し、逆境に立ち向かっていくお母さんたちの雄姿が描かれていました。

初めは「自分なんかに出来るわけがない」と思っていましたが、何回も読み直していくうちに、発行元である重デイネットにダメ元でも一度連絡してみようという気持ちになりました。

ここが出発点になりました。

立ち上げに際し様々な困難がありましたが、2022年9月1日に、重症児デイサービス『多機能型事業所LaLa』を無事に開所することができました。

重症児デイサービス『多機能型事業所LaLa』を利用できる子どもは?

『多機能型事業所LaLa』を利用できる子どもは、主として重症心身障がい児です。

重症心身障がい児は、殆ど寝たままで自力では起き上がれない、食事や排せつも介助が必要など、さまざまな支援を必要としていることが多いです。

さらに、医療的ケア(学校や在宅等で日常的に行われている、たんの吸引、経管栄養、気管切開部の衛生管理等の医行為)を必要としている場合も多いです。

産まれてからNICUに入院している間は、医師や看護師の方々が24時間体制で交代しながら見守ることが出来ます。

しかし、NICUを退院し、家に帰ることが出来た子どもは、多くの場合お母さんが1 人で24時間365日つきっきりで看護をし、空いた時間で家事をし、きょうだい児(病気や障害を抱えた兄弟姉妹をもつ子ども)の相手をし、夜も仮眠レベルでケアをする等、満足に睡眠もとることも出来ないという生活を続けています。

お母さん1人だけが重い負担、心労や疲労を抱えているという現実があります。

また、障がいがない子どもたちは当たり前のように近くの保育園、幼稚園、小学校等に通うことができますが、重い障がいがあると通う事ができない場合もあります。

 仮に受け入れてくれる施設があっても遠方であったり、送迎の間にたんの吸引などのケアが必要であったりすると、保護者が1人で送迎することは難しく、通園できないこともあります。

 医療的ケアが必要な子どもはどこにも通うことが叶わず、親子共々地域で孤立してしまうという危険性があります。

しかし、多機能型事業所LaLaを使い日中に纏まった時間が取れると生活リズムは一変します。

重症児デイサービスはお子さまの療育だけではなく、家族のレスパイト(休息)という一面も担っています。

 ※上記資料は一般社団法人全国重症児者デイサービス・ネットワーク様より許諾を得て掲載しています

■『重症児デイサービスが少ない!』

 在宅で過ごしている医療的ケア児は、日本では約2万人といわれており、ここ10年で2倍に増えています。しかし、日本の総人口である1億2500万人を2万人で割ると、日本の人口の0.016%にしかなりません。

この0.016%という少数の声を国に届けるのは至難の業です。

2021年6月11日に国会で『医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律』が成立しました。

この法律により、国や地方公共団体などは医療的ケア児への支援が「努力義務」から「責務」になり、教育を行う体制の拡充などが求められることとなりました。

また、厚生労働省の指針で、


「重症心身障がい児が身近な地域で支援を受けられるように、令和五年度末までに、主に重症心身障がい児を支援する児童発達支援事業所(児童福祉法第六条の二の二第二項に規定する児童発達支援を行う事業所をいう。)及び放課後等デイサービス事業所(同条第四項に規定する放課後等デイサービスを行う事業所をいう。)を各市町村に少なくとも一カ所以上確保することを基本とする。なお、市町村単独での確保が困難な場合には、圏域での確保であっても差し支えない。」

と示されています。


しかし、岡山県総社市には、今まで主に重症心身障がい児が通うことができる場所が『多機能型事業所LaLa』以外にはありませんでした。

更に、岡山県内の医療的ケア児の数は2021年5月時点で約350人といわれてれていますが、主として重症心身障がい児を受け入れている施設は県内に10カ所しかなく、通所施設はまだまだ足りていない現状があります。

私の心のバイブルにもなった『なければ創ればいい!』の精神で、重い障がいや医療的ケアが必要な子どもたちが安心して地域で暮らせる居場所を創るために、総社市に重症児デイサービス『多機能型事業所LaLa』を立ち上げました。

『どんなに重い障がいがあっても輝ける』

子どもや保護者に寄り添う場所を提供するLaLa


法人名・・・一般社団法人KaiKai(カイカイ)

施設名・・・多機能型事業所LaLa(ララ)

ハワイ語でKaiは『』、Laは『太陽』を意味しています。

海のように広く大きく誰でも受け入れる事ができる法人でありたいという意味と、どんなに重い障がいがあっても、子ども達が太陽のように輝くことができる場所でありたいという意味が込められています。

2022年9月1日に開所し、2024年2月現在は13名の方にご契約をいただいております。

1日5名ほどの利用でゆっくりと療育活動を行っています。

施設の場所・・・岡山県総社市門田1209

営業日・・・月曜~金曜(祝日も含む)

祝日も営業する事により、保護者の方のレスパイトの為に活用したり、きょうだい児がいらっしゃる方は、普段は重い障がいがある子どもにかかりっきりになりがちですが、きょうだい児との時間も大事にして欲しいと考えています。

児童発達支援・・・未就学児

放課後等デイサービス・・・就学~18歳

上記2つを合わせて1日定員5名です。

事業が軌道に乗れば、18歳~を対象とした生活介護事業を新設し、大人になっても地域に居場所がある環境を創りたいと考えています。

その他

重症児親の会『LaLaテリア』を開催しています。

子どもたちは知り合いでも、保護者同士はなかなか顔を合わせる機会が少ない為、定期的に重症児親の会である『LaLaテリア』を開催しています。

地元の美味しいコーヒーを飲みながら、時にはイベントを開催しながら親同士の交流を図っています。


 スヌーズレンルームを設置しています。

「スヌーズレン」という言葉は、オランダ語の「スヌッフレン(くんくん匂いを嗅ぐ、という意味。環境内のいろいろな刺激の探索)」と「ドゥーズレン(うとうとする、という意味。くつろぎ)」という二つの言葉から創られた造語です。

見る・聞く・触る・嗅ぐといった感覚を刺激するグッズを用いて、「心身の緊張がほぐれる」「穏やかになる」「コミュニケーションがとりやすくなる」などの療法的効果を提供します。


家族でバリアフリー映画観賞会を実施しています。

1/21(日)に、赤い羽根共同募金の助成で「第1回家族でバリアフリー映画鑑賞会」を開催しました。

約40組、140名ほどの方にご参加いただきました。

元々この企画は、重度の脳性麻痺がある⻑男をどうにか映画館に連れて行ってあげたいと思ったことがきっかけでした。

痰の吸引音、泣き声などが周りの方の迷惑になるのではないか。周りの目が気になるのではと思い、きょうだい児しか映画館に連れて行くことが出来ず、⻑男には本当に申し訳ない事をしてしまいました。

そんな中、ふと、「周りお客さんも全員同じような境遇の方たちばかりであれば、そんなことも気にならなくなるのでは」と考え、「家族で映画館で映画を観た」というコンセプトのもと、福祉的なイベントではない、映画館を貸切った鑑賞会を企画しました。


さまざまな活動を通して、重い障がいがある子どもたちが親亡き後も住み慣れた地域で幸せに生活できる力を身に付ける為に、多機能型事業所LaLaは日々活動しています。


なぜこの課題に取り組むか

なぜこの課題に取り組むかの画像
なぜこの課題に取り組むかの画像
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当団体は、「子どもの安心安全を第一に」を標榜し、看護師、保育士、児童指導員、理学療法士、作業療法士といった各専門資格を持ったスタッフが、必ずマンツーマン以上で関わる事を徹底しています。


その為、一般的な児童発達支援、放課後等デイサービスの事業所等と比較して、特に人件費が相当程度高く、毎月の支出の約7割が人件費を占めています。

更に、家賃、水道光熱費、送迎車両のガソリン代などが毎月必要です。更に最近は物価高騰の影響が顕著で、特に厳しい状態で活動しているのが現状です。


また、重い障がいをもつ子どもたちは医療依存度が高く、体調管理も難しいため、調子を崩しやすく、欠席することが多いです。

例えば、多機能型事業所LaLaは定員1日5名ですが、1名欠席するとその日の収入は20%減、2名欠席すると40%減となってしまいます。

現在のご利用人数から計算すると、月に延べ約10回の欠席があると、その月は赤字に転落する計算です。


当団体でも既に行っている継続寄付や、Amazonほしいものリストで物品をご寄贈頂くなどの活動を行っていますが、逼迫しているこの状況で資金の更なる獲得に繋がればと、キャンペーンを始めました。

そして何より、この場を通じて、重症心身障害児、医療的ケア児への理解、重症児デイサービスの必要性を、少しでも多くの方に知って頂く機会になればと思っています。


岡山県総社市には、多機能型事業所LaLa以外に重症児デイサービスは1件もありません。


『重い障がいを持つ子ども達が、住み慣れた地域でその子らしく幸せに生活できるようにする。』


この思いに、共感いただけましたらとても嬉しいです。

皆様の温かいご支援、何卒よろしくお願いいたします。

寄付金の使い道

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頂いたご寄付は、重症児デイサービスに必要不可欠な療育物品、リハビリ用品、医療用物品などの購入に充てさせて頂きます。


現在、総社市には重症児デイサービスは多機能型事業所LaLa以外には1件もありません。

もし、ここが無くなってしまうと、現在通われているお子さまの居場所が無くなってしまい、また昔の重症児デイサービスが無い時代に逆戻りしてしまいます。

そんな事には絶対したくない!!

皆様のご協力が必要不可欠です。

皆さまからの温かいご支援をよろしくお願いいたします。

一般社団法人KaiKai

代表理事 佐薙幸一

〒7191156

岡山県総社市門田1209

0866952373

https://kaikaiokayama.com

代表:佐薙幸一

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